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ラグビー コラム 2025年3月28日

御所実業vs.桐蔭学園、東福岡vs.京都成章、ベスト4が激突、全国高校選抜ラグビー大会 準決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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5度目の優勝を狙う桐蔭学園

3月23日(日)から埼玉・熊谷ラグビー場を中心に始まった、26回目を数える「全国高校選抜ラグビー大会」。29日(木)はAグラウンドで準決勝2試合が行われる。

ベスト4に進んだのは初優勝を目指す御所実業(奈良)、5度目の優勝を狙う桐蔭学園(神奈川)、最多の7度目の優勝をうかがう東福岡(福岡)、初優勝を目標に掲げる京都成章(京都)の強豪4校だ。

◆準決勝組み合わせ

11:00 御所実業(奈良)vs. 桐蔭学園(神奈川)
12:30 東福岡(福岡)vs. 京都成章(京都)

武器のモールで押し込む御所実業

第1試合は準優勝を2度経験している近畿大会3位の御所実業(奈良)と、9大会連続ベスト4進出で、関東新人大会王者の桐蔭学園(神奈川)が対戦する。

御所実業の武器は、NO8(ナンバーエイト)津村晃志キャプテン(2年)を中心とした伝統のモールと、今大会も3試合で22失点と、粘り強いディフェンスだ。そのためにもSO(スタンドオフ)中俣翔太(2年)のキックで、相手陣で戦う時間を増やしたい。

昨季はライバルの天理(奈良)に負けて「花園」こと、全国ラグビー大会に出場できなかった。ウェイトトレーニングやタックルなど、ボールを持たない練習に重きを置いたことが功を奏しているという。

津村キャプテンは「カウンターラックからボールを外に振って、というラグビーをしたい。また、敵陣でモールを組みたい。準々決勝はアタックする時間も少なかったし、セットプレーのミスもあったので修正したい」と話した。2019年の第20回大会以来の決勝進出を目指す。

花園で2連覇した桐蔭学園。新チームとなり、神奈川県の新人大会決勝では東海大相模に引き分けたが、関東新人大会を制して臨んだ選抜大会では、3試合で146点と、持ち前のアタック力を見せて9大会連続となる準決勝進出を決めた。

準々決勝では藤原秀之監督が、「再現性のあるアタックができた」と評価したように、ミーティングを重ね、大会を通じて持ち前のつなぐラグビーの精度が上がってきた。

ラインブレイクする1年生CTB古賀

キャプテンのHO(フッカー)堂薗尚悟、PR(プロップ)喜瑛人、NO8(ナンバーエイト)足立佳樹(いずれも2年)ら、昨季も中軸を担ったFW(フォワード)も残っており、ボールキャリーでしっかりスペースを作り、SO竹内史人(2年)、CTB(センター)古賀啓志(1年)ら、BK(バックス)で仕留めるスタイルは健在だ。

当日、小雨が予想される中でも、持ち前のつなぐラグビーを見せることができるか。HO堂薗キャプテンは「雨でも自分たちのやりたいラグビーは変わらない。ただ、ボールの使い方、キックの使い方など攻め方は変わると思うので、しっかり話し合ってから臨みたい」と語気を強めた。

第2試合は九州大会Bパート王者の東福岡(福岡)と、近畿大会2位の京都成章(京都)が激突する。ここまで、流通経済大柏(千葉)、関西学院(兵庫)、大阪桐蔭(大阪)と強豪に勝利し、調子は上向きと言えよう。

ロスタイム、逆転トライを挙げた東福岡SO川添

アタック力が持ち味の東福岡だが、準々決勝では「99.9%負け」を覚悟した。しかし、キャプテン須藤蒋一(2年)のジャッカル、そしてSO(スタンドオフ)川添丈(1年)のランでロスタイムに逆転勝利し、準決勝に進出した。

小雨の中、東福岡としてはキックも使いつつ、やはりボールを広く動かし、決定力のあるWTB(ウィング)平尾龍太(2年)ら、ランナーに良い形でボールを供給したい。

対する京都成章、昨季はライバルの京都工学院に敗れて花園に出場できなかった。だが、新チームになってから、サニックスワールドユース予選会で優勝、近畿大会で準優勝。準々決勝ではライバルの京都工学院(京都)にリベンジするなど調子の良さを見せている。

前半2トライを挙げた京都成章SH佐藤

伝統としている前に激しく出るディフェンス、そしてSH(スクラムハーフ)佐藤啓護、SO岡元聡志(ともに2年)を中心とした展開力も持ち味だ。

キャプテンFB(フルバック)笹岡空翔(2年)は「相手が強豪とか関係なく、自分たちのやるべきことを遂行するだけなので、全員で同じページを見て、勝って決勝にいきたい」と意気込んだ。

準々決勝同様に、接戦が予想されるセミファイナル。小雨の中の激闘を制して決勝に駒を進める2チームはどこになるのか。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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