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ラグビー コラム 2024年12月31日

花園で年を越した16校、元日にベスト8を懸け激突。全国高校ラグビー大会 3回戦

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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優勝候補の大阪桐蔭

12月27日に大阪・東大阪市花園ラグビー場で開幕した、104回目の「花園」こと、全国高校ラグビー大会。年が明けて2025年1月1日の元日は、強豪がぶつかる3回戦の8試合が行われ、ベスト8が決まる。

第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会

◆第1グラウンド

・10:30 桐蔭学園(神奈川/Aシード)vs.山梨学院(山梨)
・11:55 京都工学院(京都)vs.國學院栃木(栃木/Bシード)
・13:20 大阪桐蔭(大阪第1/Aシード)vs.倉敷(岡山)
・14:45 常翔学園(大阪第3/Bシード)vs.天理(奈良/Bシード)

桐蔭学園WTB草薙は夏の7人制のMVP

第1グラウンドでは4試合が行われる。第1試合は、前大会王者でAシードの「東の横綱」桐蔭学園(神奈川)に、初めて16強入りした山梨学院(山梨)が挑む。

連覇を狙うAシードの桐蔭学園、FW(フォワード)はキャプテンのFL(フランカー)申驥世(3年)、HO(フッカー)堂園尚悟(2年)、NO8(ナンバーエイト)新里堅志(3年)と接点とフィットネスに長けた高校日本代表候補がいる。

また、BK(バックス)はSH(スクラムハーフ)後藤快斗と、SO(スタンドオフ)丹羽雄丸(ともに3年)のハーフ団がゲームをコントロールし、CTB(センター)徳山凌聖、WTB(ウイング)草薙拓海、FB(フルバック)古賀龍人(ともに3年)とタレントも揃う。

梨学院は初の3回戦進出

一方、山梨学院は初めて花園で2勝し、山梨県勢としては9大会ぶりの正月越えを果たした。キャプテンのPR(プロップ)渡邊侑、HOリアム・ヘンダーソン、NO8佐野涼太(いずれも3年)と、平均体重100キロを超えるFWのフィジカルを武器にしたセットプレーと、SO小島咲汰朗、FB篠原悠士(ともに3年)のキックを中心にゲームを組み立て接戦に持ち込むことができるか。

第2試合は、京都工学院(京都)と、Bシードの國學院栃木(栃木)が対戦する。互いにタックルを持ち味としており、クロスゲームが予想されている。

現校名となってからは初の花園出場となった京都工学院。前身の伏見工業時代を含め、9大会ぶりの出場となったが、1回戦で聖光学院(福島)に112-0と圧勝し、2回戦では、Bシードの中部大春日丘(愛知)を接戦で下して、3回戦進出を決めた。

フィールドプレーも得意なHO川口士央(3年)を中心とした、強いスクラムやモールのセットプレーが強く、キャプテンのFB広川陽翔(3年)、SO杉山佑太朗(2年)ら、BKの総合力も高い。

春はベスト4の國學院栃木

Bシードの國學院栃木は、強固なディフェンスを武器に春の選抜大会でベスト4に入った。キャプテンのLO(ロック)笹本直希、高校日本代表のPR牧田玲大(3年)、齋藤丈太郎(いずれも3年)ら中心としたFWのセットプレーは強く、SO神尾樹凛、WTB井戸川ラトレル、FB長沢拓夢(いずれも3年)らがBKの中軸だ。

第3試合は優勝候補の筆頭で、Aシードの大阪桐蔭(大阪第1)に、創部6年目で初のベスト16入りとなった倉敷(岡山)がチャレンジする。

大阪桐蔭は高校日本代表候補のPR原悠翔、川相喜由、FL前川竜之介、NO8大門一心(いずれも3年)の4人を中心とした強いFWと、SH川端隆馬、SO上田倭楓(3年)、キャプテンのCTB名取凛之輔(いずれも3年)ら、高校日本代表候補を擁するほか、1年生FB吉川大惺らもおり、総合力は高い。初戦も長崎北陽台(長崎)に44-12で勝利し順当に3回戦へ駒を進めた。

一方、倉敷は1回戦で九州学院(熊本)を29-12、2回戦では近大和歌山(和歌山)を65-7と下して3回戦に進出した。キャプテンのSH若狭正和、PRレイルア・カルロス(いずれも3年)を中心に、FWとBK一丸となって戦い、クロスゲームに持ち込めるか。

アタックに自信を持つ常翔学園

第4試合は常翔学園(大阪第3)と天理(奈良)、近畿勢のBシード伝統校の激突となった。アタックが得意な常翔学園と、ディフェンスが武器の天理という両チームのカラーが出る対戦となりそうだ。

常翔学園は高校日本代表のPR佐々木大斗(3年)、キャプテンNO8井本章介(3年)を軸に、FWでプレッシャーをかけ、SO朝野楽(3年)、CTB園田攻晴(3年)らのBKがボールをつないで得点を取る展開ラグビーが持ち味。初戦の2回戦では高知中央(高知)を81-14と圧倒した。

天理はキャプテンのCTB内田旬、PR東尾颯太、池内継一郎(いずれも3年)を中心に全員で出足の速いタックルとモールを武器に、初戦は昌平(埼玉)を36-8で下して、3回戦に進出した。ディフェンスで粘ってチャンスで確実に得点して勝利をものにしたい。

第104回全国高等学校 ラグビーフットボール大会

◆第3グラウンド

・10:30 國學院久我山(東京第2/Bシード)vs.大分東明(大分/Bシード)
・11:55 東海大大阪仰星(大阪第2/Bシード)vs.報徳学園(兵庫)
・13:20 東福岡(福岡/Bシード)vs.茗溪学園(茨城/Bシード)
・14:45 関商工(岐阜)vs.石見智翠館(島根/Aシード)


第3グラウンドでも4試合が行われる。第1試合は國學院久我山(東京第2)と、九州王者の大分東明(大分)のBシード同士が激突する。

國學院久我山HO笠井

初戦、國學院久我山は固いディフェンスで日本航空石川(石川)を1トライに抑え、ベスト16に進んだ。BKはキャプテンのCTB齋藤航(3年)を中心に展開力に長けており、FWはHO笠井大志、LO森将太郎(ともに3年)を軸にセットプレーも力強い。FWとBK一体となった攻撃力で勝利を目指す。

大分東明は高鍋(宮崎)と26-26で引き分けて、抽選で3回戦に進出した。キャプテンのLO石川波潤(3年)を中心に、NO8セニビツ イリエサ(3年)、FLナクルィランギ サケナサ(1年)ら、フィジー人留学生の力強いキャリーで前進し、BKでボールを繋いでトライを取りたい。

第2試合は東海大大阪仰星(大阪第2)と報徳学園(兵庫)、近畿の強豪同士のカードで、両校の花園での対戦は4年連続となった。

初戦は佐賀工業(佐賀)にリードされながらも、逆転で接戦を制した東海大大阪仰星は、高校日本代表候補のSO吉田琉生、CTB向井悠統(ともに3年)らキックや展開力などBKに豊富なアタックのオプションを持つ。FWもキャプテンのFL青野寛大、駒井良(ともに3年)らワークレートの高い選手が揃っており、チーム一丸、グラウンド全体を使って戦う。

シードバックを達成した報徳学園

Bシードの目黒学院(東京第1)を倒してベスト16入りし、勢いに乗る報徳学園は、高校日本代表候補のFBタウファテビタ悦幸(3年)のロングキックでエリアを取り、ボールキャリーが得意なキャプテンのNO8西本龍太(3年)を中心としたFWの接点、タックルで試合を優位に運びたい。

第3試合は前回大会準優勝の東福岡(福岡)と、茗溪学園(茨城)のBシード同士が激突、この対戦も2大会連続となる。

初戦で光泉カトリック(滋賀)を、47-3と危なげなく退けた東福岡は、キャプテンのNO8古田学央(3年)、高校日本代表候補のFL梁瀬将斗(3年)と、FW陣は走力に長けて接点も力強い。BKも高校日本代表候補のCTB深田衣咲(3年)を軸にワイドなアタックが武器だ。

茗溪学園は初戦となった2回戦で盛岡工業(岩手)から14トライを挙げて、86-0で完封勝ちで年越しを決めた。LO諏訪賢介、大畠弘成(ともに3年)と、2人の高校日本代表候補を擁するFWの安定したセットプレー、そしてキャプテンのCTB菊川逞、山口海晴、WTB大野陽世(いずれも3年)と3人の高校日本代表候補を軸とした伝統の展開ラグビーで、前回大会の準々決勝で敗れたリベンジを果たしたい。

第4試合は9大会ぶりに3回戦に進出した関商工(岐阜)が、Aシードの石見智翠館(島根)にチャレンジする。

関商工は1回戦で倉吉東(鳥取)を88-0で完封し、2回戦では東海大静岡翔洋(静岡)に、24-14と逆転勝ちを収めてベスト16まで上がってきた。突破力のあるNO8各務陽向(3年)、セットプレーの中心、LO薮下光希(3年)を軸としたFWで前に出て、キャプテンのFB堀元貴(3年)らスピードのあるBKにボールを展開してトライを狙いたい。

智翠館NO8祝原主将

初戦で尾道(広島)に23-0と完封した石見智翠館は、キャプテンのNO8祝原久温、PR宮本将司、FL山根風雅、山本力優(いずれも3年)と4人の高校日本代表候補を擁する力強いFWが武器。

また、BKにもSO原田崇良、WTB久住誓蓮、近藤漣汰(いずれも3年)と3人の高校日本代表候補を揃え、全体的な攻撃力の高さと伝統の粘り強いディフェンスが持ち味だ。接点、ディフェンスからペースを握りたい。

3回戦8試合が終わった後、第1グラウンドでベスト8に残ったチームのキャプテンの抽選により、1月3日の準決勝の対戦カードが決定する。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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