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東洋大学vs.帝京大学
6月1日(日)、ラグビー関東大学春季交流大会が埼玉の『熊谷ラグビー場』で行われ、埼玉が地元の東洋大学が大学選手権4連覇を達成した王者・帝京大学を迎えた。
昨季、関東大学リーグ戦2位だった東洋大学は、4月20日(日)の初戦で早稲田大学(昨季関東対抗戦1位)に26-57と敗れ、続く第2戦は、5月18日(日)に明治大学(関東対抗戦3位)に7-64と連敗した。
東洋大学は一昨シーズン、14-92で敗れた大学王者と対戦するにあたって、前節から大きくメンバーを替えてきた。
FW(フォワード)では、HO(フッカー)小泉柊人(4年)、U23日本代表のLO(ロック)栗原大地(4年)、キャプテンのFLステファン・ヴァハフォラウ(4年)、NO8(ナンバーエイト)にも、U23日本代表で大活躍した森山海宇オスティン(4年)が入り、FW戦での奮闘が期待された。
また、BK(バックス)は1年生SO(スタンドオフ)高田哲也(東福岡出身)が先発し、バックスリースピードスターWTB(ウィング)坂本琥珀(3年)、FB(フルバック)にも、同じくスピードが武器の中山二千翔(2年)が入り、ランが期待された。
一方の帝京大学は、5月18日(日)に初戦を迎え、昨季の関東リーグ戦王者の大東文化大学を95-0で下すと、先週の5月25日(日)は東海大学(関東リーグ戦3位)に111-0と大勝して連勝スタートを切った。
先週から3名のメンバー変更となり、PR(プロップ)松原結生(4年)、FL(フランカー)蔵森晟(4年)、キャプテンのCTB大町佳生(4年)が先発した。
その他の12人は同じメンバーとなり、FW第1列はHOは1年の三浦颯太(秋田工業)、LOも1年のアントニオ・フィシプナ(青森山田)、NO8は突破力に長けたカイサ・ダウナカマカマ(3年)が入った。
BKはSO本橋尭也(3年)、アウトサイドCTB(センター)は上田倭士(3年)、バックスリーはWTB吉田有佑(3年)、生田弦己(4年)、そしてFBには2試合連続でルーキーの吉田琉生(東海大大阪仰星)も先発した。
関東大学春季交流大会2025
【ハイライト動画】Aグループ 東洋大学 vs. 帝京大学
両校の校歌が流れた後、帝京大学ボールでキックオフされた。試合開始早々、東洋大学がカウンターラックを決めて、相手陣に攻め込むが得点を挙げることができなかった。
一方の帝京大学も相手ボールを奪取して攻め込み、前半6分、ゴール前のラインアウトを起点にNO8ダウナカマカマが左中間に飛び込みトライ、CTB大町がゴールを決めて、7点を先制した。
その後は、東洋大学が相手陣でプレーする時間が続いたが、トライラインを割ることはできなかった。
すると21分、帝京大学がボールを継続して動かし、最後はWTB生田が右隅にトライ。26分、相手ボールのラインアウトが乱れた後、SO本橋が裏のスペースにキック、そのボールをCTB大町が拾い上げて中央にトライを挙げて、21-0とリードを広げた。
さらに30分、スクラムを起点にボールを左に大きく動かし、最後は走り込んだルーキーのLOフィシプナが左中間に押さえて、26-0として前半を終えた。
後半も先に得点を挙げたのは帝京大学だった。相手陣でボールを奪い返して、ボールを動かし、FL蔵森が中央にトライ。
7分、カウンターから1年のFB吉田がスペースにキックし、自ら拾い上げてアタック、最後はフォローしたNO8ダウナカマカマが左中間にトライ。12分にもキックカウンターからアタックして、1年のHO三浦が中央に飛び込んで、47-0として勝負を決めた。
東洋大学は19分、CTB池渕紅志郎(2年)が中央からのPG(ペナルティゴール)を決めて3-47とした。しかし20分、再び帝京大学の時間帯となり、兄・CTB上田倭士がトライを挙げて、途中出場した1年の弟・SO上田倭楓(大阪桐蔭)がゴールを決めて54-3。
帝京大学は27分にも自陣からカウンターアタックを仕掛けて、途中出場のFB高本とわ(3年)がトライを挙げて、61-3とした。一方の東洋大学は再びPGを決めた後の35分、モールを押し込んで、最後はHO小泉がサイドを突いてこの試合、チーム初トライを決めて一矢報いる。
ロスタイム、帝京大学のFL蔵森が突破力の高さを見せて、2本目のトライを挙げてノーサイド。ルーキーの活躍もあり、前半から猛攻を見せて10トライを奪った帝京大学が66-13で快勝した。
東洋大学としてはセットプレー、接点で戦えているシーンも多かったが、相手の強固なディフェンスの前に決定力を欠いた形となった。
開幕3連勝となった帝京大学は、次戦は6月15日(日)、『静岡県営都市公園遠州灘海浜公園球技場』で、開幕2連勝中の明治大学(昨季関東対抗戦3位)と激突する。
3連敗となった東洋大学、次戦は6月8日(日)にホームの東洋大学グラウンドに、昨シーズンの関東リーグ戦の王者・大東文化大学を迎える。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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