リーグワン開幕戦で昨季のトップ4が激突。横浜キヤノンイーグルスは王者・東芝ブレイブルーパス東京を迎え撃つ

横浜キヤノンイーグルスvs.東芝ブレイブルーパス東京

いよいよ4シーズン目を迎える「ジャパンラグビー リーグワン2024-25」が12月21日（土）から開幕する。

2シーズン連続トップ4入りを果たした横浜キヤノンイーグルスは、22日（日）に、神奈川県横浜市・日産スタジアムに昨シーズンの王者・東芝ブレイブルーパス東京を迎える。

昨シーズンは粘り強い戦いを見せて、リーグ戦で4位となり2シーズン連続、プレーオフに進出したイーグルス。今季は初の決勝進出、さらには優勝を狙う。

開幕に先立ち、沢木敬介監督は「イーグルスはプレーでも、メンタルでも勝つために必要な『PLUS ONE』（プラスワン）をチーム内のスローガンに掲げ、ファイナルの舞台、そして優勝を目指す。クラブとして次のステージに進むために、イーグルスのラグビースタイルを信じて、チーム一丸となって戦い抜く」と意気込んだ。

横浜キヤノンイーグルス

発表されたメンバー23名、FW（フォワード）は今年日本代表デビューを果たし経験を積んだPR（プロップ）岡部崇人と、杉本達郎、HO（フッカー）中村駿太の3人でフロントローを構成する。LO（ロック）はレキマ・ナサミラと、オーストラリア代表31キャップのマシュー・フィリップの2人。

FL（フランカー）にはハイランダーズから新加入したビリー・ハーモンとベテランの嶋田直人、NO8（ナンバーエイト）には元日本代表のアマナキ・レレイマフィが入った。

続いてBK（バックス）。南アフリカ代表のSH（スクラムハーフ）ファフ・デクラークと、元日本代表SO（スタンドオフ）田村優の経験値の高い2人がハーフ団を務める。CTB（センター）も今年日本代表でもプレーしたキャプテンの梶村祐介と、今年のワールドラグビーの「ベスト15」に選出された南アフリカ代表のジェシー・クリエルがコンビを組む。

WTB（ウイング）には昨季12トライとチームトップのトライを挙げたヴィリアメ・タカヤワと、7人制日本代表の主将としてパリ五輪に出場した石田吉平がリーグワンデビューとなった。FB（フルバック）は2023年ワールドカップ日本代表で、昨季全試合に先発出場した小倉順平が務める。

ベンチにはFWを6人入れた。ベテランHO庭井祐輔、豊田自動織機シャトルズ愛知から加入したPR南友紀と松岡将大、U20アイルランド代表経験のある新加入のLOコーマック・ダリー、トヨタヴェルブリッツから移籍のFL古川聖人、2023年ワールドカップ日本代表のシオネ・ハラシリ、CTB田畑凌、元7人制日本代表のWTB松井千士が入った。

キャプテンのCTB梶村は「アタックでのボールの動かし方や回数が昨シーズンと変わったので、注目してほしい」と話したように、ホストのファンの前でボールを動かしつつ、武器であるモールでもトライを重ねて勝利を呼び込みたい。

一方、昨シーズンリーグ戦で2位となり、プレーオフ決勝で埼玉パナソニックワイルドナイツを下して、14年ぶりに日本一に輝いたブレイブルーパス。

「優勝した昨シーズンより、もっといいラグビーをお見せしたいと言う思いで戦っていく。全員一丸となって勝利に向かい、毎日毎日、毎週毎週、新たな課題を見つけ、新たな学びを得ながら進化していく」と話したトッド・ブラックアダーHC（ヘッドコーチ）は開幕戦に臨む23名を発表した。

東芝ブレイブルーパス東京

FWは昨シーズンのリーグワン「ベスト15」に選出され、日本代表にも招集されたPR木村星南と小鍜治悠太、HO橋本大吾の3人で第1列を構成する。LOは日本代表のワーナー・ディアンズが出場停止中で、昨季大きく飛躍した伊藤鐘平がジェイコブ・ピアスとコンビを組む。

バックローは元ニュージーランド代表で、昨季17試合に先発した昨シーズンの「ベスト15」のFLシャノン・フリゼルと佐々木剛、そしてNO8にはキャプテンのリーチ マイケルが入った。

BKを見ると、昨シーズン17試合に出場したSH杉山優平と、リーグワンMVPの元オールブラックスのSOリッチー・モーウンガが昨シーズン同様にハーフ団を組む。CTBはロブ・トンプソンとセタ・タマニバルの経験値の高い2人が入った。

WTBは昨季ブレイクした桑山淳生と、日本代表のジョネ・ナイカブラが両翼を担い、FBには今年日本代表も経験した松永拓朗が名を連ねた。

リザーブには昨シーズンの「ベスト15」で日本代表でも大きく躍動したHO原田衛、36歳のベテランPR三上正貴、眞壁照男、38歳となった元日本代表LOアニセ サムエラ、山本浩輝、ルーキーのSH池戸将太郎（明治大学出身）、CTB眞野泰地、WTB森勇登が入り、勢いのある若手と経験豊富なベテランのバランスの取れた選手が控える。

キャプテンのNO8リーチは「プレッシャーはもちろんある。『連覇する』という言葉は一切使わず、もう1回、チャンピオントロフィーにチャレンジする気持ちでやっていきたい」と語気を強めた。

やはり、ハーフ団のゲームコントロールが耳目を集めることになろう。また、ともにFW戦、ボールを大きく動かすアタッキングラグビーも持ち味としているため、ダイナミックな試合が見られるはずだ。

昨シーズンのリーグ戦ではブレイブルーパスが27-7でイーグルスを退けたが、2022-23シーズンは59−48とイーグルスが勝利しており、リーグワン初年度はブレイブルーパスが21-18と接戦を制している。

今シーズンの開幕戦に勝利し、ファンに白星というクリスマスプレゼントを届けることができるチームはどちらになるのか。イーグルスvs.ブレイブルーパス、優勝を狙う両者の開幕戦は、12月22日（日）午後3:10にキックオフされる。

文：斉藤健仁