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ラグビー コラム 2024年11月25日

【ハイライト動画あり】最終節の死闘!大混戦・関東大学リーグ戦2024「東海大学×流通経済大学」

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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関東大学リーグ戦1部最終節。試合開始前に大東文化大学法政大学に勝利し、7年ぶり9度目の優勝を決めた。

これで関東リーグ戦に割り当てられている大学選手権出場3枠のうち1枠が埋まった。

この瞬間、残る「選手権行きのキップ2枚」をめぐり、2位流通経済大学、リーグ連覇が「6」で止まった3位東海大学、4位東洋大学が争う三つ巴が勃発。

大東大の優勝決定直後の秩父宮(11月24日)では、その2位「流通経済大学」×「3位東海大学」の直接対決が行われ、冬晴れの聖地・秩父宮が熱く燃えた。

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勝てば選手権出場という究極の一戦は、開始から異常なテンションだった。

流経大がキックチャージで吠えれば、東海大が2度目のスクラムでターンオーバーを起こしてFWが雄叫び。この一戦に懸ける思いの丈が、すべてのプレーから感じ取れた。

序盤はスクラム、ディフェンスで魅せた東海大優位かと思われたが、先制トライは流経大。

敵陣ラインアウトからロングスロー。オーバーのミスかと思いきや、捕球したSO佐々木開が内側に返し、走り込んだブラインドWTB濱谷海斗が独走トライ。スペシャルプレーを大舞台で決め、流経大が7点を先制した。

しかし東海大はスクラムで引き続き優勢。ここからお返しのトライを思いきや、敵陣ラインアウトモールで反則(オブストラクション)。「スクラム・ペナルティ→モール」の必殺パターンが決まらない。

一方で、東海大はディフェンスが堅実。

流経大は敵陣攻撃でパスミスを誘発され、7点リードからスコアを動かせない。逆に東海大は相手反則から、得意のラインアウトモールでチーム1本目。得意のモールでようやく1本目を奪い、反撃に転じた。

さらに東海大は前半終了前に必殺パターンを決める。

下江康輔(東海大学)

強力スクラムで強制ペナルティ。ゴール前に進んで約10mのモールをHO下江康輔が決めて2連続トライ。東海大は7点リード(14-7)でハーフタイムを迎えた。

後半もインテンシティ(強度)の高いバトルは続く。

ラグビー 関東大学リーグ戦2024

【ハイライト動画】東海大学 vs. 流通経済大学

東海大がNO8大森光を決めれば、流経大は序盤にキックチャージもあった熊本工業出身の2年生、LO園田虎之介が鋭いジャッカルでお返し。

後半最初のトライは流経大。

ティシレリ・ロケティ(流通経済大学)

敵陣左エッジでNO8ティシレリ・ロケティがロングゲイン。敵陣奥に入ると、最後はダイナミック・ラグビーを掲げる流経大らしく右大外へ展開。

先発の怪我で前半14分からスクランブル出場していたウイング山崎遥湊がDFを内、外で振り切って2本目。ついに同点(14-14)に追いついた。

しかし東海大は「らしさ」をふたたび発揮。

相手反則から敵陣ゴールまで約20m付近でラインアウト。前半同様、巧みにコントロールされたモールで前進。そしてHO下江康輔が自身2連続となるチーム3本目。勝ち越しトライ&ゴール成功で21-14)を得た。

勢いに乗るスカイブルー軍団は68分。

7点リードの場面で敵陣ゴール前スクラムを選択。ゴール裏スタンドで見守る仲間から「東海大」コールが起きる。

が、スクラムトライを狙った勝負が裏目に出たか、東海大がフッキングをしない反則を犯して流経大FWが歓喜。致命的なトライをスクラムで防いだ。

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守備から流れを引き寄せた流経大は80分。

自陣から左右に大きくボールを振ると、途中出場のSH幸妻怜治の持ち出し&ロングパスでWTB小野塚勇太が疾走。相手FBコンラッド・セブンスターを弾いて突進して観客席を沸かせた。

さらにスペース感覚に優れるSH幸妻は前進後、ショートサイドの左隅へふたたびロングパス。NO8ロケティがインゴールに入り、SO佐々木開のキックも成功。

驚異的な粘りで同点(21-21)に追いつき、秩父宮は騒然とした雰囲気に。

しかしキックオフ直後。ユニットが揃ったFWキャリーに対し、東海大のNO8大森光が選手権出場を引き寄せるジャッカル成功。

ここでPG選択。京都工学院出身の背番号22、中村大介がこの場面で軽々とHポールを通してみせ3点リード(24-21)を奪った。

ラスト、流経大は敵陣22mアタックのチャンス。逆転トライを懸けたワイドアタックは無念のノックオン。東海大はマイボールスクラムからボールを蹴り出し、24-21でノーサイド。

同時刻に埼玉・熊谷で開催されていた東洋大×日本大で、東洋大が勝利。この結果、大学選手権出場は1位大東大、2位東洋大、3位東海大に。敗れた4位流経大、5位法政大は選手権出場を逃す結果となった。

最終節で5チームに優勝可能性があった“歴史的大混戦”。

 

大東大が7年振りの優勝を果たし、東海大はリーグ連覇が「6」で止まりながらも20大会連続の選手権出場を決めた。流経大は敗れたものの、主力が多く残る来季への期待度は高い。来季も関東大学リーグ戦から多くのドラマが生まれるに違いない。

順位 チーム 勝点 勝ち 引き分け 負け
1 大東大 33 5 1 1
2 東洋大 30 5 0 2
3 東海大 29 4 1 2
4 流経大 27 4 0 3
5 法大 24 4 0 3
6 立正大 17 2 0 5
7 日大 16 2 0 5
8 関東学大 13 1 0 6

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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