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ラグビー コラム 2025年1月30日

ブルーレヴズ版ボムスコッドの威力はいかに。サンゴリアス撃破で2戦連続ビッグゲームなるか

ラグビーレポート by 田村一博
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開幕から5戦を戦って4勝1敗、3位と好調の静岡ブルーレヴズと、1勝2敗2分けと10位の東京サントリーサンゴリアスが2月1日、ヤマハスタジアムで戦う。
昨季はブルーレブズが8位でサンゴリアスは3位だった。勢いが大きく違う両チームの対戦は注目度も高い。

両チームにとって重要な位置付けとなる一戦だ。ブルーレヴズは前節に昨季王者の東芝ブレイブルーパス東京と戦い、34-28と勝った。その勝利でチームに生まれた勢いをさらに大きくするための試合となる。

サンゴリアスも前節、大きな勝利を手にしている。三重ホンダヒートから挙げた勝利は、今シーズンの初勝利だった。
今回の試合は、取り戻しつつある自信を確かなものにするための戦いとなる。

今季ホストスタジアムで2戦2勝のブルーレヴズは、この試合でも地元ファンを笑顔にすることを誓う。HOの日野剛志は「最近のヤマハスタジアムは青色に染まっていて最高の雰囲気。今回も勝って、その熱をさらに大きくしたい」と話す。

サンゴリアスについて藤井雄一郎監督は、「経験がある選手が多いので、チームの調子が悪い時に、一人ひとりが立て直していける」とリスペクトの気持ちを示す。
「それだけに、今回の試合がどれくらい重要か分かっているはず」と話し、強い気持ちで向かってくると予想される相手を警戒する。

開幕から3連勝の間、実は「もっとやれる」という感覚があったという。続く第4節の横浜キヤノンイーグルスに敗れ、ブレイブルーパスには「(やはり自分たちは)持っているものを全部出さないと勝てない」と覚悟を持って挑んだ。

その試合で勝利を得て、チームはあらためて自信を深めたという。指揮官はサンゴリアス戦を前に、「ミスが出たとしても、やりたいことをやれたらいい試合ができる」と自信を見せる。そして「ここで負けたら(東芝に勝って深めた自信の)意味がない」と言う。

 

サンゴリアス戦には、ブレイブルーパス戦と同じ先発15人を並べた。ベンチスタートも含めた23人中22人は同じ。今回はリザーブ8人中6人をFWにした。202センチ、121キロのLOジャック・ライトを開幕戦以来メンバーに入れた(20番)。

南アフリカ代表でベンチにFW6人体制を経験してきているクワッガ・スミス主将(FL)は、その効用を「あとにフレッシュな6人が控えてくれていると分かっていると、FWが最初から、めちゃくちゃハードに戦える」と話す。
そして「サンゴリアスはクオリティの高いチーム。今季ここまでの試合の結果は関係なく、チャンピオンに近い力を持つ相手として全力で戦うだけ」と話した。

 

サンゴリアスは、今季初めての出場となる松島幸太郎がFBに入った。
開幕から5試合続けて15番を背負ってきた河瀬諒介は11番へ。河瀬のディフェンス突破数33は、今季ここまでのリーグワン、ディビジョン1のトップだけに(Opta調べ)、攻撃力アップが実現するだろうか。

強力なブルーレヴズのFWへの対抗策だろう。6番にショーン・マクマーン、NO8にタマティ・イオアネとパンチ力のある選手を起用する。
SH流大が味方FWを勢いづけ、相手を後走させるゲームメイクをすることも期待される。

ボールを前に運ぶ力のある中野将伍がCTBで出場するのも心強い。「自分の強みのボールキャリーだけでなく、パスでもチームにモメンタムを与えられるようにバランスよくプレーしている」と話す。
コンビを組む13番のイザヤ・プニヴァイも好調。ミッドフィールドでチームを前に出していきたい。

ベンチスタートとなる箸本龍雅は好調な相手との戦いに向けて燃えている。ブルーレヴズのスミス主将との対戦について、「目の前に立ったら、ディフェンスでもアタックでも、1対1の状況があれば自分の力を試したい。相手はキーマン。彼を止めれば、チームの勢いも止められるだろうし、自分としても楽しみ」と話した。

チーム同士、一人ひとりの意地とパワーがぶつかり合う80分は、ヤマハスタジアムを熱くする時間となるのは間違いない。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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