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前回王者の桐蔭学園
夏季オリンピックの正式種目である『セブンズ』(7人制ラグビー)の高校日本一を決める『第12回全国高校7人制ラグビー大会』が、今年も長野・菅平高原『アンダーアーマー菅平サニアパーク』で、7月23日(水)~25日(金)に開催される。
全国で564チームが各都道府県の予選に参加し、勝ち抜いた47都道府県代表校と、昨年の優勝校である桐蔭学園(神奈川)の48校が参加する。
プール戦は3チームずつ、16に分かれ、カップ(予選プール1位チーム)、プレート(2位チーム)、ボウル(3位チーム)の各トーナメント戦を行い、それぞれ勝者を決める。つまり、カップトーナメント王者が、11代目のセブンズの高校日本一の称号を得る。
7人制ラグビーの大会だが、15人制で戦う冬の「花園」こと、全国高校ラグビー大会との相関があることで知られている。
2014年度は東福岡(福岡)が春の選抜、夏のセブンズ、冬の花園と合わせて『3冠』、2015年度と16年度は東海大大阪仰星(大阪)が『3冠』、2019年度は桐蔭学園(神奈川)が『3冠』を達成している。
2021年度は夏のセブンズ王者である東海大大阪仰星(大阪)が花園も制し、昨年度も桐蔭学園が夏のセブンズを制して、その勢いのまま冬の花園でも優勝しているように、冬も占う大会にもなっている。
これまで11回(2020年はコロナ禍中止)を数える大会だが、ディフェンディングチャンピオンの桐蔭学園を筆頭に、仙台育英(宮城)、茗溪学園(茨城)、流通経済大柏(千葉)、日本航空石川(石川)、報徳学園(兵庫)、石見智翠館(島根)、尾道(広島)、東福岡(福岡)、高鍋(宮崎)の10校が11大会連続出場となった。
一方、今年は立命館慶祥(北海道)、山形南(山形)、松韻学園福島(福島)、桐生第一(群馬)、岐阜聖徳学園(岐阜)、長崎北(長崎)の6校がうれしい初出場となった。
今大会の注目は昨年度の『夏のセブンズ』『冬の花園』、そして今年度の『春の選抜』を制した桐蔭学園が連覇を達成するかだ。6月の関東大会では國學院栃木(栃木)に敗れたが、4大会連続の高校全国タイトル奪取をを狙っている。
また、2023年の王者である佐賀工業(佐賀)は、早稲田佐賀に予選決勝で敗れたため、今年は出場を逃したが、桐蔭学園(2019・24年)の他にも優勝経験のある、東福岡(2014・16・17年)、東海大大阪仰星(2015・21年)、流通経済大柏(2018年)、報徳学園(2022年)が出場する。
すでにプール分けは決まっており、Gプールは石見智翠館、優勝経験のある報徳学園、そして昨年ベスト4の早稲田実業が同組となった。また、Hプールではともに11回目の出場となった東福岡と茗溪学園が、Mプールは前回大会優勝の桐蔭学園が、11回目の出場の尾道、中部大春日丘(愛知)と同組となった。
いずれにせよ、「セブンズは何が起こるかわからない」という言葉がある通り、日本一(=カップ優勝)を狙うためには、まず予選プールでしっかり2勝してカップトーナメントに進みたい。
昨年の各トーナメントのMVP
なお、各トーナメントで一番活躍した選手が、MVPとして選出される。昨年のカップトーナメントMVPは、優勝した桐蔭学園のWTB草薙拓海(慶應義塾大学1年)が選ばれている。
一昨年は佐賀工業のSO(スタンドオフ)服部亮太(早稲田大学2年)、3年前は報徳学園のSO伊藤利江人(明治大学3年)、4年前は東海大大阪仰星のWTB(ウイング)御池蓮二(立命館大学4年)、2019年大会は桐蔭学園のSO伊藤大祐(コベルコ神戸スティーラーズ)が選出されている。
MVPに誰が選ばれるかを予想しながら、各トーナメントを見ても大いに楽しめるだろう。
今年の高校セブンズで王者に輝くのはどの高校となるのか。初優勝するチームが現れるのか、それとも優勝経験あるチームが再び制するのか。高校生ラガーたちが、本格的に夏が到来した菅平高原を熱くする!
大会は菅平で開催
【予選プール 組み合わせ】
◆Aプール
・東海大大阪仰星(大阪/3大会ぶり9回目)
・立命館慶祥(北海道/初出場)
・高川学園(山口/3大会連続3回目)
◆Bプール
・大分東明(大分/4大会連続8回目)
・秋田工業(秋田/5大会連続6回目)
・飯田(長野/5大会ぶり6回目)
◆Cプール
・流通経済大柏(千葉/11大会連続11回目)
・倉吉東(鳥取/3大会連続4回目)
・城東(徳島/8大会連続8回目)
◆Dプール
・東海大静岡翔洋(静岡/3大会ぶり3回目)
・早稲田佐賀(佐賀/2大会連続2回目)
・黒沢尻北(4大会ぶり5回目)
◆Eプール
・京都工学院(京都/4大会連続6回目)
・山形南(山形/初出場)
・名護(沖縄/2大会ぶり7回目)
◆Fプール
・日本航空石川(石川/11大会連続11回目)
・松山聖陵(愛媛/5大会連続8回目)
・昌平(埼玉/2大会連続4回目)
◆Gプール
・報徳学園(兵庫/11大会連続11回目)
・石見智翠館(島根/11大会連続11回目)
・早稲田実業(東京/5大会連続5回目)
◆Hプール
・東福岡(福岡/11大会連続11回目)
・茗溪学園(茨城/11大会連続11回目)
・富山第一(富山/6大会連続6回目)
◆Iプール
・長崎北(長崎/初出場)
・若狭東(福井/6大会連続8回目)
・東海大甲府(山梨/3大会ぶり2回目)
◆Jプール
・國學院栃木(栃木/9大会連続10回目)
・高鍋(宮崎/11大会連続11回目)
・熊野(和歌山/2大会ぶり2回目)
◆Kプール
・倉敷(岡山/5大会連続5回目)
・松韻学園福島(福島/初出場)
・岐阜聖徳学園(岐阜/初出場)
◆Lプール
・天理(奈良/2大会ぶり4回目)
・桐生第一(群馬/初出場)
・熊本工業(熊本/2大会連続3回目)
◆Mプール
・桐蔭学園(神奈川/11大会連続11回目)
・尾道(広島/11大会連続11回目)
・中部大春日丘(4大会連続6回目)
◆Nプール
・土佐塾(高知/3大会ぶり7回目)
・開志国際(新潟/5大会連続5回目)
・青森山田(青森/6大会連続6回目)
◆Oプール
・光泉カトリック(滋賀/4大会連続8回目)
・鹿児島実業(鹿児島/5大会連続9回目)
・仙台育英(宮城/11大会連続11回目)
◆Pプール
・東海大相模(神奈川/4大会ぶり2回目)
・高松北(香川/3大会連続7回目)
・朝明(三重/3大会ぶり8回目)
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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