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ステップで会場を沸かせたWTB石田(イーグルス)
「NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25」のディビジョン1は、1月11日(土)12日(日)に第4節が行われた。11日(土)は、昨シーズン4位の横浜キヤノンイーグルスが、開幕3連勝中の静岡ブルーレヴズを迎えた。
ジャパンラグビー リーグワン2024-25
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第4節 東芝ブレイブルーパス東京 vs. 浦安D-Rocks/横浜キヤノンイーグルス vs. 静岡ブルーレヴズ
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2シーズン連続トップ4のイーグルスは、開幕から2連敗を喫して苦しいスタートとなったが、先週の第3節の浦安D-Rocks戦では、40-12と快勝し今季初白星を挙げた。一方、2シーズン連続で8位のブルーレヴズは開幕から好調で、コベルコ神戸スティーラーズ、浦安D-Rocks、三菱重工相模原ダイナボーズに勝って3連勝していた。
ホストのイーグルスは前節と同じ先発メンバーで臨み、日本代表PR(プロップ)岡部崇人、マオリ・オールブラックス経験のあるFL(フランカー)ビリー・ハーモン、南アフリカ代表SH(スクラムハーフ)ファフ・デクラークと、元日本代表SO(スタンドオフ)田村優の経験値の高いハーフ団、キャプテン梶村祐介と南アフリカ代表のジェシー・クリエルのCTB(センター)2人らは開幕から連続での先発となった。
スターティングメンバー
ブルーレヴズの藤井雄一郎監督は、FW(フォワード)3名、BK(バックス)2名の計5名の先発を入れ替え、LO(ロック)は桑野詠真がベンチに下がり、大戸裕矢が先発に復帰し、キャプテンの南アフリカ代表クワッガ・スミスがNO8(ナンバーエイト)に下がり、7番には今シーズン、初先発となるジョーンズリチャード剛が入った。
BKは新人のSH北村瞬太郎(立命館大学出身)が2試合目の先発を務め、WTB(ウイング)は2試合連続ハットトリックで、6トライを挙げ、現在トライランキングトップの日本代表マロ・ツイタマ、FB(フルバック)にはオールブラックスやトンガ代表経験のあるベテランのチャールズ・ピウタウが引き続き先発した。
連休初日の晴天の中、6842人のファンが集い、午後2:30に神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場でキックオフされた。先制点を奪ったのは「自分たちが先手を取って、ゲームの流れをしっかりコントロールするというターゲットを持っていた」(CTB梶村)というイーグルスだった。
イーグルスのWTB竹澤
前半5分、ラインアウトから左に順目に攻撃し、SO田村優のパスを受けたWTB竹澤正祥が左隅に飛び込んで先制トライ。さらに7分、SO田村が自陣からショートパントを蹴って、そのこぼれ球を取ったCTBクリエルが50mを独走してトライ。12-0とリードを広げる。
ブルーレヴズも12分、NO8スミスのトライを返したが、15分、イーグルスがボールを継続し、右サイドでWTB石田吉平が崩して、再びWTB竹澤が左隅にトライを挙げて19-7とした。20分、ブルーレヴズも反撃。WTBツイタマがトライを返し、5点差に追い上げた。
ただ、イーグルスのペースは変わらなかった。24分にモールを押し込んで、NO8シオネ・ハラシリがトライ(24-14)、36分にはSO田村がPG、さらにラストプレーでは、相手の反則からスクラムを選択し、NO8ハラシリが再び中央にトライを挙げて、イーグルスが34-14と大きくリードして前半を折り返した。
ジャパンラグビー リーグワン24-25
後半に入ってもトライの取り合いは続く。ブルーレヴズは後半6分、ボールを継続してLO大戸とLOマリー・ダグラスのパス交換からダグラスがトライ。イーグルスは10分、ラインアウトから左に素早く展開し、WTB竹澤がハットトリックとなるトライを挙げて41-21とした。
2トライを挙げたブルーレヴズのWTBツイタマ
ブルーレヴズは19分、相手の反則からNO8スミスが自ら仕掛けてチャンスを作り、WTBツイタマが今日2つ目のトライを挙げた。イーグルスもラインアウトを起点にアタックし、27分にWTB石田がトライを挙げた(46-28)。
トライを挙げるブルーレヴズの新人SH北村
33分にブルーレヴズはターンオーバーから、途中出場のWTBヴァレンス・テファレが大きくゲインし、最後はフォローしたSH(スクラムハーフ)北村瞬太郎がトライを挙げ、11点差に追い上げた。
残り5分、ともに1トライを挙げるとボーナスポイントという中で、イーグルスはロスタイム、相手陣奥で、スクラムでプレッシャーをかけて、最後はCTBクリエルがトライを挙げて51-35としてノーサイドを迎えた。
ジャパンラグビー リーグワン2024-25
【ハイライト動画】第4節 横浜キヤノンイーグルス vs. 静岡ブルーレヴズ
序盤から8トライを重ねたイーグルスが、3トライ差のボーナスポイントを含む勝ち点5を得て、総勝ち点を11に伸ばした。ブルーレヴズの総勝ち点は13のままとなった。POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)にはハットトリックを達成したイーグルスWTB竹澤が選出された。
2連勝を飾ったイーグルスの沢木敬介監督は、「最初の20分は見ていても、本当にアグレッシブで、すごくポジティブな試合だった。だが、自分たちから相手を楽にさせるようなところは、まだまだそこが弱い。優勝目指すとか言うようなレベルではないので、来週から1人1人がもっと謙虚になって、一戦一戦、成長していきたい」と振り返った。
梶村主将(イーグルス)
キャプテンのCTB梶村は「ゲームコントロールはできていたが、それを持続できないというのがチームの現状。80分の中で見たら、いいプレーもたくさんあったが、35失点しているという事実はしっかり受け止めていきたい」と反省を口にした。
一方、開幕からの連勝が3でストップしたブルーレヴズの藤井雄一郎監督は、「アタックすればいける部分もあったが、終始(イーグルスSO)田村のコントロールでうちがディフェンスしないといけない時間帯が多かった。まだまだ全部勝てるようなチームではないので、いつかは負けると思っていた。ただ、毎週毎週成長しているので、また次の試合に向けて準備していきたい」と前を向いた。
スミス主将(ブルーレヴズ)
キャプテンのNO8スミスは、「自分も含めて個人のミスが多かった。ミスはもっとチームとして改善していけると思う。アタックとディフェンスのバランスを試しながらやっていくことが大事」と話した。
連勝したイーグルスは次節もホストゲームとなり、1月18日(土)にも神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場で、「神奈川ダービー」となる三菱重工相模原ダイナボアーズと激突する。ブルーレヴズも次節はホストゲームとなり、1月18日(土)に静岡・ヤマハスタジアムに昨季の王者で4連勝中の東芝ブレイブルーパス東京を迎える。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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