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ラグビー コラム 2024年10月24日

エディ・ジョーンズHC「最高のプレーをする準備ができている」。ラグビー日本代表メンバー発表会見

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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エディ・ジョーンズHC(右)と立川理道キャプテン

10月26日(土)に横浜市の日産スタジアムで行われる「リポビタンDチャレンジカップ2024 日本代表vs.オールブラックス(ニュージーランド代表)」に出場する日本代表の試合登録メンバー23人が、24日(木)に発表された。

それに合わせて、神奈川県横浜市内でエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)、キャプテンSO(スタンドオフ)立川理道(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)が会見を開いた。

リポビタンDチャレンジカップ2024

9月のパシフィックネーションズカップの決勝・フィジー代表戦からFW(フォワード)3人、BK(バックス)2人の計5名の先発メンバーを交替した。

7番で先発するFL(フランカー)姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)は、昨年のワールドカップ・アルゼンチン代表戦以来の復帰戦となり、控えのPR(プロップ)オペティ・ヘル(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)と、SO/FB(フルバック)松永拓朗(東芝ブレイブルーパス東京)は出場すれば初キャップとなる。

リポビタンDツアー2024

冒頭、まずジョーンズHCは「ホームでニュージーランドと対戦する、この試合は今シーズンで最も重要な試合。若い選手たちにとって、歴史を作るチャンス。今週の準備は、本当に高い強度で集中していた。だから、ニュージーランドに挑み、試合開始から80分間、自分たちのプレースタイルで挑み続けるつもり」。

「選手たちは、日本代表としてニュージーランド代表と戦う上で、最高のプレーをする準備ができていると私は感じている。それが選手たちに待ち受けるチャンス。土曜日の午後2時50分に、彼らはそれを実感するでしょう」と挨拶した。

立川理道キャプテン

また、SO立川キャプテンは試合のポイントとして、「自分たちが受け身にならないことがすごく大事。最初から最後まで、自分たちからプレッシャーをかけていくという強い気持ちを持ってやる。隙を与えれば、ニュージーランドに乗っかられてしまうので、キャプテンとしても、個人としてもチームの先頭に立ってやっていきたい」と意気込んだ。

姫野を先発で起用した理由を指揮官に聞くと、「彼は先発の7番で、ボールに最もプレッシャーをかけることができる選手。彼の強みはボールを扱うのが上手く、ラックを突破することも上手い。そして、私にとって7番が彼のベストポジション」。

「特にアタッキング・ブレイクダウンに力を入れて取り組んでいる。私たちは、速いボールを望んでいる。速いボールを出すには、ボールキャリアーが自分の仕事をこなさなければならない。サポートする選手も自分の仕事をこなさなければならない。それが今回、姫野を7番に選んだ理由の1つでもある」と説明した。

ここまで先発が多かった若きHO(フッカー)原田衛(東芝ブレイブルーパス東京)が控えにまわり、ベテランの坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)が先発した。

「現段階では、坂手の方が少し強力なスクラムとなっており、特に試合の序盤では、その分野で優位に立つ必要があると感じている。原田はパシフィックネーションズカップで非常に印象的な活躍を見せており、試合の後半では重要となる役割を担うだろう」。

ヘル、松永に関して、指揮官は「ヘルと松永の2人の初キャップ選手が加わった。2人とも試合に向けて素晴らしい準備をしてきた。今シーズン、18人目と19人目のキャップ獲得に該当する選手。つまり、現在、私たちは転換期にあるということがわかる。しかし、この試合はそういったことではなく、パフォーマンスが問われる試合。だから、私たちは試合を楽しみにしている」と話した。

オーストラリア代表、イングランド代表の指揮官としてオールブラックスと何度も対戦してきたジョーンズHCにとって、初めて日本代表の指揮官としてニュージーランド代表と対戦する。

昨晩は眠れなかったとジョーンズHC

ジョーンズHCは、「これまでニュージーランドとは20回ほど対戦した。昨夜は眠れなかった。1時半頃に起きて、またベッドに戻ったが、眠れず、早く起きてしまった。緊張もしている」。

「でも、それは自然なこと。緊張している間は、コーチとしてやるべき準備はすべてやったと思っている。チームに最高の準備をさせてあげられたと感じている。だから、良い緊張感。選手たちはプレーする準備ができている」と正直に気持ちを吐露した。

立川キャプテンは司令塔であるSOとして、「勝つことだけを考えて、準備している。自分たちのテンポでアタックするところで、9番、10番は重要な役割になってくる」。

「SH(スクラムハーフ)藤原忍とコミュニケーションをとりながら、上手くチームを前に運んでいきたい。ブレイクダウンはすごく大事になってくるので、そこでしっかりファイトしながら、ボールを適切なところに運んでいきたい」と語気を強めた。

パシフィックネーションズカップ決勝のフィジー代表戦では、60分しか相手にプレッシャーを掛け続けられなかった日本代表。国内で行われる今年最後のテストマッチとなる、オールブラックス戦では試合の最後まで相手に挑み続けて、歴史的白星奪取を狙う。

【日本代表 オールブラックス戦メンバー】
( )内はチーム名、キャップ数

日本代表メンバー

◆FW
1 岡部崇人(横浜キヤノンイーグス、4)
2 坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ、46)
3 竹内柊平(浦安D-Rocks、10)
4 サナイラ・ワクァ(花園近鉄ライナーズ、7)
5 ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京、18)
6 ファカタヴァ アマト(リコーブラックラムズ東京、10)
7 姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ、32)
8 ファウルア・マキシ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ、12)

◆BK
9 藤原 忍(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ、6)
10 立川理道(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ、60)※主将
11 マロ・ツイタマ(静岡ブルーレヴズ、4)
12 ニコラス・マクカラン(トヨタヴェルブリッツ、4)
13 ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ、24)
14 ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京、13)
15 矢崎由高(早稲田大学2年、4)

◆控え
16 原田 衛(東芝ブレイブルーパス東京、7)
17 茂原隆由(静岡ブルーレヴズ、5)
18 オペティ・ヘル(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ、0)
19 エピネリ・ウルイヴァイティ(三菱重工相模原ダイナボアーズ、2)
20 下川甲嗣(東京サントリーサンゴリアス、10)
21 小山大輝(埼玉パナソニックワイルドナイツ、6)
22 長田智希(埼玉パナソニックワイルドナイツ、14)
23 松永拓朗(東芝ブレイブルーパス東京、0)

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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