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ラグビー コラム 2024年11月5日

【ハイライト動画あり】埼玉パナソニックワイルドナイツ、国際親善試合でクイーンズランドレッズと対戦。リーグワン プレシーズンマッチ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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力強いランでトライを挙げたWTB丹治

昨シーズン、準優勝だった埼玉パナソニックワイルドナイツは、「NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25」に向けた準備及び、チーム強化の一環として、11月4日(月・祝)に埼玉・熊谷ラグビー場で「国際親善試合グローバルラグビーフェスタ2024」を戦った。

対戦相手は、2020年よりパートナーシップ契約を締結している、スーパーラグビー・パシフィックに参戦しているオーストラリアの強豪クイーンズランドレッズ。また、この試合は埼玉県と、クイーンズランド州の姉妹提携40周年を祝うものとなった。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25

3年前から両者はこの時期に対戦しており、2022年は熊谷ラグビー場で対戦し、ワイルドナイツが30-55で敗戦。2023年にはレッズの本拠地であるブリスベンのバリモアスタジアムで対戦したが、再びレッズが31-29で勝利した。

レッズは10月24日に来日し、27日にはクイーンズランドレッズXVとして、すでにワイルドナイツXVと強化試合を行なっており、9トライを挙げたレッズが59-29でワイルドナイツを下している。

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ワイルドナイツは海外の代表選手や、HO(フッカー)坂手淳史、SH(スクラムハーフ)小山大輝、CTB(センター)ディラン・ライリー、CTB/WTB(ウイング)長田智希と4選手が、日本代表の欧州遠征中で不在となった。

タックル、ジャッカルで目立ったFLガンター

だが、PR(プロップ)クレイグ・ミラー、FL(フランカー)ベン・ガンターと、NO8(ナンバーエイト)ジャック・コーネルセン、WTB竹山晃暉、FB(フルバック)野口竜司、ベンチにはPRヴァルアサエリ愛、FL布巻峻介と日本代表キャップホルダーがメンバー入りした。

ゲームキャプテンを務めたLOハアンガナ

他にゲームキャプテンを務めたLOエセイ・ハアンガナ、FLラクラン・ボーシェー、CTB(センター)はヴィンス・アソ、SO山沢京平と実力ある選手も先発した。

一方のレッズも、多くの選手がオーストラリア代表の欧州遠征で不在、BK(バックス)には若手選手が多かったが、FW(フォワード)は経験豊富な選手が並んだ。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25

【ハイライト動画】埼玉ワイルドナイツ vs. クイーンズランドレッズ|プレシーズンマッチ

ニュージーランドとオーストラリアで代表キャップを持つ、PR(プロップ)アレックス・ホッジマンと、ニュージーランドとサモア代表でキャップを持つPRジェフリー・トゥーマガアレン、オーストラリア代表経験を持つHO(フッカー)ジョシュ・ナセルとSO(スタンドオフ)トム・ライナーが先発。キャプテンはLOライアン・スミスが務めた。

「埼玉-クイーンズランド・シールド(盾)」をかけた戦いは、午後1:00に多くのワイルドナイツファンが見守る中、キックオフされた。

試合開始早々、主導権を握ったのは「18人の選手がいないが、昨年接戦だったので、4~5週間準備してきた」(レス・キスHC)というレッズだった。

レッズはFW、BK一体となって攻め込み、前半4分、最後はキャプテンLOスミスがねじこんでトライ。さらに6分、SOライナーのキックカウンターから大きくゲイン。最後はWTB(ウイング)フロイド・オーブリーにつないで、左中間にトライを挙げ、14点をリードした。

徐々にワイルドナイツも相手の強度に慣れていくと、FLガンターのジャッカルなどで得点を許さなかった。すると22分、好機を掴み、ラインアウトを起点に連続攻撃、最後はWTB丹治辰碩が強さを見せて、中央左にトライを挙げて7-14とした。

トライを挙げるNO8コーネルセン

34分、モールを起点に、再びレッズのWTBオーブリーにトライを許して、7-21とされる。しかし36分、ワイルドナイツはディフェンスで相手のミスを誘って、NO8コーネルセンが中央にトライを挙げて、14-21とした。その後、レッズがロスタイムにPG(ペナルティゴール)を決めて、10点差としてハーフタイムを迎えた。

後半、先に得点を挙げたのはリードしていたレッズだった。後半6分、SH(スクラムハーフ)カラニ・トーマスの裏へのキックをWTBオーブリーが中央に押さえてハットトリックを達成し17点差にリードを広げた。

トライを挙げたWTB竹山

だが、ワイルドナイツもホームで意地を見せる。10分、ボールを継続し、SO山沢のパスをLOオッキー・バーナードが右隅にトライ。19分にはWTB竹山が力強いランを見せて中央にトライを挙げて28-31と3点差に迫った。

しかし、残り20分、ワイルドナイツは相手のプレッシャーもあり、ミスやペナルティでなかなか相手陣にはいることはできなかった。逆にレッズのWTBヘレマイア・マレーにトライを許し、さらに終了間際にも2本のPGを決められて28-42でノーサイドを迎えた。

「埼玉-クイーンズランドシールド」はレッズが防衛

3シーズン連続、レッズが勝利して「埼玉-クイーンズランド・シールド」を防衛した。POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)には、21歳のワラビーズ経験者のSOライナーが選出された。

POMはレッズのSOライナー

レッズのキスHCは「フィジカル、スキルが重要視される試合になった。終始、プレッシャーを受ける試合になったが、それを打開することで、自分たちが考えてそれができた」。

「最後に、この試合をきっかけに活躍する選手が多いし、世界中でプレーする機会は貴重なので、真剣勝負だと思っていつも挑んでいる。こういった機会を作っていただき、ワイルドナイツさんに感謝している」と話した。

キャプテンLOスミスは、「とてもチャレンジングな試合になった。今後、この試合が続いていってほしいし、シーズンとは別に試合ができるので、良い試みだなと思った。こういう試合があるから、自分たちをプッシュして強くなれると思う」と振り返った。

ワイルドナイツを率いるロビー・ディーンズ監督

ホームで今年も勝つことができなかったワイルドナイツのロビー・ディーンズ監督は、「レッズと対戦するのは3回目ですが、それぞれが良い試合になり、クオリティーも上がってきて、ファンも自分たちも価値を感じることができた。試合のクオリティーが素晴らしかったし、最終的にこの経験が活きてくる」と話した。

相手に仲の良い選手が2人いるというゲームキャプテンのLOハアンガナは「個人的に、この試合は意味のあるもので、チームとしても勝てなかったことは残念だった」。

「対戦相手が海外からの相手だと自分を試したいし、チームとしてもどこまでできるか試したいという気持ちになった。来年は勝ちたい。ここからの経験をシーズンに向かって積み重ねていって、良いシーズンにしたい」と前を向いた。

今年の「国際親善試合グローバルラグビーフェスタ」もレッズの勝利で幕を閉じた。ワイルドナイツは2ヶ月後のリーグワン、レッズはスーパーラグビー・パシフィックのために準備を重ねて、来年、オーストラリアの地で再び相まみえるはずだ。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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