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最終戦を迎えて、両校の置かれている立場は異なっている。早稲田大学に敗れたが、前節、明治大学に快勝し、現在5勝1敗の帝京大学は、大学選手権出場は決めているが、明治大学と勝ち点31で並んでいる。対抗戦の4連覇こそなくなったが、2位になるために、3トライ差以上での勝ちで、しっかり勝ち点6を挙げておきたい。
一方、青山学院大学に負けるなど、3勝3敗で勝ち点19の筑波大学は4位だが、この試合の結果如何では、大学選手権の出場を逃す可能性もある。慶應義塾大学と青山学院大学はともに6試合を終えて勝ち点15で、21まで総勝ち点を伸ばすことができる。
筑波大学としてはまず、勝利または引き分け(勝ち点3)で大学選手権出場が決まる。負けた場合は、12月1日に最終戦を残す慶應義塾大学と青山学院大学の結果次第となる。ただし、7点差以内の敗戦の場合は勝ち点2を積み重ねることができるため、いずれかのチームを上回る、または三すくみになる可能性もある。
まず、両者の過去5年の対戦を見てみよう。大学選手権で3連覇している帝京大学が、過去8年は勝利しているが、接戦となったゲームもあり、2015年は筑波大学が20-17で勝利している。
2019年:○帝京大学 24-22 筑波大学●
2020年:○帝京大学 54-17 筑波大学●
2021年:○帝京大学 17- 7 筑波大学●
2022年:○帝京大学 45-20 筑波大学●
2023年:○帝京大学 73- 0 筑波大学●
それでは両校のメンバーを見ていきたい。まずは何としても勝利したい筑波大学だ。前節、7-44で敗れた早稲田大学戦から3人先発メンバーを替えてきた。
筑波大学スタメン
FW(フォワード)の第1列はPR(プロップ)湯浅大心(3年)、ルーキーのPR茨木海斗(東福岡)、新人HO(フッカー)浜浦幸太郎(中部大学春日丘)、LO(ロック)はU20日本代表の白丸智乃祐(2年)と、本郷雄斗(4年)のコンビ。
バックローはFL(フランカー)大坪健人(4年)が対抗戦で初先発し、PR海斗の兄・FL茨木颯(3年)、NO8(ナンバーエイト)出光徹(3年)が入った。
ハーフ団はSH(スクラムハーフ)高橋佑太朗と、SO(スタンドオフ)楢本幹志朗の3年生コンビ。CTB(センター)は堀日向太(4年)が先発に復帰し、濱島遼(4年)、WTB(ウイング)にはキャプテンの中野真太郎(4年)、U20日本代表のWTB飯岡建人(2年)、FB(フルバック)永山丞(3年)が入った。
ラグビー 関東大学対抗戦2024
控えにはHO前川陽来(3年)、PR二重賢治、麻生尚宏(ともに4年)、1年のLO/NO8中森真翔(桐蔭学園)、FL倉井瑛志(4年)、1年のSH井上達木(佐賀工業)、CTB浅見亮太郎、スピードスターWTB大畑亮太(ともに4年)が入った。
2015年以来の勝利を目指す筑波大学としては、接点で奮闘し、ロースコアの展開に持っていきたい。そして得意のラインアウトを起点に、高速ランナーが揃うBK(バックス)陣を走らせたいところだ。
続いて帝京大学だ。ほぼフルメンバーと言っていいだろう。48-28で快勝した前節の明治大戦から先発メンバーは1人も替えることはなかった。
帝京大学のスタメン
FWのフロントファイブはPR平井半次郎(4年)、夏には日本代表に選ばれたPR森山飛翔(2年)、HO當眞蓮(4年)、LOカイサ・ダウナカマカマ(2年)、夏に日本代表として活動したLO本橋拓馬(4年)の5人。
さらにバックローはキャプテンFL青木恵斗(4年)、前節POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)に輝いたFL森元一気(4年)、そしてNO8にはグアイニ優人(4年)が入った。
BKもお馴染みのメンバーが並ぶ。SH李錦寿(4年)、U20日本代表のSO本橋尭也(2年)、CTBはともにU20日本代表経験のある大町佳生(3年)と、CTB上田倭士(2年)、バックスリーはWTB日隈太陽、WTB生田弦己(ともに3年)、そして最後尾には前節、ケガから復帰して勝利に寄与したFB(フルバック)小村真也(4年)が入った。
ベンチにはHO知念優来(4年)、PR清水栞太(2年)、1小林龍司(4年)、1年のLO坪根章晃(東福岡)、FL甲斐敬心(2年)、SH赤迫幸知(3年)、CTB/FB松澤駿平(4年)WTB神田陸斗(3年)が控える。
前節の明治大学戦で、タックル中心とした接点の強さ、そしてFW、BK一体となったアタックで快勝した。その勢いのまま、大学選手権に向けて勝利し、対抗戦をフィニッシュしたい。
関東大学ラグビー対抗戦の最終戦、ともに勝利で終えたい帝京大学と、筑波大学との一戦は、11月30日(土)、午後2:00に秩父宮ラグビー場でキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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