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ラグビー コラム 2024年12月7日

トヨタヴェルブリッツ、オールブラックスの指揮官2人でリーグワンに挑む

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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左:ハンセンHC兼DOR、右:フォスターCo.HC(写真提供:トヨタヴェルブリッツ)

12月21日(土)から開幕する「NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25」。それに先立ち、12月6日(金)には、トヨタヴェルブリッツが開幕前記者会見を愛知県豊田市にあるクラブハウスで行った。

今季から指揮官となったスティーブ・ハンセンHC(ヘッドコーチ)兼DOR(ディレクター・オブ・ラグビー)、イアン・フォスターCo.HC(共同コーチ)、元日本代表FL(フランカー)ウィリアム・トゥポウ、日本代表WTB(ウイング)高橋汰地が出席した。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25

会見は2部構成で行われ、まず、FLトゥポウ、WTB高橋の選手2人が登壇した。WTB高橋は、オールブラックスで指導経験のある2人の新指揮官に対して、「わからないことがあっても質問したときに明確に答えが帰ってきてくれるので、選手としてはすごく迷いなく、与えられた仕事にまっとうできるし、自信を持ってプレーができる」と話した。

高橋汰地(写真提供:トヨタヴェルブリッツ)

続いて、今季に向けて高橋は「昨季は勢いに乗った時は良かったが、一度崩されたらズルズルいってしまい、そのまま流れを戻せずに試合が終わってしまうことが多かった」。

「今季はしっかりディフェンスの面で、コーチ陣が1人1人に役割を与えてくれている。与えられたこと、言われたことをしっかりやり遂げれば強い、自分たちのチームに流れを持ってくるディフェンスができると思っているので、そのあたりはさらに進化したと思う」と語気を強めた。

BK(バックス)から、FW(フォワード)に転向し、すっかりFLが板に付いてきたトゥポウは、今季から加入したSO(スタンドオフ)松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツから移籍)について、「日本代表や、サンウルヴズで一緒にプレーした経験がある」。

ウィリアム・トゥポウ(写真提供:トヨタヴェルブリッツ)

「今、自分はFWなので前とは違うが、彼は非常にオーガナイズが得意で、どういったプレーを、どういった場面で使っていくのかといったコミュニケーションがクリアで、明確な指示を出してくれる。彼はスペースを見つける力、スペースに対してボール運ぶ能力があり、そしてリーダーシップがある選手」と評価した。

今季の目標について聞かれると、WTB高橋は、「ディフェンスをしっかり見せて、全勝優勝を目指します。個人としては昨季、逃してしまったトライ王を目標にしている」と語り、FLトゥポウも「今季、FWはアタックマインドでプレーする」と意気込んだ。

スティーブ・ハンセンHC(写真提供:トヨタヴェルブリッツ)

続いてハンセンHCとフォスターCo.HCの2人が会見に応じた。今シーズンからDORだけでなく直接、HCとしてヴェルブリッツの指揮を取ることになったハンセンHCは、ともに指導することになったフォスターCo.HCについて、「イアンはまず本当に素晴らしいコーチ」。

「そして、ともにコーチとして活動できることを非常に楽しみにしている。私自身も、彼に絶対的な信頼を置いており、世界のラグビーの中でも最もラグビーの理解度が深い人材だと思っている」と話した。

現在、チームとして取り組んでいることについて、世界的名将は「我々として掲げているのは、チームの中でのコネクション、そしてラグビーというゲームの理解度、スキル」。

「このスキルというのはセットプレー、キャッチ、パス、そしてブレイクダウン(の向上)をチームとしては目標として掲げている。今、フィールドの中でフォスターCo.HCが指導しているが、まだチームとしての課題はあるので、継続して取り組んでいく」と話した。

続いて、今季から指導を始めているフォスターCo.HCは、まず「スティーブを初め、ヴェルブリッツの選手、そしてスタッフ陣は非常に熱意を持ってチームに関わっている。そういった強い成長意識のあるチームに合流することができて、非常にうれしく思う」と話した。

イアン・フォスターCo.HC(写真提供:トヨタヴェルブリッツ)

さらに、「選手の懸命な働く姿勢、そういった勤勉さには非常に感銘を受けている。私自身が様々なチームを見てきたが、他のどのチームよりも、ハードワークしているし、またそれと同時に楽しみとも、充実しているような印象があるので、非常に今、チームは良い状態であると言える」。

「とはいえ、ラグビーのレベル面においては、引き上げが必要と感じている。そこには魔法のようなものはなく、チームとしてはゲームの基礎的な部分、キャッチパスなど、そういったところに取り組んでいるので、継続して取り組みを続けていきたい」と続けた。

トヨタヴェルブリッツ会見(写真提供:トヨタヴェルブリッツ)

日本代表のFL姫野和樹が引き続きキャプテンを務めるヴェルブリッツには、今季も2024年ワールドラグビーの世界最優秀選手に輝いた、南アフリカ代表FLピーターステフ・デュトイ、元オールブラックスSH(スクラムハーフ)アーロン・スミス(元・ハイランダーズ)が在籍している。

さらにSO松田以外にも、元スコットランド代表のLO(ロック)リッチー・グレイ、リーグラグビーのスター選手だったCTB(センター)ジョセフ・マヌ、日本代表で躍動したCTBニコラス・マクカラン(東芝ブレイブルーパス東京から移籍)も新たに加わっている。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25

世界的名将の2人が、トップリーグ時代を通じていまだ優勝がなく、昨季は7位と低迷したヴェルブリッツを一気に上位に引き上げることができるか。ヴェルブリッツは12月22日(日)の開幕戦で、東京都・秩父宮ラグビー場で、昨季6位だったクボタスピアーズ船橋・東京ベイと相対する。

文:斉藤健仁/写真:トヨタヴェルブリッツ

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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