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ラグビー コラム 2025年10月10日

地力光り2連勝「東洋大学」×初勝利に燃える「法政大学」。関東大学リーグ戦2025

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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関東大学リーグ戦1部の新興勢力の筆頭は、東洋大学だろう。

29年ぶりの関東リーグ戦1部昇格、大学選手権初出場、昨季は過去最高のリーグ2位。着実に戦績を積み重ねている。

迎えた今季、第3節終了時点で、関東リーグ戦の全勝チームは3校のみ。東海大学流通経済大学、そして東洋大だ。

今季もリーグ戦上位に食い込みそうな東洋大。その真骨頂は、ボールを持っていない時の動き「オフ・ザ・ボール」にあると感じる。

タックル後のリロード、ポジショニングまでの移動速度、キックゲームにおける往復運動――。地味で目立たぬ、ボールを持っていない動きにも一体感がある。

開幕2連勝を飾った関東学院大学戦の前半7分だった。

相手のロングキックを受けた東洋大のキャリアーが、相手チェイサーに捕まった。カウンターラックを受ければ失点のピンチだ。

ここで東洋大のFL森山海宇オスティンが一目散に駆けつけてボールセキュリティに貢献。直後、瞬く間にラックは強固な塊になっていた。メンバーの精神面の充実を感じるオフ・ザ・ボールの動きだった。

東洋大は遂行力も高い。

関東学院大学戦の前半2、3本目はラインアウトからのサインプレーで獲り切った。スコアラーはフォワード(HO小泉柊人)とバックス(WTB浅尾至音)だ。

キーポジションにタレントも揃う。司令塔のSO林星安はキックゲームに強い。コンビを組むSH生田旭はラン能力も光るアタッカー。NO8ステファン・ヴァハフォラウ主将は打開力に長ける。

そんな東洋大が10月12日(日)、熊谷ラグビー場Bグラウンドでぶつかるのが2敗の法政大学(昨季リーグ5位)だ。

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法政大戦のスタメンには上記3名が先発するほか、攻守の主力であるFL森山、関東学院大学戦では絶妙オフロードパスでトライも演出したWTB浅尾至音らがスタメン。

スタメン変更の目玉はやはり、初先発となる211cmの4年生LOジュアン ・ウーストハイゼン。すでに安定感のあるラインアウトに南アフリカのハイタワーが加わった。

さらにFLナモア ファタフェヒ(桐生第一)も先発入り。4年生PR島田晃誠は、会場の熊谷からそう遠くない松山高校(東松山市)の出身だ。

一方、2連敗の法政大は初白星がほしい状況だ。

開幕戦では流通経済大学に14-26で競り負け、2週間前は30点差(31-61)で東海大学に敗れた。

修正点は“スロー・スタート”だろう。

流経大戦は試合終盤まで無得点(0-26)の完封ペース。最終スコアの14得点は後半42分からの2連続トライによるものだった。

今季2試合目の東海大戦は、前半34分までに6トライを浴びて0-42。この時点で大勢は決定的。試合中盤以降にエンジンが掛かるような展開は避けたい。

エナジー不足には主力の不在もあるだろう。

過去2試合はクラブキャプテンのFB北川拓来、ゲームキャプテンのCTB田中大誠を共に欠き、ジャパンも狙える逸材、U23日本代表のNO8宮下晃毅も欠場していた。

 

だが、今週末の東洋大戦にはようやく田中大誠が先発入り。スキルフルで攻守の要である國學院栃木出身のゲームキャプテンが、待望の初先発を飾ることになった。

また、東海大戦でキックを織り交ぜた鮮烈トライを挙げた桜庭侑大もスタメンとなり、さらにバックスではもう一人、背番号9が石見智翠館出身の3年生・箕輪大地に。

フォワードの変更は3名。ルーキーイヤーから主軸の2年生HO花澤祐太、大津緑洋出身の4年生PR小笠原吉宗、そして背番号8は桐蔭学園出身の3年生、弓良堅斗に託された。

法政大は強みとするスクラムでプレッシャーをかけたい。ラインアウトは相手に211cm(ジュアン・ウーストハイゼン)もおりプレッシャーが予想される。今季取り組んでいる速いセットからスピードで勝負したい。

東洋大は序盤から強みであるフィジカルで主導権を握りたい。アタックはどこからでも突破を創出できる力がある。安定感のあるセットプレーからのアタックも楽しみだ。待ち遠しいキックオフは午後2時だ。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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