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ラグビー コラム 2024年12月27日

【ハイライト動画あり】流通経済大柏、京都工学院、報徳学園、佐賀工業など強豪校が2回戦に進出。全国高校ラグビー大会1回戦(12月27日)

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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モールを押し込む佐賀工業

12月27日(金)から大阪・東大阪市花園ラグビー場で、高校ラグビー日本一を決める「花園」こと、第104回全国高校ラグビー大会が始まった。

大会第1日は、ノーシード校同士の対決となる1回戦が、第1~3のグラウンドで計9試合行われた。また、試合前の午前10:00からは、メインの第1グラウンドで開会式が行われ、午前11:00からは「U18花園女子15人制」の東西対抗も開催された。

第104回全国高等学校 ラグビーフットボール大会

開会式の選手宣誓は城東(徳島)のCTB(センター)小野晏瑚キャプテン。「104回目の大会の歴史と伝統を感じ、花園という憧れの舞台に立てる思いで胸がいっぱいです。僕たちにできることはプレーすることだけですが、参加選手が1つになり夢や希望を与えたい。応援してくださる方への感謝を忘れず、最後の瞬間まで魂を込めて全力でプレーすることを誓います」。

選手宣誓は城東の小野主将

U18の女子15人制はCTB(センター)大内田彩月(修猷館高校1年)のトライで先制した西軍が21-14で逃げ切った。

快勝した流通経済大柏

第1グラウンドでは3試合が行われた。第1試合は試合序盤にスクラムからFB(フルバック)高梨太吾(2年)のトライで先制した流通経済大柏(千葉)が、前半5トライを挙げてリード。後半に入っても勢いは変わらず、さらに5トライで60-7と快勝した。富山第一(富山)は最後にWTB(ウイング)村藤将(3年)が意地のトライを返した。

第2試合は日本航空石川が、CTBマプァエ ウィリアム(1年)のハットトリックなどで11トライを挙げ、73-8で圧倒した。鹿児島実業も前半にFB桑山和生(2年)のPG(ペナルティゴール)と、後半20分にはWTB谷河志音(2年)のトライで8点を返した。

第3試合は佐賀工業(佐賀)が、WTB塚本翼(3年)のトライで先制し、その後もモールを中心にトライを重ねて29-19で勝利。2回戦へ進出した。松山聖陵(愛媛)もキャプテンのSO(スタンドオフ)芳野修(3年)を中心にボールを展開して、3トライを奪うも一歩及ばなかった。

◆第1グラウンドの結果

○流通経済大柏(千葉)60-7 富山第一(富山)●
○日本航空石川(石川)73-8 鹿児島実業(鹿児島)●
●松山聖陵(愛媛)19-29 佐賀工業(佐賀)○

第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会

【ハイライト動画】1回戦 1日目 松山聖陵高等学校 vs. 県立佐賀工業高等学校(12月27日)

花園で初勝利を挙げた山梨学院.

第2グラウンドも3試合が行われた。初勝利を目指した山梨学院(山梨)がHO(フッカー)リアム ヘンダーソン(3年)のトライで先制し、その後もNO8(ナンバーエイト)佐野涼太(3年)がモールから3トライを挙げるなど、順調に得点を重ねて43-0と青森山田を圧倒し2回戦に駒を進めた。

第2試合は序盤からお互いに譲らない展開。前半18分に札幌山の手(南北海道)がラックから展開し、キャプテンHO古谷飛翔(3年)がトライを挙げて先制した。だが、高鍋(宮崎)もモールからPR(プロップ)津曲勇紀(3年)が押し込み、すぐに同点に追いつくと、その後は持ち前の展開ラグビーで4トライを重ねて勝利した。

第3試合は明和県央(分間)が、序盤からBK(バックス)がボールを展開。WTB都留応允(3年)のハットトリックや、モールなどでトライを重ねて快勝した。遠軽もPR上村寛大(2年)がトライを返すなど果敢にチャレンジした。

◆第2グラウンドの結果

●青森山田(青森)0-43 山梨学院(山梨)○
○高鍋(宮崎)31-5 札幌山の手(南北海道)●
○明和県央(群馬)75-7 遠軽(北北海道)●

第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会

第3グラウンドの第1試合は、72回目の出場の伝統校・秋田工業(秋田)が前半15分で3トライを挙げて大量リードしたが、高川学園もCTB大嶋惺楽(2年)らのトライで3トライを追い上げる。後半もCTB大嶋、WTB山下仁大(3年)のトライで一時、逆転に成功するが、秋田工業はWTB川瀬雄介(2年)のトライで再度ひっくり返し、35-29で接戦を制した。

9年ぶりに出場した、伏見工業時代に4度の優勝を誇る京都工学院が、終始攻守で前に出て主導権を握り、FL(フランカー)川口士央(3年)、SH(スクラムハーフ)片岡湊志(2年)のハットトリックなど、大量18トライを挙げて、2度目の出場の聖光学院(福島)に、112-0で完封勝利を収めた。

後半強さを発揮した報徳学園

第3試合は両者とも得点が入らなかったが、報徳学園は11分にWTB村田一眞(2年)が、仙台育英から先制のトライを挙げると、後半もWTB村田の2トライなど、計8トライを奪って52-3で2回戦に進出した。仙台育英はSO(スタンドオフ)佐々木遼河(3年)が前半に40mのPG(ペナルティゴール)を決めたが、その後はゴールラインが遠かった。

◆第3グラウンドの結果

●高川学園(山口)29-35 秋田工業(秋田)○
○京都工学院(京都)112-0 聖光学院(福島)●
○報徳学園(兵庫)52-3 仙台育英(宮城)●

1回戦に勝利した9校は、3日後の12月30日(月)にベスト16をかけて2回戦を戦う。

文/写真:斉藤健仁

第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会

【ハイライト動画】1回戦 1日目 京都工学院高等学校 vs. 聖光学院高等学校(12月27日)

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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