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ラグビー コラム 2025年8月29日

ラグビー日本代表、カナダ代表と仙台で対戦。共同主将は原田衛とワーナー・ディアンズ。パシフィックネーションズカップ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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ラグビー日本代表メンバー

8月30日(土)、ラグビー日本代表(世界ランキング13位)は、「アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ2025」(PNC)プールBの初戦、カナダ代表(同24位)と宮城『ユアテックスタジアム仙台』で対戦する。

エディー・ジョーンズHCは、試合に臨むメンバー23名を発表。このPNCではHO(フッカー)原田衛と、LO(ロック)ワーナー・ディアンズが共同キャプテンに就くことになった。原田はコンディション不良によりメンバー外となったため、このゲームは23歳のLOディアンズがキャプテンを務める。

2人をキャプテンに指名した理由をジョーンズHCは、「リーチ マイケルから勧められたことがあり、2人は違う特性を持っている共同キャプテンとした。ワーナーはオンフィールドで非常にリーダーシップを発揮する選手で、原田はオフフィールドで文化を作り、行動規範を示してくれ、非常に良いコンビだと思う」と話した。 

日本代表の先発を、FW(フォワード)から見ていくと、7月のウェールズ代表戦で初キャップとなったPR(プロップ)木村星南とHO(フッカー)江良颯の2人が初先発となり、PR竹内柊平とフロントローを構成する。

LOはこちらも代表初先発となるワイサケ・ララトゥブアが、キャプテンのディアンズとコンビを組む。FL(フランカー)はベン・ガンター下川甲嗣、NO8(ナンバーエイト)がファカタヴァ アマトと、2023年ワールドカップ組3人がバックローを務める。

BK(バックス)は、昨年からたびたびコンビを組むSH(スクラムハーフ)藤原忍とSO(スタンドオフ)李承信のハーフ団。CTB(センター)はチャーリー・ローレンスが初キャップとなり、今回のスコッドで最多の30キャップを持つディラン・ライリーとコンビを組む。

WTB(ウイング)はマロ・ツイタマと、3試合連続で先発する7人制パリ五輪代表の石田吉平が両翼を担い、FB(フルバック)には、ウェールズ代表戦で初キャップとなったサム・グリーンが初めてスターターに名を連ねた。

ベンチに入ったHO佐藤健次、PR小林賢太、CTB廣瀬雄也の3人は出場すれば代表デビューとなる。他にも今年初の代表戦となるFLティエナン・コストリー、CTB/WTB長田智希、2023年ワールドカップ以来のテストマッチとなる、SH福田健太のほかにPR為房慶次朗、NO8マキシ ファウルアが控える。

ジョーンズHCは「我々はPNCの優勝を狙っているので、カナダ代表戦が最も大事な試合になる。相手はキックを多用してくると思うので、ハイボールの処理から自分たちのアタックにつなげていきたい」。

「我々はジャパンらしいプレーをしたい。フィジカルに速いスタートをし、中盤くらいにテンポを変えて、試合の状況を見て展開を変えていく。そして、強いフィニッシュをしたい。相手に対して挑みたい。仕掛けにいきます」と語気を強めた。

初めてキャプテンを務めるLOディアンズは、「(キャプテンは)良いチャレンジになると思うし、世界のベストのLOになる1つのポイント。特にフィジカリティを意識して、自分たちのテンポで最初の20分、速いスタートをしたい。その後、どう戦うか、リーダーたちと話したい。フィジカルにいきたい」と意気込んだ。

一方、8月23日(土)にすでにホームで初戦を行ったカナダ代表は、アメリカ代表(世界ランク18位)に34-20と勝利した。PNCでは、日本代表とフィジー代表以外の4ヵ国で上位3チームに入れば、2027年ワールドカップ出場権が決まる。

かつて近鉄でBKコーチを務めていたスティーブン・ミーハンHCは、アメリカ代表戦からFW2名、BK3名の先発を入れ替えた。

フロントローの変更はなく、PRカリクスト・マルティネス、コール・キース、HOディアワルド・コッツェの3人。LOはピヤース・ヴォンダデルセンとエヴァン・オルムステッドに代わってメイソン・フレッシュ。

FLはション・パリ―がベンチから上がり、ルーカス・ラムボールとコンビを組み、NO8にはアメリカ代表戦で4トライを挙げたタイラー・アードロンに替わり、6番に入っていたマシュー・オウォルが移動した。

BKはSHジェイソン・ヒギンズと、アメリカ代表戦でFBとしてプレーした左足のキッカーのピーター・ネルソンが10番に入ってハーフ団を組む。CTBはノア・フレッシュがベンチに下がりスペンサー・ジョーンズとベン・レサージの2人。WTBはニック・ベンが先発に上がりジョサイア・モラと両翼を担い、FBは2019年ワールドカップ以来の復帰となったシェーン・オーリアリーが務める。

リザーブにはHOジェシー・マケイル、PRエマソン・プライアー、コーナー・ヤング、LOカラム・ボッチャー、FLマット・ヒートン、SHスティーヴン・ウェブ、CTBフレッシュ、WTBブレンダン・ブラックが名を連ねた。

ミーハンHCは、「選手たちはアメリカ代表戦において、我々が求めたほぼ全てのことを実践してくれた。日本は実力のあるチームであり、そこにチャレンジすることを楽しみにしている」。

「チームは競争のある環境下でのトレーニングにおいて真摯な努力と献身を見せていて、これは我々が築きつつある層の厚さを明確に示すもの。次は、さらに上位の相手に対する実行力が問われる」と話した。

両者が初めてテストマッチを戦ったのは、1932年1月31日の大阪での試合。これまで26回のテストマッチを戦ってきた。通算成績は日本代表の16勝8敗2分で、2007年と2011年のワールドカップでは2大会連続で引き分けた。また、昨年のPNCではアウェイでカナダ代表と戦い、55-28で快勝している。

カナダ代表にとっては、2009年以来となる仙台での試合で、2019年のワールドカップでは台風の影響で岩手・釜石でのナミビア代表戦が中止となったため、東北では久しぶりの試合となる。

カナダ代表は敵地で上位との対戦だが、日本代表に勝利すればプールB首位通過がきまりワールドカップ出場に大きく近づく。本気で戦ってくる相手に、ホームの日本代表はフィジカルとスピードを武器に戦い、7月のウェールズ代表シリーズからより成長した姿を日本のファンに見せたい。

日本代表にとって、2019年大会以来4度目の優勝を目指すPNC初戦となるカナダ代表戦は、8月30日(土)午後5:00にキックオフされる。

カナダ戦メンバー

◆日本代表 試合登録メンバー
(所属/キャップ数)

1 木村星南(東芝ブレイブルーパス東京/1)
2 江良颯(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/1)
3 竹内柊平(東京サントリーサンゴリアス/15)
4 ワイサケ・ララトゥブア(コベルコ神戸スティーラーズ/2)
5 ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京/23)◎主将
6 ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ/11)
7 下川甲嗣(東京サントリーサンゴリアス/14)
8 ファカタヴァ アマト(リコーブラックラムズ東京/14)
9 藤原忍(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/12)
10 李承信(コベルコ神戸スティーラーズ/20)
11 マロ・ツイタマ(静岡ブルーレヴズ/8)
12 チャーリー・ローレンス(三菱重工相模原ダイナボアーズ/0)
13 ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ/30)
14 石田吉平(横浜キヤノンイーグルス/2)
15 サム・グリーン(静岡ブルーレヴズ/1)

16 佐藤健次(埼玉パナソニックワイルドナイツ/0)
17 小林賢太(東京サントリーサンゴリアス/0)
18 為房慶次朗(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/11)
19 ティエナン・コストリー(コベルコ神戸スティーラーズ/6)
20 マキシ ファウルア(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/16)
21 福田健太(東京サントリーサンゴリアス/1)
22 廣瀬雄也(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/0)
23 長田智希(埼玉パナソニックワイルドナイツ/17)

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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