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ラグビー コラム 2025年4月2日

春の熊谷で輝いた選手たち。全国高校選抜ラグビー大会の振り返り

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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大会MVP的な活躍を見せた桐蔭学園のHO堂薗キャプテン

全国高校選抜ラグビー大会は3月31日に決勝が行われ、桐蔭学園(神奈川)が初優勝を目指した京都成章(京都)を36-0で下し、2大会ぶり5度目の栄冠に輝いた。

また、3位に入賞したのは御所実業(奈良)、東福岡(福岡)で、ベスト8に進んだのは佐賀工業(佐賀)、東海大相模(神奈川)、大阪桐蔭(大阪)、京都工学院(京都)の4校だった。

それでは個人的に印象に残った選手をポジションごとに見ていきたい。まずは今大会も、FW(フォワード)第1列のPR(プロップ)には、ポテンシャルの高い選手が多かった。

桐蔭学園のFWを支えるPR喜

優勝した桐蔭学園にはボールキャリーの強い田邊隼翔(3年)喜瑛人(3年)の2人がおり、チームの躍進を支えた。

他にも御所実業の藤井威吹(3年)、東福岡の武田粋幸(3年)、佐賀工業の秀島聡太郎(3年)、京都工学院の春名倖志郎(3年)、加藤瑠絃(3年)、東海大相模の吉田虎太郎(3年)、札幌山の手の鎌田宋汰(3年)らも、今後が楽しみな選手だ。

続いて、セットプレーの要であるHO(フッカー)だ。まずは6トライを挙げて大会MVP的な活躍を見せたのが桐蔭学園のキャプテン堂薗尚悟(3年)だ。昨季の「花園」こと、全国高校ラグビー大会でも2連覇に貢献したが、今季はキャプテンとして、まず春を制した。今季の桐蔭学園を引っ張る存在だ。

他にも準決勝でハットトリックを達成した京都成章の米本啓太朗(3年)、常翔学園のキャプテン岡本慶次(3年)らもFWの核としてチームを引っ張った。

続いて空中戦、接点のバトルが仕事のLO(ロック)だ。優勝した桐蔭学園では吉田頼生(3年)が中軸で、京都成章もゲームキャプテンの土肥祐斗(3年)がFWをまとめた。

他にも大阪桐蔭のツインタワー身長192cmの泊晴理、197cmの酒井結仁(ともに3年)、東海大相模の笹部隆毅、黒須樟(ともに3年)、中部大春日丘のキャプテン三治蒼生(3年)らがおり、強豪チームのFWを支えていた。

続いてボールキャリーだけでなく、タッカル、ジャッカルなど仕事人が多いFL(フランカー)。桐蔭学園は長尾峻、前鹿川雄真(ともに3年)の2人のハードワークが目立った。

流通経済大柏には、三洋電気で活躍した故・ワテソニ・ナモア氏を父に持ち、高校からラグビーを始めたアモア・フェレティリキ・サーフ(3年)がボールキャリーで存在感を見せた。

最後尾でFWをまとめるNO8(ナンバーエイト)、桐蔭学園は昨季の花園ではLOで活躍した足立佳樹(3年)が気を吐いた。東福岡はキャプテンの須藤蒋一(3年)が準々決勝で値千金のスティールを見せた。

他にも御所実業のキャプテン津村晃志(3年)、目黒学院のロケティ・ブルースネオル(3年)、早稲田佐賀のキャプテンNO8山崎圭介(3年)、札幌山の手のNO8大川武琉(3年)らが目立っていた。

続いてBK(バックス)、SH(スクラムハーフ)では、今大会No.1のSHとして、パス、キックのスキルだけでなく攻撃的センスに溢れた京都成章の佐藤啓護(3年)を挙げたい。他にも桐蔭学園の竹内楓稀(3年)、中部大春日丘の荒木奨陽(3年)らがいた。

「平尾2世」の呼び声も高い京都工学院のSO杉山

司令塔であるSO(スタンドオフ)にはオフロードパスが光った桐蔭学園の竹山史人(3年)、キックに長けた京都成章の岡元聡志(3年)、御所実業の中俣翔太(3年)、佐賀工業の吉浦太我(3年)、京都工学院のキャプテン杉山祐太朗(3年)、ランに優れた東福岡の川添丈(2年)が強豪チームのタクトを握った。

続いて中盤の要であるCTB(センター)。桐蔭学園のスペース感覚に長けたインサイドCTB坪井悠(3年)、縦に強い古賀啓志(2年)は相手チームの脅威となっていた。

他にも京都成章の森岡悠良(3年)はキックにランと総合力が高かった。他にもタックラーの大阪桐蔭のキャプテン手崎颯志(3年)、京都工学院の岩本斗吾(3年)と林宙(3年)の大型コンビ、早稲田佐賀の吉廻温真(3年)らと、将来性のある選手が揃っていた。

最後はバックスリーだ。WTB(ウィング)は5トライを挙げた東福岡の平尾龍太(3年)、2回戦でハットトリックを達成した東海大相模の福岡遼(3年)、関西学院の宮下潤(3年)ら。最後尾のFB(フルバック)は京都工学院の市田愛歩(3年)、常翔学園の筒井祐月(3年)らが将来性を感じさせた。

4月には各チームに新1年生が入部することになるが、冬の花園では各チームとも上記に挙げた選手が中軸になることは間違いない。春から夏、秋にかけて個々の選手が成長し、花園で再びその勇姿を見られることを楽しみに待ちたい。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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