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ラグビー コラム 2025年9月29日

【ハイライト動画あり】両軍14トライの乱打戦。後半スコアはドローだった「東海大学×法政大学」。関東大学リーグ戦2025

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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選手権出場3枠を奪い合う関東大学リーグ戦1部。開幕白星の東海大学と1敗の法政大学が9月27日(土)、小田原市城山陸上競技場で激突した。

初勝利をねらう法政大学の出鼻をくじいたのが、東海大のタイトヘッド・プロップ、U23日本代表で名古屋高(愛知)卒の杉浦皓亮だ。

中盤でFL細川聖がタックル。即座にスクラム姿勢で絡みつき、レフリーの笛(ノット・リリース・ザ・ボール)を呼んだ。

このペナルティから開始2分で敵陣22m侵入。ラインアウトから3フェーズ連続の前進でゴール目前へ。最後はラック周辺の集中攻撃からの大外展開で、先制トライを奪った。

スカイブルー軍団、東海大の2本目は南アフリカ出身のCTBコンラッド・セブンスターの個人技からだ。

前半16分に法政大が伝統の「詰め」るディフェンスで、東海大の深いアタックラインへ仕掛ける。

しかしタップパスでタックルをかわしきると、ボールを受けたセブンスターが疾走。守備3人をかわして独走トライ。法政大はビッグキャリアーへのソフトな守備が課題となった。

14点ビハインドの法政大もPR守安史成がタックルから直接ボール奪取&蹴り返すビッグプレー。しかしペナルティから後退後の前半22分、今度は東海大NO8ヴィリアミ・マフィのフィジカルに押し込まれ、被3連続トライ。

さらに東海大は新人が4本目をお膳立て。

中部大春日丘高出身で、憧れは南アフリカ代表チェスリン・コルビという168センチのWTB鬼頭慶が前半26分、キックカウンターからチェイスの網を突き破る。ラストパスをSH川久保瑛斗に送り、東海大の4本目が生まれた。

さらに2連続トライ(前半30、33分)を追加した東海大。

前半35分過ぎで42点ビハインドを背負ってしまい、前半終了前に敗色が濃くなった法政大だが、ここから反撃の狼煙を上げた。

中盤のラインアウトから移動攻撃。オフロードパスを受けた184センチのFL三浦幹太の突破が生まれる。

ラグビー 関東大学リーグ戦2025(9月27日)

【ハイライト】東海大学 vs. 法政大学

ようやく決まったサインプレーが決まると、SH小山田裕悟が強気のリード。クラブキャプテンのFB北川拓来、ゲームキャプテンのCTB田中大誠の留守を預かる副将の細川幹太が、キャリーでチーム最初のトライを奪った。

さらにショートサイドの攻略を続ける法政大。

ここで東海大がオフサイド。敵陣右奥に入ったオレンジ軍団は、ここでラインアウトモールを避けてトリックプレー。狭いサイドで2対1をつくりスローワーのHO本橋陽助が突進。

相手を仰向けに倒す豪快トライで2本目。反撃ムードのままビハインドを30点(12-42)で後半へ入った。

東海大としては後半開始から主導権を握り返したかっただろう。

しかし逆の展開になった。法政大が移動攻撃を仕掛けた2年生SO佐川一眞のロングキャリーからテンポアップ。東海大のオフサイドを引き出す。

前半から後退時にオフサイドラインを守り切れない場面がある東海大。さらにペナルティが続くなか、法政大FL大沢空のタックルからターンオーバー。

ここでショートサイドの守備整備の遅れを突いたのはFL三浦幹太。好調のキャリーからトライエリアに駆け込み、ハーフタイムを挟んで3連続トライを記録した。

守備におけるポジショニングや連携が課題となった東海大だが、モメンタムを奪い返すパワーはあった。

まず後半13分のモール・ディフェンス。4連続トライへ意気軒昂な法政大のモールをパイルアップにした。

さらに法政大SH小山田にインターセプトを浴びるが、CTBセブンスターの献身的な戻りでトライ阻止。攻守交代が次々に起こる局面で、最後はFB浦本明惟が仕留め、ようやく後半初得点を奪った。(49-19)

流れを奪い返した東海大。

さらに伝統の強力モールを含めた2連続トライで61-19と突き放す。ラスト10分。東海大の勝利は確定的となったが、法政大には最後までアタック・マインドがあった。

後半31分には途中出場の桜庭侑大が、自陣から右隅突破。ショートキックを落として再獲得するスーパープレーでチーム4本目。さらにキックカウンターから5本目も奪って31得点を挙げた。

東海大は9トライを挙げた一方で、法政大の粘り強いファイトもあって後半スコアは19-19のドロー。前半のスクラム、モールの攻守などに強みが窺えたが、31失点の課題も残った。

これで2連敗となった法政大は10月12日(日)、日本大学関東学院大学に連勝した東洋大学戦で初勝利をめざす。

東海大は昨秋のリベンジを果たすと共に開幕2連勝を飾った。次戦は開幕節で昨季リーグ王者の大東文化大学を55-35で破った1勝1敗の関東学院大学と激突。10月12日(日)の東海大グラウンドが舞台だ。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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