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ラグビー コラム 2025年4月14日

オーストラリア遠征中のラグビーU23日本代表、最終戦で歴史と伝統のあるクラブ『ランドウィック』と対戦

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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U23日本代表メンバー

オーストラリア遠征中の『ラグビーU23日本代表』。4月15日(火)に行われる第3戦、地元クラブ『ランドウィック』との対戦を控え、14日にオンラインで会見を行い、エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)、FL(フランカー)中森真翔(筑波大学2年)、WTB(ウイング)田中健想(早稲田大学2年)が出席した。

U23日本代表は4月2日の第1戦『オーストラリアンバーバリアンズ』戦は、ディフェンスから相手にプレッシャーを与え、WTB白井瑛人(明治大学2年)が4トライを挙げ、43-31で勝利した。

11日、2戦目『オーストラリアU20代表』戦は、前半こそキャプテンHO(フッカー)清水健伸(早稲田大学3年)のハットトリックで、19-14とリードしていたが、後半は相手のフィジカルの前に後手を踏んで26-54で敗戦した。

だが、ジョーンズHCによると練習試合だったため、両者の取り決めにより通常より控え選手が多く、オーストラリアU20代表は後半からFW(フォワード)8人、BK(バックス)1人の9人を交替させてきたという。

U20オーストラリア代表戦でのU23日本代表(C)JRFU

大敗した2戦目を振り返って指揮官は、「後半、新しい選手が入ってきてパワーに対応できなかったのは事実。ただ、通常の試合では起こらないことなので、選手たちの勝ちに行くアプローチ、成長がよく見えた試合だった」と一定の評価を与えた。

7番として3戦連続先発のFL中森は、前回の試合を振り返って「後半の遂行力が課題というのは全員が認識している。今、エディーさんを含めて、練習の最後まで集中力を切らさずにやっていて、疲れているときこそエナジーを伝える声掛けをやっている」と話した。

WTB田中はランドウィック戦に向けて「キックを使わず継続してくる特徴あるチームと、ミーティングでは話しに出ている。U20オーストラリア代表戦が終わった後、自分がWTBとしてどういう風にアプローチしていくか考えていて、準備したことを出すだけ」と意気込んでいる。

そのランドウィック戦に向けて、10番、13番に新たな選手を起用した。過去2試合、先発だったSO(スタンドオフ)伊藤龍之介(明治大学3年)はケガのためメンバー外となり、SO野中健吾(早稲田大学4年)を器用。13番はCTB(センター)福島秀法(早稲田大学4年)が控えに回り、李智寿(朝鮮大学校3年)が先発する。

会見でのエディ・ジョーンズHC

ジョーンズHCは、「野中は落ち着いた10番で、パスで良い流れを供給してくれると思う。13番に関しては、よりワークレイトのあるプレイヤーを求めていたことで、李はずっといいトレーニングをしてきたので良いチャンスが巡ってきた」と説明した。

今回、対戦するランドウィックは、1882年創設された歴史のあるクラブで、昨季のシドニーのクラブ王者で、オーストラリアのクラブチームで唯一、オールブラックス、アルゼンチン代表と対戦した経験があり、過去に100人以上ワラビーズを輩出してきた伝統あるクラブだ。

ジョーンズHCも選手、指導者として活躍した経験があり、終身会員になっているため、「歴史的なチーム、歴史的なグラウンドの一部になれることを、個人的にもチームにとっても光栄だと思っている。今回、U23日本代表と試合することはランドウィックにとっても素晴らしいこと」と感慨深げに話した。

ランドウィックのレベルについて聞くと、ジョーンズHCは「フィールドに立つまでは正直わからないが、相手のコーチと話していると一番強いチームを出すと話していたので楽しみ。7人はAチームに常連として出場している選手たち」と話した。

この遠征を通してジョーンズHCは「(選手たちの中で)すでに3~4人はリーグワンでプレーできるレベル。若い選手たちは、フィジカルに対応できるとわかったので、彼らの成長はまだまだ止まらない」と進化を実感している。

U23日本代表は、「フィジカルとスピードがある」というオーストラリアを代表するクラブチームに勝利し、遠征の最後を白星で締めくくることができるか。

伝統あるクラブに挑むU23日本代表(C)JRFU

【U23日本代表】 ランドウィック戦メンバー

1 大塚壮二郎(関西学院大学3年)
2 清水健伸(早稲田大学3年)※キャプテン
3 八田優太(京都産業大学3年)
4 磯部俊太朗(筑波大学3年)
5 物部耀大朗(明治大学3年)
6 石橋チューカ(京都産業大学3年)
7 中森真翔(筑波大学2年)
8 森山海宇オスティン(東洋大学4年)

9 高木城治(京都産業大学3年)
10 野中健吾(早稲田大学4年)
11 白井瑛人(明治大学2年)
12 平 翔太(明治大学4年)
13 李 智寿(朝鮮大学校3年)
14 田中健想(早稲田大学2年)
15 竹之下仁吾(明治大学3年)

◆控えメンバー

16 西野帆平(明治大学4年)
17 杉本安伊朗(早稲田大学3年)
18 杉浦皓亮(東海大学4年)
19 亀井秋穂(明治大学3年)
20 小林典大(関西学院大学4年)
21 村田大和(京都産業大学3年)
22 上ノ坊駿介(天理大学4年)
23 福島秀法(早稲田大学4年)

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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