人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

ラグビー コラム 2025年5月26日

早稲田大学、札幌での早慶戦は前半のリードを守り切って勝利

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
  • Line

ラインブレイクするFL野島

5月の終わりとは思えない冷たい雨が降りしきる北海道・札幌月寒ラグビー場で春の早慶戦が行われた。早稲田大学は新鮮な顔ぶれで臨んだ今試合だったが、慶應義塾大学の守備が整う前に得点を一気に追加し、3本の連続トライを挙げた。

重なる反則で1トライを返されたが、巧みなキック戦術でスコアを伸ばすと28-7で前半を終えた。後半は開始から中盤での攻防が続き、少しずつ慶大を押し込みつつあった早大だが、アタックのミスで一気に陣地を奪われ、そのままトライを献上。雨の中でのプレーに苦戦しつつも、流れを渡さなかった早大は前半のリードを守り切り、33-14で春の早慶戦を制した。

早大は2分、ラインアウトのアタックからFL(フランカー)野島信太郎(教3=東海大大阪仰星)がゲインすると、攻撃を加速させて慶大陣内に襲い掛かる。SO(スタンドオフ)田中大斗(教2=東京・早実)から、フラットなパスを受け取った野島がインゴールまで走り切り、早くも先制のトライを挙げた。

続く5分、CTB(センター)福島秀法(スポ4=福岡・修猷館)の力強い前進から積極的なアタックを仕掛けた早大は、SO田中大からの正確なクロスキックを取ったWTB(ウィング)鈴木寛大(スポ3=岡山・倉敷)がインゴール目前まで走り込み、最後はフォローに走っていたFB(フルバック)島田隼成(スポ2=福岡・修猷館)がグラウンディング。

インゴールへ走るWTB田中健想

さらに9分には、中盤での慶大ボールラインアウトをNO8(ナンバーエイト)粟飯原謙(スポ4=神奈川・桐蔭学園)がプレッシャーをかけてターンオーバーすると、ボールを繋がれたCTB福島がブレイク。タックラーの裏に出たところでオフロードパスを放り、WTB田中健想(社2=神奈川・桐蔭学園)がインゴールに飛び込んだ。

ここからは雨の影響でボールが落ち着かない場面が続き、セットプレーが多くなっていく。29分、早大は度重なるペナルティで慶大にゴール前まで侵入を許すと、FW(フォワード)にトライラインを叩き割られてしまい失点した。

しかし、32分には転がったボールに素早く反応したPR(プロップ)平山風希(スポ1=大分東明)のナイスセービングから攻撃に転じた早大が、巧みなキックでトライを生み出し、26-7と19点のリードで前半を終えた。

後半は開始から中盤での攻防が続く中、少しづつ慶大陣内に攻め入っていた早大。しかし10分、敵陣深い位置でアタックを継続していた早大はミスでボールをこぼしてしまい、そのまま慶大に一気に攻め込まれてしまう。そのままインゴールを明け渡し、スコアは26-14に。

早大はメンバーを入れ替えながら、試合の流れを渡さないように緊張感のある試合運びを見せる。19分には慶大ゴール前ラインアウトとチャンスを得るが、慶大の強烈なディフェンスでトライラインを割ることができない。

ゲインするWTB池本

しかし21分、マイボールスクラムからの3次攻撃で、SH(スクラムハーフ)平塚英一朗(法3=東京・早実)が逆目にパスを展開すると、BK(バックス)で細かくパスを繋ぎながら最後は、WTB池本晴人(社3=東京・早実)がインゴール左隅にグラウンディング。これでスコアは33-14。

早慶戦らしい激しいコンタクトの応酬で、北海道の寒さを忘れるほど熱い戦いを見せた両校。慶大のアグレッシブなアタックでピンチを迎えそうな場面もあったが、連結したディフェンスでタイガージャージーの前進を許さなかった。そのまま19点差を守り切り、春の早慶戦は早大が制して見せた。

意地と意地がぶつかり合う伝統校同士の一戦は独特な緊張感に包まれる。今試合も歴史ある一戦として北海道の地で行われた。これまでの春シーズンで様々な相手と戦ってきた早大だが、この早慶戦でしか得られないものもあるだろう。遠征先での試合経験、多くの観客の前でプレーする感覚、そしてタイガージャージーと身体をぶつけ合う記憶。

対抗戦でしのぎを削り合う関係であると同時に、大学ラグビーとしての伝統を作ってきた両校。これからも互いを意識し、切磋琢磨しあう関係として早大、慶大両チームの今後の成長に期待せずにはいられない。

文:村上結太、安藤香穂、伊藤文音/写真:大林祐太、堀内遥寿(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ