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ラグビー コラム 2025年1月7日

【ハイライト動画あり】桐蔭学園が絶対的エース不在の中で連覇、そして5度目の優勝。全国高校ラグビー大会

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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連覇を果たした桐蔭学園

大阪・東大阪市花園ラグビー場で開催された「花園」こと、第104回全国高校ラグビー大会。1月7日(火)には決勝戦が行われた。決勝に進出したのは、連覇を狙うAシードで「東の横綱」桐蔭学園(神奈川)。そして、7度目の優勝を伺うBシードの東海大大阪仰星(大阪第2)となった。

両者は花園決勝では過去2回対戦しており、いずれも東海大大阪仰星が勝利して優勝している。ただ、ここ最近の全国大会では、一昨季の春の選抜、昨季の花園、そして今季の春の選抜大会と桐蔭学園が3連勝している。

桐蔭学園の連覇&5度目の優勝か、それとも東海大大阪仰星の3大会ぶり7度目の優勝か。試合は風が強く吹く中、午後2:00にキックオフされた。

第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会

桐蔭学園は相手のFB(フルバック)の位置、相手FW(フォワード)を動かすこと、そして風の影響も考えて、ハーフ団からのキックを中心にゲームを組み立てる。

すると、東海大大阪仰星はペナルティを重ねてしまい、前半10分、桐蔭学園はFWでゴール前を攻め、アドバンテージが出ると、ボールをBK(バックス)に展開し、CTB(センター)松本桂太(3年)が右中間にトライし、5点の先制に成功する。

その後は膠着した状態が続いたが、前半29分、キックカウンターから桐蔭学園がアタックを仕掛ける。

2トライを挙げたWTB西本

ラックにせず、パスをつないで最後はライン際でWTB(ウイング)西本友哉(2年)CTB松本、FL(フランカー)小川健輔(3年)、再びWTB西本とつないで左中間にトライ。SO(スタンドオフ)丹羽雄丸(3年)がコンバージョンを沈めて、12-^0とリードして前半を折り返した。

後半、リードされた地元の東海大大阪仰星も意地を見せる。接点で強さを見せて反則を誘うと、4分にはFWがモールで押し込み、さらに反則をもらう。SO吉田琉生(3
年)が自らタップして、そのまま中央右に飛び込んでトライ。5点差に追い上げた。

だが、ここから桐蔭学園のFW陣が強さを見せた。スクラムで反則を得た後、相手陣ゴール前25mからのラインアウトモールを押し込んで、HO(フッカー)堂薗尚悟(2
年)が押さえてトライ。19-7とした。

さらに「東の横綱」は攻撃のギアを上げた。12分、バイスキャプテンFB古賀龍人(3年)が自陣からラインブレイクすると、相手陣10mライン付近からSH(スクラムハーフ)後藤快斗(3年)、SO丹羽とつなぎ、そのままトライ(26-7)。

15分にもモールを形成した後、ボールを左に大きく展開し、WTB西本が2本目のトライを挙げて33-7、21分にもSO丹羽が4連続となるトライを挙げ、40-7として勝負を決めた。

ノーサイドの瞬間

東海大大阪仰星も最後まであきらめず、自陣からアタックを仕掛けると25分にWTB隅田陸斗(3年)、30分にはWTB菊池敬太(2年)がトライを挙げたが、ここでノーサイド。桐蔭学園が40-17で勝利し、2年連続5度目の栄冠に輝いた。

第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会

【ハイライト】決勝 桐蔭学園(神奈川)vs. 東海大大阪仰星(大阪阪第二)

準優勝に終わった東海大大阪仰星の共同キャプテンFL青野寛大(3年)は「接点は相手が上回ってこういう結果になって悔しいが、やり切った気持ちもすごく大きい。3
年生のノンメンバーたちが声をかけてくれて、チームが1つになれた。それは後輩たちに見せることができたし、後輩たちには花園で優勝してほしい」と話した。

桐蔭学園の藤原秀之監督は、「秋はもがき苦しみ、今季はすごいという選手はいなかったが、キャプテンに引っ張られた。ここまで成長したチームは僕の中ではない」。

「(國學院久我山、目黒学院に並ぶ5度目の優勝は)感慨深いですね。決勝戦の勝率がやっと(5勝5敗の)5割にもなった。20年前、初めて花園来て、10回決勝に来て、4分の1優勝したということですから、桐蔭学園もすごくなったと思います」と目を細めた。

第104回全国高等学校 ラグビーフットボール大会

昨季に続き、優勝を経験したキャプテンFL申驥世(3年)は、「花園で優勝することを信じて練習を積み上げてきた。苦しい時間が長かったが、最後に優勝できて本当に良かった。仲間を誇りに思う。(胴上げされて)思ったより高くて最高だった。全て報われ。本当に優勝したという実感が湧きた」と破顔した。

連覇のVサインをする桐蔭学園

今季の花園はAシードの桐蔭学園の連覇で幕を閉じた。絶対的なエースと呼ばれる存在がいない中、桐蔭学園は関東新人大会、選抜大会、サニックスワールドユース、夏の菅平合宿でも敗戦していたが、その悔しい経験を糧に、少しずつ努力を重ねて最後の大会で頂点に立った。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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