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ついに始まる。
オーストラリアに遠征している4年に一度結成の英愛ドリームチーム「ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ」が、いよいよ全3戦のテストマッチに臨む。
相手は「ワラビーズ」ことオーストラリア代表。
今週末の第1テストマッチは7月19日(土)、ブリスベン(サンコープ・スタジアム)が舞台となる。
遠征前にアルゼンチン代表に惜敗(24-28)したライオンズだが、遠征先のオーストラリアでは地元SR(スーパーラグビー)チームなどに5連勝。
先週土曜日(12日)はオーストラリア&ニュージーランド連合に48-0で圧勝した。
選手にとっては一週間後に向けたアピールの場ともなった試合で、ゲームキャプテンを務めたLOタイグ・バーン(アイルランド代表)は「プランはすべて実行できた。最も嬉しいのは無失点に抑えたこと」と誇った。
ライオンズのアンディ・ファレルHCも「とても満足しています。チームの状態、メンタル面、修正点において準備が整いました」と手応えを掴んだ様子だった。
イングランド代表、スコットランド代表、ウェールズ代表、アイルランド代表の選抜チームであるライオンズは、プレーの連携強化が毎回の遠征で重要になる。
その意味において、ライオンズは5連勝の間に着実に連携を高めており、先週の「48得点&初完封」は攻守のコンビネーションが高まったことによる成果だろう。チームの総合力は高まっている。
印象的なのがセットピースの安定感だ。
特にスクラムは、相手スクラムをドミネートするパワーもあり、今回のライオンズの武器となっている。ワラビーズにとってはセットプレーの安定がライオンズ撃破の条件の一つになりそうだ。
そんなライオンズのテストマッチ第1戦のメンバーが発表されている。
ライオンズのファレルHCはワラビーズ戦の選考について「多くのことを考慮に入れます。調子もですが、重要な試合におけるパフォーマンスもその一つです。そして我々の先発メンバーにはそういった選手がかなりいます」と語った。
ロックはマロ・イトジェ主将(イングランド代表)とジョー・マッカーシー(アイルランド代表)のコンビ。
激戦区のバックローは、主力外予想もあったFLタイグ・バーン(アイルランド代表)、そしてFLトム・カリー(イングランド代表)、NO8ジャック・コナン(アイルランド代表)の3名となった。
ハーフ団はSHジャミソン・ギブソン=パーク(アイルランド代表)とSOフィン・ラッセル(スコットランド代表)のコンビ。
サプライズの反応もあったのが両センターだ。
グラスゴー・ウォーリアーズでも共闘するコンビネーション抜群のスコットランド代表コンビ(シオネ・トゥイプロトゥ、ヒュー・ジョーンズ)が背番号12、13を背負う。一方でアイルランド代表の主力CTBバンディー・アキはリザーブスタートとなった。
そしてバックスリーはWTBジェームズ・ロウ(アイルランド代表)、WTBトミー・フリーマン(イングランド代表)、フルバックはヒューゴ・キーナン(アイルランド代表)だ。
迎え撃つオーストラリア代表「ワラビーズ」。
過去W杯2大会で優勝(1991、1999)している伝統チームだが、2023年W杯では初のプールステージ敗退を喫し、かつての威光を取り戻すどころか後退を印象付けてしまった。
J SPORTSでも「オーストラリア・ラグビー・ユニオン 栄光と凋落、そして現状を探る」(前後編)と題し、国代表の不振にとどまらないオーストラリアラグビー全体の問題を深掘りしたコロナ禍前後のドキュメンタリー(『~The REAL~』)を放送・配信している。
元アイルランド代表指揮官の名将「ジョー・シュミット」のHC就任(2024年1月~)は、ワラビーズにとって朗報となったが、契約は2026年7月まで。後任は豪レッズのレス・キスHCだ。
約2年後に迫っている母国開催となる2027年W杯では、伝統のゴールドジャージーの輝きを取り戻せるか。
ライオンズ戦に向けては7月9日、フィジー代表に3点差(21-18)で辛くも勝利。
その後にスコッドを発表し、負傷したSOノア・ロレシオに代わり、12年前のライオンズ戦を経験しているジェームス・オコナーをサプライズ選出した。
そんなワラビーズの先発を見てみよう。
12年前のライオンズ戦を経験している36歳のベテラン、PRジェームズ・スリッパ-は、ジョージ・スミスに次いで、ライオンズシリーズを2度経験した2人目のワラビー(15人制男子オーストラリア代表)となる。
そしてSOトム・ライナーだ。
36年前のライオンズ戦で背番号10を付けたワラビーズのレジェンド、マイケル・ライナーの息子であり、キャップ数は3と少ないものの、主力10番ロレシオの負傷により大一番に抜擢された。
ライオンズのファレルHCとはアイルランドの“新旧指揮官対決”となるワラビーズのジョー・シュミットHC。
3キャップの司令塔がライオンズ戦に先発することについて「理想的でない」と認めつつも、「でもどこかで始めなければならない。いま始めなければいつでしょうか?」との言い回しで、決然と22歳の司令塔を送り出した。
突進役のロブ・ヴァレティニやウィル・スケルトンを欠くものの、キャプテンはパワフルなNO8ハリー・ウィルソンが務め、ブレイクダウンの職人FLフレイザー・マクライトも名を連ねた。
12年の刻を経て相まみえる、ライオンズとワラビーズ。
連勝中のライオンズがそのままワラビーズを飲み込むのか。ワラビーズが2年後の母国開催W杯へ向けて自信を得るのか。運命のキックオフは土曜日の夜7時だ。
文: 多羅 正崇
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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