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夏合宿・帝京大戦でコンバージョンを蹴るCTB野中
いよいよ、9月13日(土)に早稲田大学『チーム野中』の関東大学対抗戦が始まる。これまで積み上げてきた努力と成果を示す時がきた。初戦の舞台は北の大地・北海道の『月寒屋外競技場』。ここでまずは白星を奪い取り、続く戦いへと勢いを加えていきたい。
菅平で迎えた最終戦、早大は天理大学と対戦した。序盤からスクラムで圧倒し主導権を握るも、フィニッシュの精度を欠き、得点にはつながらない。だが、後半に入ると、接点でのゲインラインバトルを制し始め、アタックの切れ味と鋭さも増していく。
勢いそのまま畳みかけるように得点を重ね、42-14でノーサイド。早大が菅平合宿の終わりを勝利で締め括った。
CTB(センター)野中健吾主将(スポ4=東海大大阪仰星)は「細かい精度は上げていく必要はあるものの、菅平合宿でチームのつながる力が成長したと実感できた」と語る。その言葉通り、早大は迫る公式戦に向けての確かな手応えをつかんでいる。
早大と日本体育大学の対戦は、昨年度の対抗戦・第2節が最後となる。最終スコアは83-0。圧倒的な力で相手をねじ伏せ、完封勝利を収めた。
SO(スタンドオフ)服部亮太(スポ2=佐賀工)が、鋭いパスでアタックラインを操れば、WTB(ウィング)田中健想(社2=神奈川・桐蔭学園)がライン際を切り裂く。当時ルーキーだった2人が堂々と躍動し、相手を寄せつけることなく終始ゲームを支配した。
今節、早大の注目はWTB池本晴人(社3=東京・早実)だ。持ち味は安定感とプレーの一貫性。初戦ということもあり、チーム全体に硬さが見られる場面もあるかもしれない。そんな時に支えとなるのが池本。
力強くゲインするWTB池本
味方のピンチには瞬時に駆けつけ、アタックラインに加われば多彩なスキルを発揮する。利き足とは逆の左足で蹴り込みエリアを獲得する姿は、その象徴と言えるだろう。そして、ボールを持てば、力強いキャリーで確実に前進。非常に広いディフェンスレンジも兼ね備えている。
WTBの枠にとどまらないユーティリティ性は、早大の何でも屋であり、池本だけが持つ特別な役割なのかもしれない。昨季は全試合フル出場を果たしたライン際の仕事人が、今季もチームを救う存在となる。
対する日体大の注目選手はFB(フルバック)の五味侑也だ。下級生時代から日体大の司令塔を担ってきたテクニシャンレフティー。今季からポジションをSOからFBに移し、最後尾から日体大のBKラインを巧みに動かす。
また、外国人留学生たちにも注意したい。日体大は外国人留学生を多数有する。彼らの力強く、パワフルなプレーは日体大のアタックにダイナミックさを付け加えることだろう。
チーム野中の公式戦がついに幕を開ける。ここからが積み上げてきたものを示す舞台だ。まずは初戦を白星で飾り、次なる戦いへ勢いをつなげたい。チーム野中の新たな章の始まりを告げる笛が北の大地で鳴り響く。
文/写真::大林祐太(早稲田スポーツ新聞会)
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