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ラグビー コラム 2024年12月20日

早稲田大学、重量FWと機動力のあるBKを持つ近畿大学と対戦。ラグビー全国大学選手権 準々決勝

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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ラインブレイクするWTB池本

いよいよ大学ラグビーもシーズンの佳境を迎える。関東大学対抗戦で全勝優勝を果たし、シード権を獲得した早稲田大学は12月21日(土)、秩父宮ラグビー場での全国大学選手権の準々決勝へ臨む。

対戦相手は近畿大学。波乱の関西大学ラグビーAリーグを3位で勝ち抜いた西の強豪だ。負けたら終わりのノックアウト方式。悲願の日本一奪還へ、勢いのあるスタートダッシュを切れるか、注目の一戦だ。

ラグビー 全国大学選手権 24/25

早大の前節は12月1日の早明戦。100回目を迎えた伝統の一戦は、対抗戦の優勝をかけた屈指の好カードとなった。試合は一進一退の攻防を見せる。前半はお互いに2トライを取り合い、12-10で前半を折り返す。

後半、先制を許しリードを奪われるも、その後は連続得点で再逆転に成功し、27-17と点差を一気に10点まで広げた。後半30分に反撃のトライを奪われ、その後も猛攻を受け続けた早大。

しかし、シーズンを通して磨いてきたディフェンスで、最後までインゴールを守り抜いた。因縁の相手との熱戦を見事に制すと共に、17年ぶりとなる対抗戦全勝優勝を果たした。

ラグビー 全国大学選手権 24/25

対する近大は関西リーグを3位で通過した強者。リーグ戦では1位の天理大学に競り勝つなど、接戦を勝ち切る力を持った熱いチームだ。前節の選手権3回戦では福岡工業大学と対戦。平均体重が100kgに迫る重量FW(フォワード)と、機動力のあるBK(バックス)で九州の強豪から7トライを奪い圧倒した。

注目選手はWTB植田和磨。今年のパリオリンピックでは、7人制の日本代表に選出された、大学ラグビーでも屈指の決定力を誇る実力者だ。またCTB嶋竜輝にも要注意。力強いボールキャリーに加え、関西リーグで得点王を獲得した決定力の高いキックが武器だ。

ディフェンスラインを上げるPR杉本

早大のキーマンはPR(プロップ)杉本安伊朗(スポ2=東京・国学院久我山)。スクラムの要として確実に仕事をこなしながら、フィールドプレーでもフィジカルの強さを発揮し、対抗戦ではトライを奪う活躍も見せた。近大の重量FWに対して、セットプレーと力強いラインブレイクでチームに勢いをもたらすだろう。

近大自慢のBKラインを相手に、WTB池本晴人(社2=東京・早実)のプレーにも注目したい。対抗戦では全試合でスタメン。恵まれた体格とスキルの高さを生かし、着実なボールキャリーとディフェンス力でチームの躍進を支えてきた。赤黒の11番を背負う仕事人の活躍を見逃すな。

自慢のフィジカルを見せるFB植木

さらに今試合の目玉となるのはFB(フルバック)植木太一(人1=神奈川・関東学院六浦)だ。早大のエース・矢崎由高(スポ2=神奈川・桐蔭学園)に代わり、今試合で初めて赤黒のスタメンを獲得した注目のルーキー。

鍛え上げられた鋼の肉体から繰り出されるフィジカルと、スピードが自慢の大型バックスリーだ。タレント揃いの早大BK陣の中でも、一際異彩を放つ魅惑のトライゲッター。秩父宮の大舞台で躍動してくれるに違いない。

「勝負に貪欲になって勝ちだけを目指してきた」とHO(フッカー)佐藤健次主将。早大の選手たちが、いよいよ集大成となる選手権の初戦に臨む。

ラグビー 全国大学選手権 24/25

昨年果たすことができなかった『年越し』に向けて、まずは目の前の一戦を着実にものにしていきたい。『荒ぶる』への道のりも終盤に差し掛かり、緊張感が一層高まる中、止まることを知らない早大の選手たちは、さらなる高みを目指して走り続ける。

文:西川龍佑/写真:安藤香穂、植村皓大(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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