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ラグビー コラム 2024年11月29日

優勝を懸けた100度目の「早明戦」。日曜14時に国立競技場でキックオフ

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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2024年12月1日(日)。

1923年12月24日に初対戦が行われた「早明戦」が100度目の節目を迎える。通算成績は早稲田大学の55勝2分42敗だ。

関東大学対抗戦の優勝を争う大一番の舞台は、東京・国立競技場。観客は昨年の3万1915人を上回る見込みだ。

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下馬評有利は唯一全勝(6勝)で、勝てば6季ぶりの対抗戦優勝、17季ぶりの“全勝”優勝となる早稲田大学。

早稲田大の勝点はトップの「36」。2週間前に帝京大学に敗戦(28-48)している明治大学の勝点は「31」だ。勝点差は「5」であり、明治大が逆転優勝するためには、最低限、3トライ以上の勝利による勝点6が必要となる。

一方の早稲田大は、負けたとしても7点差以内ならば勝点2が加わり優勝。アカクロ軍団が有利な状況だ。

さらに前述の通り、明治大は2週間前に帝京大に対抗戦初黒星を喫している。

20点差の決着で、内容は衝突局面で終始劣勢。敗戦後、明治大の神鳥裕之監督は「帝京大学のほうが全て上回っていた」と率直に語った。

ただ「後半はしっかりと戦えてスコアもイーブン以上にもっていけた」と話し、「このチームは一戦ごとに成長するチームだと思っていますので、今日の敗戦を糧に、また成長していきたいと思っています」と語った。

NO8木戸大士郎主将も「前半相手の土俵で戦ってしまい自分たちのラグビーができなかった。後半で自分たちのラグビーを持ってきても遅いと思いました」と、完敗といってよかった前半40分間(33-7)の出来を悔いた。

ただ成長するチーム、との認識は同じだ。

「若いチームで、まだまだ成長できるチームだと思っているので、成長して次につなげたいと思っています」(明治大・NO8木戸主将)

言うまでもなく敗北は成長の糧になる。

2019年度に優勝したSH齋藤直人主将(仏トゥールーズ)率いる早稲田大は、HO武井日向主将(リコーブラックラムズ東京)率いる明治大に7-36で完敗している。SH齋藤主将は日本一達成後「早明戦で負けたことが大きかった」と振り返った。敗北の受け止め方で成長曲線は変わる。

日曜日の国立競技場で、紫紺のジャージーは、2週間前の屈辱をどう受け止めたのかを見せてくれるだろう。

 

100度目の早明戦で先発を飾る15人では、明治大は2週間前から先発2人を替え、リザーブからルーキーの萩井耀司(桐蔭学園)を10番に据えた。そして大学屈指の俊足フィニッシャー・安田昂平がスタメン復帰。NO8木戸主将を中心のその他の先発メンバーの変更はない。

一方で、すでに優勝候補筆頭となりつつある早稲田大。

一週間前の慶應義塾大学戦(早慶戦)では強力セットプレー、攻守の圧力を披露して57-3で圧勝。際立つのはディフェンスで、1試合平均5.5失点、6試合33失点は断トツのリーグ最少だ。

強力なセットプレーと、鉄壁の守備力。南アフリカ代表や埼玉ワイルドナイツなど「王者」の特長を備えており、いま大学選手権決勝(2025年1月13日/東京・秩父宮)があれば高確率で優勝するのではという印象すら抱く。

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早稲田大の大田尾竜彦監督は、圧勝した慶應義塾大戦後、「自分たちにフォーカスした時間が長くて、特にスタートの15人がしっかり仕事をしてくれました」と評価した。

一方で「後から入ってくるメンバーのレベルアップをもう少ししなければいけないなと思っています」と語り、「今日出た課題を見つめて、しっかり来週の早明戦に向かいたいと思います」と12月1日の決戦を見据えていた。

 

大一番へ向けた先発15人の変更はない。モンスターブーツで話題のルーキーSO服部亮太は、高校日本代表でも共闘した明治大SO萩井のトイメンに立つ。

早稲田大では引き続き桐蔭学園出身のルーキー2名(FL城央祐 、WTB田中健想)も先発となり、明治大のSO萩井、WTB白井瑛人と合わせ桐蔭学園出身の新人4人がピッチに登場する。

早稲田大のフロントローも変わらずHO佐藤健次主将を筆頭に杉本安伊朗、亀山昇太郎の両プロップ。2024年は日本代表の主力になった2年生FB矢崎由高も登場。

晴れ舞台に両校の役者が出揃った。

明治大は帝京大戦の課題となったコリジョン(衝突)バトルで前へ出たい。ここで劣勢になれば守備優位となりリーグ最小失点の早稲田ディフェンスを破るのが難しくなる。

伝統的にスクラムは明治がプライドを誇示してきたが、今季の早稲田スクラムはより堅固で力強い。帝京大戦ではファーストスクラムからHO佐藤主将を中心にヒットから重圧をかけた。

両軍に最高峰のタレントが揃ったバックスの駆け引き、衝突、抜き合いも大きな見所だが、やはりキックゲームの行方は気になる。

11月3日に早稲田大に17-48で大敗した帝京大は、SO服部の特大キックから何度も劣勢となりトライも奪われた。明治大のSO萩井やバックスリー(WTB白井瑛人、WTB安田昂平、FB金昂平)とのキック合戦、その勝ち負けにも注目したい。

赤黒と紫紺による歴史的一戦。日曜の午後は、キックオフからノーサイドの笛まですべての瞬間を堪能したい。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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