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ラグビー コラム 2025年7月18日

映画館でラグビー日本代表応援!元日本代表WTB山田選手らも会場を盛り上げた!

ラグビーレポート by 野辺 優子
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7月12日(土)、ラグビー日本代表は「リポビタンDチャレンジカップ2025」ウェールズ代表とのテストマッチ第2戦を、兵庫・ノエビアスタジアム神戸で行った。

日本代表のテストマッチに合わせて、神奈川県・横浜市では、みなとみらい駅に直結しているMARK IS みなとみらいにある映画館・ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらいで「三菱地所presentsパブリックビューイングinみなとみらい」のイベントが行われた。

三菱地所の「丸の内15丁目PROJECT.」は、ラグビーの新しい魅力に出会える架空の街で、住民登録するとラグビー観戦チケットやパブリックビューイングの参加券、オリジナルグッズが抽選で当たるアクティビティを楽しめる場所で、今回も、抽選で当選した丸の内15丁目の登録住民(ファン)を中心に98人のファンが詰めかけた。

 

また大阪でも同様のイベントがグラングリーン大阪で行われ、試合前イベントには 元ラグビー日本代表の田中史朗さん、SH(スクラムハーフ)流大選手(東京サントリーサンゴリアス)、SO(スタンドオフ)松田力也選手(トヨタヴェルブリッツ)がゲスト出演し、パブリックビューイングにはPR(プロップ)垣永真之介選手(東京サンゴリアス)、FB(フルバック)山中亮平選手(2025-26シーズンより浦安D-Rocksに所属)が参加した。

横浜会場のMCはラグビー ワールドカップの実況も担当した元NHKアナウンサーの豊原謙二郎さんが務めた。

豊原さんが「みなさんの注目選手は?」と問いかけると、「フランスでプレーしていた横浜出身のSH(スクラムハーフ)齋藤直人選手」や、地元の横浜キヤノンイーグルスの「WTB(ウィング)石田吉平選手」などさまざまな答えが上がった。

イベントのゲストには2015年ワールドカップ日本代表WTB(ウィング)山田章仁選手(九州電力キューデンヴォルテクス)と、横浜イーグルスでプレーするFL(フランカー)古川聖人と日本代表でのプレー経験がある2人が登壇。

福岡・北九州市の鞘ケ谷ラグビースクールの先輩・後輩の間柄でもある2人。山田選手は初めて映画館でラグビーを観戦することについて「快適な環境で盛り上がれますね!」とコメント、古川選手は「暑い屋外に比べ涼しく、ポップコーンの匂いなどもあり特別な感じで楽しめます」と話した。

試合に先立ち、ラグビー初心者からコアなファンまで楽しめる「超にわかラグビー クイズ」が実施。「トライ後に行うコンバージョンキックで得られる得点は何点か?」、「2019年12月11日の東京丸の内仲通りでのチームパレードに詰めかけた観衆数は?」などの問題が出題。

 

全問正解したファンは山田選手、古川選手とのじゃんけん対決に進み、最後まで勝ち残った10人にPR(プロップ)竹内柊平選手、CTB(センター)ディラン・ライリー選手ら日本代表選手のサインが入ったフラッグなどの賞品が贈られた。

 

その後、山田選手と古川選手のトークイベントが行われた。現在、日本代表を率いるエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)が掲げる「超速 AS ONE」について、エディー体制下で2015年W杯に出場した山田選手は「(ジョーンズHCは)以前より丸くなった」と話しつつも、「(今の日本代表は)選手一人ひとりの個性が生きるラグビーをしており、判断力やスピードを生かし『as one=一致団結』している点が進化している。超速ラグビーを、80分間続けられれば強い日本代表の形につながる。エディーHCはまだまだ進化している途中です!」と言葉に力を込めた。

 

また5月にJAPAN XVの一員に選ばれて 大分合宿に参加し、実際にジョーンズHCの薫陶を受けた古川選手は「スピードだけでなく判断力や次の動きへの速さを重視し、練習では一つ一つのプレーを細かくチェックしています。まだ成長の余地はあり、より強い日本代表を目指している」と説明した。

そして試合の注目選手について、古川選手は「イーグルスでチームメイトのWTB 石田選手です。小柄ながら気持ちが大きく、ステップがうまく負けず嫌いであり、試合でのトライにも期待したい」と言えば、山田選手は「PRに注目しています。前回80分間出場した選手の交替のタイミングやリザーブの選手の働きを見たいですね」と話した。

いよいよ、映画館のスクリーンに入場する日本代表の姿が大きく映し出されて、まもなくキックオフとなると、会場の興奮も一気に高まった!

試合が始まると、大画面での迫力と生解説を聞きながらの観戦で会場のボルテージも上昇し、チアスティックを叩いたり、「ニッポン!」や「リーチ!」などのコールも上がったりした。

序盤からウェールズ代表にトライを許してリードされたが、前半の終わりに交替したPR竹内選手がトライを挙げて10-21としてハーフタイムを迎えた。

山田選手は、試合前に注目していたフロントローが前半で交替したことについて「PRは前半での交代は珍しい。ずっと考えていたのですが、今日は(暑さ対策で通常より5分長い)20分という長めのハーフタイムがあり、試合がリセットされるため、フロントロー全員を早めに交替させて疲労を軽減し、後半の動きを良くする狙いがあったんじゃないかな」と持論を展開。

すると古川選手も「今、(山田選手に)言われて、僕もそう思いました。前半で少しプレーしたから、試合の中でアップ完了。20分休んで、後半からいけると思います!」と答えると、山田選手は「俺、エディーさんの脳みそ入っているかも!」と言って会場の笑いを大いに誘っていた。

後半に入り、日本代表のLO(ロック)ワーナー・ディアンズ選手のトライのシーンで、TMO(テレビ・マッチ・オフィシャル)でトライゾーンにボールを置いたか確認するシーンを見て、山田選手は「スタジアムとは違って(大画面で映し出されて)見やすい!」と話した後、トライが認められた!

さらに後半22分にCTBライリー選手のトライで22-24まで追い上げると、一気に逆転勝利への期待感が高まり、会場一体となって大きな声援を送った。

 

ただ35分にウェールズ代表にトライを許してしまい22-31でノーサイド。日本代表は世界的強豪相手に初の2連勝とはならなかった。

惜しくも敗れた試合を振り返り、山田選手は「若い選手たちが経験を積めばワールドカップでしっかり結果を出せると思う。一つ一つのプレーで自分の一番自信のあるプレーを出して何が通用するか見極めて自信をつけてもらいたいですね」と、日本代表の後輩たちにエールを送った。

古川選手は「超速ラグビーというところで、60分ぐらいまでは継続できていて、そこから20分でさらに超速ラグビーを継続して突き放すというところで勝ち切れるかどうか決まってくる。80分間を通して超速ラグビーをやり続けるというところも今後、見ていきたいですし、自分もまた日本代表になれるように頑張っていきたい」と先を見据えた。

 

最後に、全員での記念撮影を行って、映画館でのパブリックビューイングが終了となった。

イベントを振り返って、山田選手は「あんまり大きな声で言えないですけど、この観戦が一番いい! 街のど真ん中で見られますし、選手の皆さんに申し訳ないけど、汗一つかかず、非常に楽しくて、心地よい空間でした!」と感想を言って、最後までファンを笑わせた。

古川選手は「選手でやっている以上は、テストマッチの舞台で、皆さんを代表して戦いたい。そして今日いらっしゃっているみなさんに『あの時、一緒に試合を見たあいつが日本代表の試合に出ているぞ』と思ってもらえれば嬉しいですね!」と意気込んだ。

神戸の試合は蒸し暑い中で行われたが、映画館の大画面を見ながら、快適な空調の中、しかも日本代表経験者2人の解説つきのパプリッグビュイーイングは盛り上がりを見せて、集まったファンは日本代表のテストマッチ観戦を大いに楽しんだようだ。

文:野辺優子

野辺 優子

ライター・翻訳者。 大学を卒業後、パリの大学院で映画を研究し、留学中は現地でフランス、イタリアのサッカーやラグビー等のスポーツメディアの通訳や翻訳を経験。現在は大学で教えながら、ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」の記者も務めつつ、ラグビーワールドカップも3大会取材し、海外チームや選手のデータリサーチや翻訳業務も行っている。高校時代、友人の高校のラグビー部を応援し始めて、大学時代はラグビー部のマネージャーを務めた。イングランド・プレミアシップのサラセンズのファン。

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