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ラグビー コラム 2025年4月6日

【ハイライト動画あり】静岡ブルーレヴズが快勝。プレーオフ進出に近づく大きな1勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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静岡ブルーレヴズvs.三菱重工相模原ダイナボアーズ

「NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25」ディビジョン1は、リーグ戦の終盤に入り残り5試合。プレーオフに向けて順位争いが激しくなってきた。

交流戦も終わり、4月5日(土)6日(日)は、同カンファレンス内の対戦となる第14節が行われ、5日(土)は、現在4位につける静岡ブルーレヴズが、8位の三菱重工相模原ダイナボアーズをホストの静岡県・ヤマハスタジアムに迎えた。

昨季8位だったブルーレヴズは、今季は開幕から3連勝するなど好調を維持。3月には、無敗の埼玉パナソニックワイルドナイツを下すなど3連勝中だったが、前節は東京サントリーサンゴリアス戦で17-22と敗戦。それでも9勝4敗の勝ち点40で、プレーオフ進出圏内の4位につけている。

一方のダイナボアーズは開幕戦こそ勝利したものの、なかなか連勝できなかったが、3月に入ってサンゴリアス、トヨタヴェルブリッツに連勝を飾った。前節はクボタスピアーズ船橋・東京ベイに、5-33と黒星を喫し、5勝8敗(勝ち点22)の8位だが、6位の横浜キヤノンイーグルスとは、4ポイント差につけており、何としても上位のブルーレヴズに勝ちたい試合だった。

今季、第3節で両者はすでに対戦し、ビジターの静岡が40-34と僅差で勝利していた。

ブルーレヴズの藤井雄一郎監督は、FW(フォワード)3名、BK(バックス)3名を入れ替えた。右PRにショーン・ヴェーテー(IPU環太平洋大学出身)が控えから先発。BKはSO(スタンドオフ)家村健太が控えに下がり、FB(フルバック)だったサム・グリーンが10番に上がった。CTB(センター)はチャールズ・ピウタウが先発し、最後尾のFBに奥村翔が入った。

ダイナボアーズのグレン・ディレーニーHC(ヘッドコーチ)もFW4名、BK3名を替えてきた。フロントローは近畿大学を卒業したばかりの左PR蔡唯志が先発し、右PR石井智亮も先発に上がった。

他にもSH(スクラムハーフ)は主将の岩村昂太が控えに入り、前節10番だったジャック・ストラトンがSHで先発し、SO(スタンドオフ)ジェームス・グレイソンが10番に入った。FBは南アフリカ代表カート=リー・アレンゼがスターターに先発に復帰した。

ブルーレヴズがホストで勝利し、初のプレーオフ進出に向けてまた一歩前進するか。それともダイナボアーズが勝利してプレーオフ進出に望みをつなぐか。ともに負けられない一戦は、6065人の観客が見守る中、午後2:00にキックオフされた。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25

【ハイライト動画】第14節 静岡ブルーレヴズ vs. 三菱重工相模原ダイナボアーズ(4月5日)

ダイナボアーズは前半、テリトリーが72%とチャレンジャーらしい積極的なアタックを続ける。一方、今季好調のブルーレヴズも、そのアタックをしっかり受け止めてゴールラインを割らせない。

前半3分、ダイナアーズのFBアレンゼが右中間にトライをしたと思われたが、TMOの末、ラインアウトスローでダブルモーションがありノートライに。その後も15分まで相手陣で攻め続けるが得点を挙げることができなかった。

ディフェンスだけでなく、スクラムで優位に立ったブルーレヴズは16分、WTB(ウィング)ヴァレンス・テファレが、キックカウンターから80mほどゲインし好機を作り、最後は右に展開しFL(フランカー)ヴェティ・トゥポウが右隅にトライを挙げ、5点を先制する。

22分、ダイナボアーズは相手の反則から、SOグレイソンが中央のPG(ペナルティゴール)を決めて、3点を返した。しかし、静岡もすぐに反撃。27分、相手の反則からキャプテンFLクワッガ・スミスが隙を突いて、クイックタップから左中間にトライ。SOグリーンがゴールを成功させて、12-3とリードを広げてハーフタイムを迎えた。

後半、追いかけるビジターのダイナボアーズは、先に得点を挙げたかったが、相手ディフェンスを崩すことができなかった。すると後半8分、ブルーレブズがチャンスを迎え、ラインアウトモールを起点に左展開し、最後はWTBテファレがトライ、ゴールも決まって、19-3とした。

その後はブルーレヴズのペースとなり、19分に相手のトライラインドロップアウトからボールを継続し、右に展開し、FB奥村が押さえてトライ。26分にも相手のハイパントキックを起点に、FLトゥポウが2本目のトライを挙げて31-3として勝負を決めた。

30分、ようやくダイナボアーズもラインアウトを起点にボールを動かして、WTBジョアペ・ナコ(日本大学出身)が、リーグワン初トライを挙げて一矢を報いた。

その後、37分にブルーレブズはゴール前、相手ボールのスクラムで反則を誘って、さらにスクラムを選択。FW8人が一体となって押し込んで、最後は途中出場のSH岡崎航大が押さえて、38-8でノーサイドを迎えた。

ブルーレブズがディフェンス、接点、そしてスクラムで強さを見せ、6トライ。3トライ差のボーナスポイントを得て、勝ち点5を手にする快勝。POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)には、ブルーレブズのWTBテファレが選出された。

調子の良さをファンに見せ、勝ち点45でプレーオフ進出に向けて前進したブルーレヴズの藤井監督は、「今日は本当に必勝だった。前半はちょっと軽いプレーも見えたが、ハーフタイムでちゃんと修正して、ボーナスポイントも取って勝てたので良かった」。

「第3節で対戦した時はたくさん得点を許したので、自分たちがどれだけ成長できたかが見えた。トライを取ったことよりも取られなかったことの方が選手にとっても良かった」と安堵した。

キャプテンのFLスミスも「ダイナボアーズに1トライしか与えなかったのは、自分たちのディフェンスが良かったからだと思う。攻撃に関しても自分たちの頑張りを評価したい」。

「前半にノックオンなどの細かいミスもあったのを、後半に修正をできたこともすごく良かった点。それでもまだ修正すべき点はしっかりと直し、次の試合に挑む」と前を向いた。

2試合続けて1トライしかとれず、2連敗となったダイナボアーズのディレーニーHCは、「フィジカルな戦いで、前半チャンスがあったが取りきれなかった。粘り強く戦ったが、後半はフィジカルが落ちてしまった」。

「プレッシャーを相手にかけられたところもあったが、それを得点に変えられなかった。それだけブルーレヴズのディフェンスが良かったということだ」と相手の守備を称えた。

ゲームキャプテンNO8吉田杏は、「前半は自分たちのハードワークが出て、フィジカルバトルに勝っていた部分もあったが取りきれなかった。後半はバトルができなかったので修正したい。フィジカルで前に出て、BKにトライを取らせることができなかった」と悔しそうに話した。

4位をキープしたブルーレヴズは、次節4月12日(土)に東京都・秩父宮ラグビー場で、すでにプレーオフ進出を決めた昨季王者の東芝ブレイブルーパス東京に挑む。

勝ち点を伸ばせなかったダイナボアーズも12日(土)に長崎県・ベネックス総合運動公園かきどまり陸上競技場に7位の横浜キヤノンイーグルスを迎える。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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