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オールブラックスのロバートソンHC
10月22日(火)、「オールブラックス」こと、ニュージーランド代表(世界ランキング3位)は練習をメディアに15分ほど公開し、26日(土)の「リポビタンDチャレンジカップ2024」日本代表戦(日産スタジアム、午後2:50キックオフ)に向けて、試合登録メンバー23人を発表した。
リポビタンDチャレンジカップ2024
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ラグビー日本代表テストマッチ:日本 vs. ニュージーランド
10月26日(土)午後2:20 J SPORTS 1で生中継&オンデマンドでLIVE配信
通常2日前に登録メンバーを発表するが、4日前にメンバー発表をするのはオールブラックスでも異例のことだった。今回はスコッドを2つに分けてトレーニングしており、練習をメディアに公開することで、それが分かってしまうため、火曜日の発表となったという。
遠征スコッドで、日本代表戦ではメンバー外となった約15人(帯同しているオールブラックスXVの選手も含む)の選手は金曜に欧州に向けて出発する予定だ。
SOボーデン含めてバレット3兄弟はメンバー外
そのため、SO(スタンドオフ)ボーデン、LO(スコット)スコット、CTB(センター)ジョーディーのバレット3兄弟、昨季は神戸でもプレーした、2023年世界最優秀選手のNO8(ナンバーエイト)アーディー・サベア、CTBリーコ・イオアネらは日本戦はメンバー外となった
CTBレイナートブラウン(左)とSHペレナラ
ただ、キャプテンを務めるLOパトリック・トゥイプロトゥ、100キャップを達成したばかりのFL(フランカー)サム・ケイン(東京サントリーサンゴリアス)、CTBアントン・レイナートブラウンの副キャプテン2人、サンゴリアスでもプレーしたSOダミアン・マッケンジー、控えにはハカのリーダーとしても知られるSH(スクラムハーフ)のTJ・ペレナラといった経験豊富な選手たちが、日本代表戦の登録メンバーに入った。
オールブラックスのスコット・ロバートソンHC(ヘッドコーチ)はメンバー選考について、「バランスが重要だと思った。来週も(イングランド代表と)テストマッチがあるので、例えば今回、日本代表戦に出てその後、移動するとなると、約2回、練習をミスしてしまう。何人か先に欧州に行って慣れてもらって、その後の試合でも良い結果を出したい」と説明した。
自身もリコーに在籍した経験を持つロバートソンHCは、「マッケンジーとペレナラが日本についていろいろ教えてくれている。日本代表の選手は、本当に勇気を持ってたくさんプレーするので、チャンスに耐えられたら点数を取れるチームだと認識しているので、相手にしっかりリスペクトを持って今回、準備をしている」と明かした。
日本代表の指揮官であるエディー・ジョーンズHCについて、オールブラックスの指揮官は、「いつも気をつけなければいけないと認識しているし、オールブラックス以外にも強豪チームにも勝った経験があり、予想外のことをすることもある。日本の選手が最大限に力を発揮できるよう、彼がいろいろと準備をしていると思うので、それに気をつけてプレーする」と警戒した。
10番を背負うSOマッケンジー
10月26日の日本代表(世界ランキング14位)戦の後、オールブラックスは欧州に渡り、11月にはイングランド代表(同5位)、アイルランド代表(同1位)、フランス代表(同4位)、イタリア代表(同8位)と対戦する。
それを踏まえて日本代表戦の位置づけを聞かれ指揮官は、「皆さんご存じのように、ニュージーランドは世界の一番下にあるので、ヨーロッパに行くのに非常に遠い。まず、日本まで来て、そこからヨーロッパに行くのは流れ的には良いので、そうなった」。
「日本代表の選手も勇気を出してプレーするが、最初のスタートとしては良いスタートが切れるよう頑張りたいと考えているし、日本との関係性も大事に思っているので、今回のこのようになった」と話した。
副将を務めるFLケイン
また、日本代表戦でどういったラグビーをしたいかを聞かれてロバートソンHCは、「FW(フォワード)のメンバーは重さと身長もある選手を選んでいる。LO(ロック)には2mを超える選手(サム・ダリ―)も選んでいるし、バックローもサイズがある選手もいるので、圧倒したいと考えている」。
「また、我々が持っているスキルを使って、スペースを使って点数を取りたい。日本代表は非常に速いスピードでプレーしてくるので、それに対応できるようなスキルと速さも持ってプレーしたい」と言葉に力を込めた。
CTBプロクター(左)とWTBラヴ
CTB(センター)ビリー・プロクター、出場すれば初キャップとなる控えWTB(ウィング)ルーベン・ラヴの2人も報道陣に対応した。2人は昨年7月、オールブラックスXVの一員として日本代表と対戦しており、CTBプロクターは前半だけでハットトリックを達成した。
日本代表で警戒する選手を聞かれてCTBプロクターは、「WTBマロ・ツイタマです。彼はニュージーランドのウェリントンで一緒にプレーした経験もあるし、遠征でルームメイトになったこともある。アタックが素晴らしいので、細かいところまで見ないといけない」と話せば、WTBラヴは「CTBディラン・ライリー。昨年対戦したし、非常に良いプレーができる」と話した。
日本代表戦まで残り3日。オールブラックスは、明日(10月23日)は埼玉パナソニックワイルドナイツ、翌日は別のリーグワンチームと練習を敢行して、試合本番の26日に備える。
【オールブラックス 日本代表戦試合登録メンバー】
( )内はキャップ数、所属チーム
◆FW
1 タマイティ・ウィリアムズ(14、クルセーダーズ)
2 アサフォ・アウムア(15、ハリケーンズ)
3 パシリオ・トシ(3、ハリケーンズ)
4 サム・ダリー(5、ブルーズ)※5キャップ
5 パトリック・トゥイプロトゥ(46、ブルーズ)※キャプテン
6 サミペニ・フィナウ(4、チーフス)
7 サム・ケイン(100、東京サントリーサンゴリアス)※副キャプテン
8 ウォレス・シティティ(5、チーフス)
◆BK
9 キャム・ロイガード(5、ハリケーンズ)
10 ダミアン・マッケンジー(56、チーフス)
11 マーク・テレア(15、ブルーズ)
12 アントン・レイナートブラウン(79、チーフス)※副キャプテン
13 ビリー・プロクター(1、ハリケーンズ)
14 セヴ・リース(30、クルセーダーズ)
15 スティーヴン・ペロフェタ(5、ブルーズ)
◆リザーブ
16 ジョージ・ベル(1、クルセーダーズ)
17 オファ・トゥウンガファシ(63、ブルーズ)
18 フレッチャー・ニューウェル(20、クルセーダーズ)
19 ジョシュ・ロード(6、チーフス)
20 ピーター・ラカイ(0、ハリケーンズ)
21 TJ・ペレナラ(87、リコーブラックラムズ東京)
22 デービッド・ハヴィリ(28、クルセーダーズ)
23 ルーベン・ラヴ(0、ハリケーンズ)
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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