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【ハイライト動画あり】ブレイブルーパス東京、リーグワン史上初の連覇達成!プレーヤー・オブ・ザ・マッチはリッチー・モウンガ
村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一リッチー・モウンガ(東芝ブレイブルーパス東京)
リーグワン初の連覇を達成したのは東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)だった。プレーヤー・オブ・ザ・マッチはSOリッチー・モウンガだった。ノーサイド後、健闘をたたえ合う両チームのなかで、モウンガは涙を流していた。チームへの愛、府中の街への愛を感じるシーンだった。試合後、モウンガが準決勝で手の甲を骨折していたことが明かされた。「ただ勝ちたかった」。モウンガは1週間怪我の回復に専念し、ほぼ練習ができなかった。試合直前、痛む手でパスができるかどうかを確認する姿があった。「万全が10だとしたら6くらいでした」(モウンガ)。他のチームメイトもモウンガに負担をかけまいと懸命に動いた。対するクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)もプレーオフ準々決勝からの登場で、BL東京より1試合多く、6週連続の試合となりながら最後まで粘った。濃密な戦いだった。
バーナード・フォーリー(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)
6月1日(日)、国立競技場には、51,009人の観衆が集った。午後3時7分、古瀬健樹レフリーのホイッスルで試合が始まる。S東京ベイのSOバーナード・フォーリーはフィールド中央深くに高いキックを蹴り上げた。狙ったのはBL東京の大黒柱であるNO8リーチ マイケルキャプテンだ。リーチがキャッチした瞬間、S東京ベイのNO8ファウルア・マキシキャプテンが激しいタックルを見舞う。勝利への意欲を表現するビッグヒットだった。
激しいフィジカルバトルが続く中、先にトライを取ったのはBL東京だった。前半8分、S東京ベイ陣トライライン直前のラインアウトから攻めたBL東京は、CTB眞野泰地らの突進でトライラインに迫り、最後はモウンガが左コーナーにタックルをかわしながらボールを押さえる。ゴールは外れて、5-0。17分、S東京ベイもフォーリーがPGを返して、5-3。22分、モウンガがPGを決めれば、32分、フォーリーがPGを返す。ニュージーランド代表、オーストラリア代表でもプレースキッカーを務めた2人のPG合戦は、まるで国代表同士のテストマッチのようだった。スコアは8-6。
BL東京のこの日のテーマは「Be US」。自分たちらしく戦うということだ。その言葉通り、BL東京はダイナミックにボールを動かして攻め続けた。決定力あるWTBジョネ・ナイカブラ、パワフルなCTBセタ・タマニバルを怪我で欠きながら、WTB森勇登、CTB眞野といった小柄な選手が機敏に動き回ってボールをつないだ。勝敗を決定づけるトライは、後半7分に飛び出した。BL東京は、自陣中盤のスクラムからSO杉山優平が左にボールを持ち出すと、パスを受けたモウンガが一気に加速し、S東京ベイのディフェンダーを2人振り切って走り、最後は痛む右手で森勇登へ丁寧にパスを送った。森がトライエリアに駆け込み、モウンガがゴールを決めて15-6となる。
21分、モウンガがPGを追加して、18-6。肩で息をする両チームの選手たち。それでも、両チームのディフェンスは仲間同士でつながり続けて崩れない。後半32分、S東京ベイはこの日も攻守に動き回るSH藤原忍からパスを受けたCTB立川理道がトライして、18-13に迫る。ヒートアップするスタジアムの大観衆。その後も攻め続けたS東京ベイだが、BL東京は交代HOの橋本大吾のスティール(ジャッカル)、LOワーナー・ディアンズがラインアウトで相手ボールを奪うなどしてしのぎきった。
試合終了の笛が鳴った直後、大粒の雨が国立のフィールドに降り注いだ。すべてを洗い流す、ノーサイドの雨のように感じた。何度もグラウンドに膝をつきながら、戦い抜いたファウルア・マキシは6週連続の試合について尋ねられると「言い訳はなし。この日のために準備してきたので」。そして、チームメイトやスタッフ、応援してくれたファンの皆さんに感謝の言葉を述べた。勝ったBL東京のリーチ マイケルキャプテンは「スピアーズは6週連続の試合なのに、最後の最後まで自分たちにプレッシャーをかけてきた。本当に尊敬しているし、勝ってよかったと思います」と話した。
立川理道(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)
敗れたS東京ベイの立川理道選手は「シーズンを通して成長を感じることができました。また決勝の舞台に帰ってきたい」と前向きにコメントしたが、試合内容については「80分間を通してほとんどの時間が東芝さんの時間だった。(我々の)強みを出せないまま過ごした80分でした」と振り返った。勝ったBL東京のトッド・ブラックアダーヘッドコーチは「シーズンを通してのチーム全員の努力を誇りに思います」と語り、プレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたモウンガについて、「彼は究極のチームマン。リーチと一緒によくチームを引っ張ってくれた」とねぎらった。
文: 村上晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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