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キックオフ前、校歌を歌う選手たち
開幕から4連勝を飾った東洋大学。次節は11月3日(月)、舞台は『スピアーズえどりくフィールド』だ。対峙するのは同じく全勝中の東海大学。ここまで無敗を維持しているのはこの2チームのみ。まさに天王山と呼ぶにふさわしい一戦となる。
さっそく、大一番に挑む鉄紺戦士たちを見ていく。先発は1番にPR(プロップ)山下源也(2年)が3試合ぶりに名を連ね、6番には前節リザーブのFL(フランカー)ナモア・ファタフェヒ(3年)が入った。
BK(バックス)は9番に開幕から先発出場を継続してきたSH(スクラムハーフ)生田旭(2年)に代わり、佐々木健人(4年)が先発入り。控えには亀田翔蹴(3年)が公式戦メンバー初登録となっている。15番にはFB(フルバック)池渕紅志郎(2年)が2試合ぶりに登録された。
これまで開幕から大きなメンバー変更がなかったBK陣だが、今節はSHに変更が見られた。
SH佐々木健人
9番を託された佐々木は、2年時から公式戦に出場しているが、リーグ戦でスタートを任されるのは明日が初めて。ラストイヤーにしてようやくつかんだこのチャンスに、これまで培ってきた経験をすべてぶつける構えだ。試合のテンポを作る要のポジションで、どんなリズムを刻むか注目したい。
対する東海大は4試合のうち、2試合で1ケタ失点に抑えており、全8チーム中で最小失点。盤石のディフェンスを誇っている。セットプレーや接点の強さに加え、タックルの圧力も抜群だ。
CTB(センター)コンラッド・セブンスター(3年)の突破力と長く伸びる驚異的なキック、さらに高校日本代表経験を持つLOトゥポウ・ランギ(1年)の存在もチームの大きな武器となっている。
そんな攻撃力と堅守を誇る東海大に対し、東洋大はいかに攻撃の糸口を見出すか。
その鍵を握るのが、WTB(ウィング)の中山二千翔(2年)と浅尾至音(3年)だ。中山、浅尾ともにディフェンスラインを切り裂き、一気にチャンスをものにできるランが持ち味。
さらに東洋大はスピードのあるランナーにボールを回し、仕留め切る形を得意の戦術としており、この2人の突破力を積極的に生かしたいところだ。
一方で、前節は「みんなの前に出る意識が強すぎて、外まで回せない状態になっていた。次の試合までに改善するべき課題です」と振り返るように、ランナーを生かし切れない場面もあった。
その課題を修正し、今節は2人をはじめとしたBK陣がどこまで機能するかが大きな鍵となってくる。
勝てば初優勝へ一歩前進。負ければ、その夢は遠のく。
相手は2018年から2023年にかけてリーグ戦で最多6連覇を果たしている東海大。簡単には崩せない壁に、鉄紺はどう立ち向かうのか。
チームの真価が問われる、運命の天王山だ。
文:北川未藍/写真:北川未藍、市澤結衣(東洋大学スポーツ新聞編集部)
東洋大学スポーツ新聞編集部
2001年(平成13年)創刊。東洋大学における唯一の学生新聞部。
体育会所属の部活動を対象に、取材を行い、紙面・Webサイトを通じて情報を発信。一人ひとりの挑戦やチームの歩みに光を当て、大学スポーツの魅力を発信することを目指して活動している。
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