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ラグビー コラム 2025年5月29日

残留か昇格か。三重ホンダヒートvs.花園近鉄ライナーズは得失点差4を巡る攻防。リーグワン入替戦

ラグビーレポート by 野辺 優子
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三重ホンダヒートvs.花園近鉄ライナーズ

残留か昇格か――。5月30日(金)31日(土)は入替戦の第2戦が行われ、30日(金)には、ディビジョン1で11位の三重ホンダヒートが、ディビジョン2で2位の花園近鉄ライナーズを、ホストスタジアムの三重『三重交通Gスポーツの杜鈴鹿』に迎える。

昨シーズン、ディビジョン1に昇格したヒート。今シーズンは開幕戦をホーム初勝利、第2節は同じ東海地区のライバル、トヨタヴェルブリッツを破って好スタートを切った。しかし、3月以降は勝星がなく、4勝14敗(勝ち点18)の11位で入替戦に回った。

一方のライナーズは、リーグワンの2シーズン目からディビジョン1でプレーしていたが、昨季は最下位。入替戦でも浦安D-Rocksに敗れて降格。1シーズンで復帰を目指し、ディビジョン2で戦った今シーズンは、開幕から3試合白星に恵まれなかったが、第8節以降は7連勝で、10勝1分3敗(勝ち点51)で2位に入り、入替戦に臨むことになった。

5月24日(土)に大阪・東大阪市花園ラグビー場で行われた第1戦は、ホストのライナーズが先制し、ヒートもすぐに追いつくものの、その後追加点を挙げたライナーズが15-7とリードして前半を折り返した。

後半もディビジョン1のヒートが追いかける展開となり、試合終了のホーンがなる直前まで3点差でライナーズがリードしていた。しかし、スクラムで相手の反則を奪うと、ゴール前に攻め込んで逆転のトライを挙げ、29-25と劇的な勝利を飾って先手を取った。

この試合でヒートは勝ち点4を獲得。ライナーズも7点差以内の敗戦のボーナスポイント1を獲得した。

「試合に最終的に勝てたのは良かった部分で、来週の試合に向けて自分たちがポイントをもった上で戦えるというのは、すごく大きい。ハードワークして準備を整えて試合に向かいたい」と、第1戦後に話したヒートのキアラン・クローリーHC(ヘッドコーチ)は、第1戦から先発をFW(フォワード)1名の入れ替えにとどめた。

三重ホンダヒート

3番PR(プロップ)は初戦に先発した星野克之がベンチに下がり、吉岡大貴が約1か月ぶりのメンバー入りで先発し、1番のPR鶴川達彦、HO(フッカー)肥田晃季とフロントローを構成する。

マーク・アボット、南アフリカ代表のフランコ・モスタートの両LO(ロック)、FL(フランカー)小林亮太古田凌、ゲームキャプテンを務めるNO8(ナンバーエイト)パブロ・マテーラと、リーダーシップに長けたバックローの布陣は引き続き先発する。

BK(バックス)のスターティングメンバーに変更はなし。今シーズンリーグ戦12試合に先発したSH(スクラムハーフ)土永雷と、入替戦第1戦で決勝トライを挙げ、POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)に輝いたSO(スタンドオフ)呉洸太がハーフ団を組む。

CTB(センター)は岡野喬吾(同志社大学出身)とダーウィッド・ケラーマンのコンビ、WTB(ウイング)ラリー・スルンガ、元日本代表のレメキ ロマノ ラヴァが両翼を担い、FB(フルバック)は元オーストラリア代表トム・バンクスが引き続き入った。

リザーブは、HO山田生真、キャプテンのPR藤井拓海、LOヤンコ・スワナポール、FLツポウ テビタ、SH竹中太一、先週、今シーズン初出場となったCTB/FB郡司健吾は第1戦に引き続いてベンチ入りしたが、WTBテビタ・リーに替わってSO/CTB中尾隼太が名を連ねた。

第1戦後、ライナーズの向井昭吾HCは「最後のところで自分たちがミスをしてしまった。幸いにしてもう1試合がある。得失点差が-4点で、そこにフォーカスして、次は自分たちのいいところをもっと出してディビジョン1に行けるようにがんばりたい」と話し、2戦目はFW2人の先発を替えた。

花園近鉄ライナーズ

FW第1列は変わらず、PR岡本慎太郎、ラタ・タンギマナ、HO松田一真の3人。LOもサム・ジェフリーズ、日本代表サナイラ・ワクァの2人も引き続き先発する。

バックローは、FLミッチェル・ブラウンがベンチに下がり、菅原貴人が6番に入り、野中翔平が先発に上がり、NO8は宮下大輝に代わって、ニュージーランド代表経験のあるアキラ・イオアネが、3月の第10節以来メンバーに名を連ねた。

BKは、ゲームキャプテンを務めるSHウィル・ゲニアと、SOクウェイド・クーパーの元オーストラリア代表のベテランハーフ団、岡村晃司とトム・ヘンドリクソンのCTBコンビ、WTBは片岡涼亮木村朋也の2人、FBには今シーズンから加入したロングキッカーの雲山弘貴の7人は引き続き先発する。

リサーブは他に、HO金子惠一、PR田中健太、三竹康太、FLセルホゼ、SH人羅奎太郎、CTB丸山凜太朗、ティモ・スフィアが控える。

ヒートは第2戦で勝利、もしくは引き分け以上なら残留が決まる。一方、ライナーズはヒートに5点差以上つけて勝利すれば昇格となる。

もし、2試合合計の勝ち点が並んだ場合は、勝利数、得失点差、トライ数、トライ後のゴール数の順で決定し、いずれも並んだ場合はディビジョン1のヒートが残留する。

ともにディビジョン1で戦った昨シーズンは、ヒートが20-19と競り勝っている。ただ、ディビジョン2同士だったリーグワン初年度の2022年シーズンは3戦して、3戦すべてライナーズが勝利している。

今季はビジターゲームでは負けなしのライナーズ。第2戦に勝利して、ディビジョン1に返り咲くことができるか。

それとも地元ファンの声援に後押しされ今シーズン、鈴鹿で白星を重ねてきたヒートが連勝でディビジョン1残留を決めるのか。雨が予想される中、両チームの運命が懸かった一戦は午後7:00にキックオフされる。

文:野辺優子

野辺 優子

ライター・翻訳者。 大学を卒業後、パリの大学院で映画を研究し、留学中は現地でフランス、イタリアのサッカーやラグビー等のスポーツメディアの通訳や翻訳を経験。現在は大学で教えながら、ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」の記者も務めつつ、ラグビーワールドカップも3大会取材し、海外チームや選手のデータリサーチや翻訳業務も行っている。高校時代、友人の高校のラグビー部を応援し始めて、大学時代はラグビー部のマネージャーを務めた。イングランド・プレミアシップのサラセンズのファン。

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