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ラグビー コラム 2025年2月2日

埼玉パナソニックワイルドナイツが開幕6連勝、ヴァル アサエリ愛の100キャップと川崎清純の初キャップを祝う

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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100キャップのヴァル アサエリ愛

12月に開幕した4シーズン目の「NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25」。先週の『Byeウィーク』(休みの週)が明け、ディビジョン1は2月1日(土)と2日(日)の第6節から、異なるカンファレンスのチームが戦う交流戦が始まり、3月30日(日)の第13節まで行われる。

2月2日(土)、現在、首位に立つ埼玉パナソニックワイルドナイツが、ホストスタジアムの埼玉県・熊谷ラグビー場に5連敗の浦安D-Rocksを迎えた。

ここまで開幕5連勝で無敗のワイルドナイツ。ロビー・ディーンズ監督は、第5節のトヨタヴェルブリッツ戦から、FW(フォワード)4名、BK(バックス)2名の計6名の先発を変更した。

ワイルドナイツのFW

FWはキャプテンのHO(フッカー)坂手淳史がベンチスタートとなり、島根一磨が今季初先発となった。PR(プロップ)ヴァル アサエリ愛は、この試合で公式戦100キャップの節目を迎えた。また、公式戦50キャップ目となったFL(フランカー)大西樹は、初めてゲームキャプテンを務めた。

BKは日本代表のCTB(センター)ディラン・ライリーがメンバー外となり、ここまで5試合ではWTB(ウイング)でプレーした日本代表の長田智希がCTBに入り、WTB(ウイング)にはヴィンス・アソが、FB(フルバック)にはイングランドのサラセンズから加入したトム・パートンが、リーグワンデビューとなった。

3シーズン目で初キャップを得た埼玉CTB川崎

また、リザーブにリサーブには、出れば50キャップとなるFLラクラン・ボーシェー、出場すればリーグワン初キャップとなるCTB川崎清純らが名を連ねた。

一方、未だ白星のないD-Rocks。今季から新たに指揮を執る、元スコットランド代表SH(スクラムハーフ)のグレイグ・レイドローHC(ヘッドコーチ)も前節のコベルコ神戸スティーラーズ戦から、FW4名、BK2名の計6名を変更した。

HOには藤村琉士に替わって新人の松下潤一郎(明治大学出身)がリーグワン初先発となり、両LO(ロック)は入れ替え、元日本代表のヘル ウヴェと、南アフリカ出身のローレンス・エラスマスの2人。南アフリカ代表のNO8(ナンバーエイト)ヤスパー・ヴィーセは引き続き先発した。

またBKは、キャプテンのSH飯沼蓮、SO田村煕のハーフ団は変わらないが、CTB(センター)はオテレ・ブラックに代わって、元オーストラリア代表のサム・ケレビが先発した。

ワイルドナイツがホームで6連勝を達成するか。それともD-Rocksがリーグワン初勝利となるか。試合は2月1日(土)午後2:30に埼玉県・熊谷ラグビー場で6474人の観客が見守る中、ワイルドナイツボールでキックオフされた。

初先発の埼玉FBパートンはランで好機を演出.

序盤からホストのファンの声援を受けたワイルドナイツがセットプレーで優位に立ち、相手陣で攻撃を仕掛ける。すると前半6分、ワイルドナイツはD-Rocksのパスの乱れからボールを奪い、FBパートンがゲインし、パスが乱れたが最後はSH小山大輝が左中間にトライ。SO山沢京平のコンバージョンも決まって7点を先制する。

さらにワイルドナイツは17分、敵陣でのD-Rocksのラインアウトのボールを獲ったHO島根が右中間に飛び込んでトライ。23分にSO山沢のPG(ペナルティゴール)でさらに3点を追加すると、28分、敵陣ゴール前まで迫り、最後はLO(ロック)ルード・デヤハーが相手のディフェンスのギャップをついてトライ。さらに32分には、WTBアソのトライでワイルドナイツが29-0と大きくリードする。

D-Rocksも、36分にようやく反撃。ラインアウトからモールで押し込み、最後はNO8ヴィーセが左隅にトライを挙げて5点を返すが、ワイルドナイツが40分にSO山沢が再びPGを決めて、32-5で前半を折り返す。

後半も先に得点を挙げたのはワイルドナイツだった。後半7分にボールを継続し、WTBアソが2トライ目を決めて39-5と突き放した。

終盤にD-Rocksも反撃

しかし、D-Rockはディフェンスで粘りを見せ追加点を与えず、残り20分となったところで、自陣から素早くパスで展開してつないで、最後はWTB石井魁が右中間にトライを挙げて、39-12とする。

だが、ワイルドナイツは27分にゴール前の攻防からLOエセイ・ハアンガナが押し込んで、再び46-12と点差を広げ、35分にはSOのポジションに入っていたWTB竹山晃暉がトライし自身でゴールも決め、53-12とした。

残り10分となったところで、ワイルドナイツFL大西がイエローカードで一時退出。数的有利となったD-Rocksは、FB安田卓平、ラストプレーで途中出場のPR西川和眞と連続トライを挙げたが、53-26でノーサイド。ワイルドナイツが開幕から6連勝を達成、一方のD-Rocksは6連敗となった。

100キャップのヴァル、家族と記念撮影

POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)にはセットプレーだけでなく、トライも挙げたLOハアンガナが選出。試合後はPRヴァルの100キャップのセレモニーが行われ、妻の愛里さんから花束をもらったヴァルは「ワイルドナイツに入って13年目、ホストで100キャップになりました。今、僕があるのはチームの仲間、コーチ、スタッフ、ファンのおかげです。優勝するためにがんばりますので、応援よろしくお願いします」と挨拶した。

3トライ差のボーナスポイントも獲得し、勝ち点を28まで伸ばし首位をキープしたワイルドナイツのディーンズ監督は、「今日は(ヴァルの100キャップや初キャップの選手など)チームにとっていろいろな意味で良い日になった。Byeウィーク明けで新しいコンビネーションを試したが、よかったと思う。FL大西はリーダーの1人だし、自信をもってゲームキャプテンを任せられた」と笑顔を見せた。

ワイルドナイツのディーンズ監督(左)と大西ゲームキャプテン

初めてゲームキャプテンを務めたFL大西も「良い経験になった。チームとして、週の初めからアタックもディフェンスもテクニック、1つ1つのプレーにこだわってやってきた。改善点もあるが、Byeウィーク明けとしては、いい試合になったと思う」と振り返った。

一方、6連敗でこの試合も勝ち点を得られなかったD-RocksのレイドローHCは「ゲームの入りが消極的だった。ワイルドナイツのような強いチームと戦う時はもっとアグレッシブに行くべきだった。相手をリスペクトし過ぎては勝てない。後半は良いパフォーマンスを見せたと思うが、一貫性を持ってやっていかないといけない」と話した。

D-RocksのレイドローHC(左)と飯沼キャプテン

キャプテンのSH飯沼は「HCの言う通り、前半チャレンジャーとしてもっとアグレッシブに戦わないといけなかった。後半、スイッチがようやく入ったが、前半からできていればもっとわからない試合になったはず。しっかり修正して次節に臨みたい」と前を向いた。

ワイルドナイツは次節2月9日(日)も、ホストスタジアムの熊谷ラグビー場に、昨シーズンのプレーオフ決勝で対戦して敗れた東芝ブレイブルーパス東京を迎える。一方のD-Rocksも次節はホストゲームとなり、2月8日(土)に初勝利を懸けて、東京都・秩父宮ラグビー場で三重ホンダヒートと対戦する。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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