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ラグビー コラム 2025年7月11日

代表候補たち&各チーム走り屋が競演する『なの花薬局ジャパンセブンズ2025』。未来の日本セブンズを映し出す一日に。

ラグビーレポート by 田村一博
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男子シニアレベルのセブンズで、全国規模の全国大会は現在ほとんどない。
国民スポーツ大会は各県選抜チームでの争いだから、単独チームに加え、セブンズ日本代表候補の選手たちで構成されたチームも参加する『なの花薬局ジャパンセブンズ2025』(7月13日/秩父宮ラグビー場)は貴重。また、国内唯一の賞金大会でもある。

参加するのは、国内各地の大会で優勝した4チームと、好成績を残した2チーム。「ピリカモシリラグビーセブンズシリーズ2025」、「第26回東日本大学セブンズ」、「第16回東日本クラブセブンズ2025/社会人」、「2025関西セブンズフェスティバル/大学の部」、「2025関西セブンズフェスティバル/社会人・クラブ・オープンの部」、「第63回九州セブンズ」で発揮した力を秩父宮でも見せる。

前記大会順に、滋賀県成年男子(優勝)、帝京大(4強)、サムライセブン(優勝)、摂南大(4強)、大阪府警察(優勝)、福岡工業大(優勝)が出場。それに加え、タイトルパートナー推薦の北海道バーバリアンズ、リーグワンからNECグリーンロケッツ東葛も参加する。
男子セブンズ・デベロップメント・スコッド(以下SDS)、男子セブンズシニアアカデミーも含めて全10チームが午前9時30分の初戦キックオフから夕方まで全15試合を戦う。

昨年のこの大会では、大阪府警察で走りまくった志和池豊馬、白國亮大が大会後にセブンズ日本代表に選出された。
今大会でも新星が出現するかもしれない。そんな視点で一日を過ごすのも悪くない。

優勝候補の筆頭はSDSか。代表チームのヘッドコーチを務めるフィル・グリーニングが率いる日本代表経験者、日本代表予備軍が何人もいる。
その中でも津岡翔太郎、古賀由教、ケレビ ジョシュアは、2024年夏におこなわれたパリ五輪に出場したメンバー。経験値も高く、周囲の若い選手たちを牽引する。

今回のメンバーにはセブンズユースアカデミー出身、着実に力を伸ばし、リーダーシップも高い大和哲将もいる。齊藤大朗は、豊田自動織機シャトルズ愛知で得点力の高さを感じさせるプレーヤー。ベン・ポルトリッジは、三菱重工相模原ダイナボアーズや栗田工業(当時/トップチャレンジ)で長く活躍してきた好ランナーだ。

男子セブンズシニアアカデミーでは、2024年度の花園(全国高校大会)で伸びのある走りを見せた隈江隆希に注目してみたい。
高鍋高校出身で、現在は流経大の1年生。高校時代のラストゲームは引き分け→抽選の結果、次戦に進めなかった。物語の続きが、世界の舞台だと夢が広がる。

※SDSと男子セブンズシニアアカデミーは、大会当日、メンバーの入れ替えの可能性あり。

北海道バーバリアンズには、4月に開催された香港セブンズの中での実施、ホンコン・チャイナ、中国と戦うメルローズカップに男子セブンズシニアアカデミーの一員として出場した相澤賢志郎がいる。
福岡工業大ではU20日本代表経験者の時任凛空のほか、廣瀬幹太にも注目だ。クボタスピアーズ船橋・東京ベイで活躍する廣瀬雄也の弟。ランニングスキルに長ける。

滋賀県成年男子には長くセブンズ日本代表としてプレーした、この競技のエキスパート、林大成がいる。今年の国民スポーツ大会で頂点を狙うチームの中で、重責を担う存在だ。

新澤迅太がキャプテンを務める帝京大では、福田正武がセブンズに多くの知見を持つ。中2でセブンズユースアカデミーに選ばれた逸材。父・恒輝さん(早大OB)はセブンズの達人で、派手なプレーやトライより一本のセービングの方が美しい、という考えが反映されて「せいぶ」と名付けられたそうだ。

年間を通してセブンズ活動を続けるサムライセブンには、新しくワイサレ・セレヴィが加わっている。父は、同じ名前でセブンズの神様として有名な、フィジーの英雄。本人もダイナミックに動く。
摂南大では100メートルを10秒台で走るカストン・マイケルズから目を離してはいけない。

リーグワンから唯一出場のグリーンロケッツでは、若手が揃う中で参戦する32歳の宮島裕之の奮闘に期待したい。
周囲とのコミュケーション能力に長け、キック、判断力もいい。チームの精神的支柱となるだろう。

競技の性質上、何が起こるか分からない。代表候補選手たち相手にアップセットを狙う姿勢も、試合を面白くする。
最初から最後までエキサイティングな時間となるだろう。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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