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ラグビー コラム 2025年4月8日

ラグビーU23日本代表、オーストラリアンバーバリアンズに勝利

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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オーストラリアの地で勝利を飾ったU23日本代表(C)JRFU

4月8日(火)、日本代表エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)が直接率いて、オーストラリア遠征中のラグビーU23日本代表がオンラインで会見を開いた。

4月2日(水)に渡豪した後、5日に初戦となるオーストラリアンバーバリアンズ相手に7トライを挙げ、43-31で快勝したU23日本代表。

11日(金)にはU20オーストラリア代表との試合が控える中、ジョーンズHC、キャプテンHO(フッカー)清水健伸(早稲田大学3年)、バーバリアンズ戦で4トライを挙げたWTB(ウィング)白井瑛人(明治大学2年)が対応した。

オンラインで対応するエディ・ジョーンズHC

高校生以上のシニアチームが、オーストラリアの地で勝ったのは初めてということでジョーンズHCは饒舌だった。「前半は特にジャパンらしいプレーができ、60分経過時点で43-7とリードしていたので、選手たちのがんばりにとても満足している」。

「2027年のワールドカップに向けて、この勝利は重要な意味を持つ。私たちがこのツアーで期待しているのは、2027年のワールドカップの代表候補となる、3人か4人の選手を新たに発掘すること」。

オーストラリアンバーバリアンズ戦は、セットプレーからのトライだけでなく、ディフェンスからのトライ、キックカウンターからのトライも目立った。トライの70%がセットプレー以外からのトライだったという。

ジョーンズHCは「U23だけでなく、ジャパン全体でも言えることだが、常に試合の中でカオスなシチューションを作りたいと考えている。その中で相手よりもいかに早く、自分たちの秩序を作ってアタックすることができるかをいつも優先して考えている。特に、ターンオーバーとキックのリターンによるアタックに優先的に取り組んだ」と話した。

2月から3月にかけて数回行われた、「JAPAN TALENT SQUADプログラム2025」の合宿では、アタックだけでなくディフェンス練習にも時間を割いたという。

指揮官は「日本とオーストラリアや世界の他の国々のチームとの試合の歴史を見ると、問題は得点を取ることではなく、相手の得点を阻止すること。だから、ディフェンスに多くの時間を費やした。まだまだ改善の余地はあるが、私たちは攻撃のチャンスを生み出す、積極的なディフェンスラインを築くことを最優先した」と説明した。

HO清水キャプテン

キャプテンの清水は「ボールキル、タックル、キャリーと全ての場面でコーチ陣にゴールドエフォート(1つの仕事をした後、すぐに次の仕事をする努力)を意識しろと言われて、それを自然と意識していたことでうまくいった」と胸を張った。

しかし、後半20分から相手に主導権を握られて4トライを喫してしまった。スキッパーは「ラック周りのディフェンスの質、精度でプレッシャーかけられなかった。練習でも60分まではすごく高い集中力、遂行力ができているが、その後の80分までクオリティーがすごく落ちるのが課題」と話した。

4トライをあげたWTB白井(C)JRFU

前半20分までにハットトリックを達成し、4トライを挙げた白井。ジョーンズHCは「ボールのないところでの彼のプレーは素晴らしい。良い決断をする勇気もある」と手放しで褒めた。

その白井は「4トライはうれしい。ラッキーな部分もあったが、チームのみんながつないでくれたボールを置いただけだった。バックスリーはハードワークすることが目標だったが、ある程度できた」と話した。

チーム全体としても、60分までは攻守で相手を圧倒した。「フィットネスの部分と自分たちが仕掛ける意識など、前半は練習の成果が結構出ていた。『超速』という名前がついたラグビーなので、その意識が結構良く、それが体現できた試合だった。超速ラグビーは『きつい』の一言。最初、遂行力はあるが、疲れてきた中での遂行力が課題」(白井)。

11日(金)、U23日本代表は遠征2試合目、U20オーストラリア代表と対戦する。U23日本代表の平均年齢は21歳ということで、ほぼ同年代との激突となる。なお、U20年代でオーストラリアは世界ランク6位、日本は15位だという。

ジョーンズHCは「U20オーストラリア代表との試合で、U23日本代表の選手は本当にレベルアップするだろう。世界ランキングでどの位置にいるのか、テストマッチレベルで日本代表として、試合で勝ち進む能力があるのかどうか、より明確なイメージがつかめるだろう」と意気込んだ。

U23日本代表は15日(火)にジョーンズHCがかつて在籍、指揮した名門ランドウィックとの試合も控える。若き日本代表が3連勝を目指して、オーストラリアの地でさらなるハードワークを続けていく。

文:斉藤健二/写真:(C)JRFU

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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