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共に開幕白星!「猪」三菱重工相模原ダイナボアーズが「狼」東芝ブレイブルーパス東京に挑む。NTTジャパンラグビーリーグワン2024-2025第2節
ラグビーレポート by 多羅 正崇
12月29日(日)に東京・味の素スタジアムでキックオフされる前季王者「東芝ブレイブルーパス東京」×「三菱重工相模原ダイナボアーズ」は、開幕白星同士の好カードだ。
2季前(2022-23シーズン)のことだ。
昇格1年目だった2勝1敗のダイナボアーズが、第4節でブレイブルーパスから23-19で3勝目を奪取。ダイナボアーズにとって歴史的な「東芝戦初勝利」で、旋風を起こした。
あれから約2年。ブレイブルーパスはリーグ初制覇を遂げ、ダイナボアーズは着実に地力をつけて上位進出を窺う立場になった。
ダイナボアーズは昇格チームの良いお手本だろう。
昇格1年目から着実に順位を上げ、昨季は初めて入替戦を回避。そして先週の今季開幕戦では、ディビジョン2から昇格してきた浦安D-Rocksを31-19でしりぞけた。
前半は強烈な風上に立ちながら、前半を9-11で折り返す「想定外」(SH岩村昂太主将)の事態に見舞われた。
「いつも風が強いギオンスタジアムでは、風上のときに良いプレーが多いと思いますが、この3年で初めて風上をうまく使えなかった試合だったと思います」
「デビューした選手が4人いて、ラグビーのやり方もちょっと変わっているというところもありました。自分たちのコネクションをもう少し作らないといけません」(相模原DB、グレン・ディレーニー ヘッドコーチ)
しかし後半はボールを保持すると、今季注力してきたというフィジカルバトルで前進。上記のデビューした4選手のうち一人、現役南アフリカ代表のFBカートリー・アレンゼの初トライもあり、後半スコア(22-8)で上回った。
そのアレンゼはプレイヤー・オブ・ザ・マッチも初受賞し、第1節を終えてゲインメーター1位(110m)。ディフェンス突破で1位タイ(9回)。デビュー戦から結果を出した。
ダイナボアーズにとって、接点無双を掲げる「猛勇狼士」ブレイブルーパスに対し、鍛えてきたフィジカルが通用するかは大きなテーマだろう。2季前の再現となれば、将来的な優勝を公言するチームにとって大きな自信になることは間違いない。
一方のブレイブルーパスも、開幕戦は逆転劇だった。
2季連続トップ4の横浜キヤノンイーグルスに対し、前半39分まで16点ビハインド(0-16)。ここから3連続トライで逆転し、追いすがる相手を振り切った。
試合後のトッド・ブラックアダーHCは「0-16という厳しい展開から選手たちはよく逆転してくれました」と選手を称え、逆転できた理由については「前半とても多かったペナルティを後半に修正できたのは良かった。後半はブレイクダウンの面でもよく対応できたことも大きかったです」と語った。
加入2年目になったニュージーランド代表SOリッチ-・モウンガの存在も大きかった。
要所でワールドクラスのトライセーブ技術をみせて失点を防ぎ、アタックでも巧みな技術でチームを牽引。Optaによると、ブレイブルーパスが前節記録したラインブレイク数は、ディビジョン1全体最多の12だった。
個人としての13得点は第1節を終えて早速1位タイ。2回のラインブレイクは、1位(3回)のWTB桑山淳生に次いで2位タイだ。
「(SOモウンガは)ボールを持ったら何かをしてくれる。それが得意な選手です。また勝つためのきっかけを作れる選手です。ただそこに頼り過ぎるとあまり良くないなと正直に思います」(BL東京、リーチマイケル主将)
チームの強さがスペシャルな選手に依存する属人的な状態は望ましくない。高い壁だが、モウンガを脅かすプレイヤーの登場に期待したい。
舞台は東京・味の素スタジアムであり、ブレイブルーパスにとっては今季初のホストゲーム。ホスト今季初勝利と共に開幕2連勝を掴めるか。注目のキックオフは日曜日の午後1時だ。
文:多羅 正崇
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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