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ラグビー コラム 2025年7月7日

【ハイライト動画あり】持ち味を発揮したシーソーゲームは対抗戦選抜がリーグ選抜に勝利。関東大学オールスターゲーム

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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関東大学オールスターゲーム

7月6日(日)、東京・秩父宮ラグビー場で、関東大学ラグビーの春季大会を締めくくる「第12回関東大学オールスターゲーム2025 supported by 建デポ」が開催された。

関東大学対抗戦、リーグ戦でそれぞれしのぎを削っているライバル校同士が、同じチームとなって戦う、年に1度のお祭り的な要素もある大会である。キッチンカーが出店されたり、ラグビーの体験会も行われたりした。

また、熱中症対策として大会記念デザインのうちわが5000枚無料配布され、最終戦のキックオフも当初の午後2:00から2:30へと後ろ倒しされた。

午前中から行われた7人制ラグビー4試合の結果は下記の通りとなった。

◯リーグ戦5部選抜 26-12 学生クラブ選抜●
◯医歯薬リーグ選抜 42-5 理工系リーグ選抜●
◯リーグ戦2部選抜 26-19 対抗戦Bグループ選抜●
◯女子リーグ戦選抜 21-17 女子対抗戦選抜●

メインゲームは、リーグ戦選抜と対抗戦選抜の激突となった。1週間前に開催された、関西ラグビーフットボール協会100周年記念試合の東西学生対抗戦に、東軍として出場した26選手(対抗戦22人、リーグ戦4人)はオールスターゲームには選外となった。

リーグ戦選抜の先発FW(フォワード)はPR(プロップ)が小田桐祭(大東文化大学4年)と、杉浦皓亮(東海大学4年)。HO(フッカー)は小泉柊人(東洋大学4年)。LO(ロック)は栗原大地(東洋大学4年)と、ヴィリケサ・リモリモ(立正大学3年)。

FL(フランカー)はステファン・ヴァハフォラウ(東洋大学4年)、と大沢空(法政大学2年)、NO8(ナンバーエイト)は森山海宇オスティン(東洋大学4年)と上級生が中心だった。

BK(バックス)は、SH(スクラムハーフ)小山田裕悟(法政大学4年)と、SO(スタンドオフ)伊藤和樹(大東文化大学4年)。CTB(センター)はアダム・タマティ(東洋大学4年)と、橋本颯太(大東文化大学4年)。WTB(ウイング)加藤アディナン(流通経済大学3年)と、中山二千翔(東洋大学2年)、そして、FB(フルバック)には浦本明惟(東海大学2年)が入った

第12回関東大学ラグビーオールスターゲーム2025

【ハイライト動画】リーグ戦選抜 vs. 対抗戦選抜

対抗戦選抜は、PR伊藤潤乃助(明治大学4年)、佐久間翔梧(立教大学4年)、HO田中太陽(青山学院大学4年)、LO荒川真斗(青山学院大学4年)、鈴木彪馬(帝京大学3年)、FL茨木颯(筑波大学4年)、岡部義大(日本体育大学3年)、NO8城央祐(早稲田大学2年)が入った。

BKはSH柴田竜成(明治大学3年)、SO服部亮太(早稲田大学2年)、CTBは黒川和音(早稲田大学4年)、佐藤侃太朗(立教大学4年)、WTBは池本晴人(早稲田大学3年)と白井瑛人(明治大学2年)、FBには増山将(筑波大学3年)のメンバー。

各大学、出場選手のプラカードをもった応援が目立つ中、34度と酷暑の秩父宮ラグビー場で午後2:30に試合がキックオフされた。

序盤から、対抗戦選抜が展開力で勝負する中、リーグ戦選抜も留学生を中心としたフィジカルで対抗する展開となった。

前半8分、リーグ戦もディフェンスで粘る中、対抗戦選抜がキックカウンターからつないで、最後は右に展開し、FL岡部がトライ。さらに10分、SO服部のハイパントキックをWTB池本がタップでつなぎ、最後はLO鈴木がトライを挙げて、12点をリードする。

その後、お互いに攻め込むが、得点が上げられない状況が続く。30分、対抗戦選抜が相手陣奥に攻め込み、ラインアウトのチャンス。ただ、リーグ戦選抜がスチールしたが、対抗戦選抜のHO田中がキックチャージ、こぼれ球をCTB佐藤が押さえて、17-0とリードする。

前半の終盤となった36分、リーグ戦選抜も反撃。スクラムでペナルティを誘うと、モールを形成し、SO伊藤が抜け出し、CTBタマティがゲイン。最後はFB浦本がトライを挙げて、7点を返してハーフタイムを迎えた。

後半、互いにメンバー変更する中、先に得点を挙げたのは10点を追うリーグ戦選抜だった。後半6分、スクラムで反則を誘うと、途中交代で出場したNO8舛尾緑(立正大学2年)が、タップから攻め込んで左中間トライを挙げて3点差に迫った。

さらに13分、ゴール前のモールからやはり途中出場のHO丸尾瞬(関東学院大学3年)が押さえて、19-17と逆転に成功した。だが17分、相手のハイタックルの反則から、対抗戦選抜がチャンスを迎えると、BKも参加して13人でモールを形成。最後はWTB白井が取り切って、再びリードを奪った。 

19分、今度はリーグ戦選抜が攻め込み、WTB加藤がトライを奪ったが、23分には対抗戦選抜のSO伊藤利江人(明治大学3年)の裏へキックし、ボールがバウンドして戻ってきたところをHO高比良恭介(明治大学2年)が押さえて、29-26と再逆転した。

31分、集中力が高かったリーグ戦選抜はボールを継続し、CTB北村光基(東海大4年)がスペースにキックし、最後はWTB加藤が2本目となるトライを挙げて、またもリードした。

このまま逃げ切りたかったリーグ戦選抜だったが、対抗戦選抜は38分、キックカウンターから筑波大学1年のルーキーWTB内田慎之甫(佐賀工業)が、70mを走りきって右中間にトライを挙げて、34-33と逆転に成功した。 

2017年以来の勝利を目指し、リーグ戦選抜はロスタイムにモールを押し込み、最後はラックからHO丸尾がトライゾーンにねじ込んだが、ダブルモーションの反則をして、そのままノーサイド。

互いに持ち味を発揮したシーソーゲームとなったが、対抗戦選抜が勝利。POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)には、決勝トライを挙げたルーキーのWTB内田が選出された。

最後まで粘ったリーグ戦選抜だが、勝利することはできなかった。対抗戦選抜が2023年の引き分けを挟んで5連勝を達成した。これで通算成績は対抗戦選抜の6勝3敗1分となった。

オールスターゲームが終わり、春季大会の全日程が終了となり、各大学はしばしのオフなどを挟んで8月の菅平合宿、そして秋に開幕する対抗戦、リーグ戦の本番に向けて急ピッチで強化を重ねていく。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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