静岡・エコパで激突！関西王者・京都産業大学に立命館大学がチャレンジ。2024ムロオ関西大学ラグビーAリーグ

　

大学選手権出場3枠をあらそう全7節の2024ムロオ関西大学ラグビーAリーグ。

第3節を終え、3戦全勝が関西4連覇を狙う京都産業大学、そして天理大学、関西学院大学の3校。2勝1敗の近畿大学が追う展開で、上位下位の二極化が進んできた。

そしてリーグ中盤戦の第4節。

10月20日（日）は、静岡・エコパスタジアムで、『エコパラグビーDAYS2024』として関西Aリーグ2試合が開催される。

その第2試合には全勝（勝点15）で首位を走る京都産業大学が登場。3敗（勝点1）の立命館大学のチャレンジを受ける。

ここまでの京産大は攻撃力が際立つ。

1試合平均77.6得点はリーグ断トツ1位。トライランキング（第3節終了時）はNO8シオネ・ポルテレ（10トライ）、HO李淳弘（6トライ）で1、2位を独占する。

元日本代表のレジェンドSOである京産大の廣瀬佳司監督が「セットプレーでFWを前面に出していきたい」と語るチームスタイルの通り、FWがトライを量産している。

前節の関西大学戦は69－19で圧倒。

前半を31－0で折り返すと、後半も前半を上回る6トライ38得点。ただ深遠な伝統を誇るスクラムで互角模様のシーンもあり、廣瀬監督はFW戦に関して「上手くスクラムが組めなかった場面やモールで崩せなかった場面があった」と反省点に挙げた。

しかしLOソロモネ・フナキ、NO8シオネ・ポルテレといった留学生が打開力をみせ、大勝につなげた。

「関西大学のプレッシャーでなかなか前に出ることができなかったが、要所要所で留学生を中心にラインブレイクして効率よくトライがとれて良かったと思います」（京産大、廣瀬監督）

今後、そのFWで前進できない場面も訪れるだろうが、今季の京産大は日本代表合宿招集のSH土永旭らを中心に展開力にも長け、二の矢もある。いよいよ懐の深いチームになってきた印象だ。

　

注目の立命大戦メンバーは、NO8シオネ・ポルテレと共同主将のCTB辻野隼大がメンバー外となり、NO8平野龍とCTB藤本凌聖 が入った。

ゲームキャプテンはLOソロモネ・フナキが務め、ハーフ団は光泉カトリックの先輩後輩コンビ、SH土永旭（4年） とSO尾崎恵大（3年）となった。

一方、開幕3連敗の立命大は、チャレンジャーのマインドで挑みたい。

前節は留学生を中心に強烈なフィジカリティ、強固なセットプレー、キックゲームにも長ける天理大と激突。

前半は徹底したダブル・タックル、激しいディフェンスで3－14と拮抗。守備名手のNO8島正輝がジャッカルを繰り出すなど対抗したが、後半にモールなどFW戦で押し切られて10－54で3敗目を喫した。

要所でラインアウトの安定性に欠け、また、敵陣アタックでのハンドリングエラーも響いた。この一週間で調整した成果をエコパで見せたい。

　

王者・京産大に挑む先発メンバーは、前節から5名変更。フォワードは2名で、LO石橋隼、そして関西学院大学戦で負傷交替したFL小山虎汰朗が7番に復帰。

スクラムハーフは堀陽人が先発に上がり、WTB高橋謙、CTB高岡壮太もスターターを託された。

立命大は天理大戦の前半でみせた集中力の高いディフェンスを80分間続けたい。激しい守備の島正輝は今節メンバー外だが、京産大の強力なボールキャリアーを止め、プランを崩すことができれば光明も見えてくるはずだ。

リーグ屈指のキック名手であるSO山下真之介を筆頭に、的確なエリアマネジメントで敵陣勝負をしかけ、セットプレーの安定から少ないフェーズでトライを獲り切りたい。

立命大が静岡エコパで王者撃破の「衝撃」を起こすのか。京産大が圧倒的な攻撃力をみせるのか。キックオフは13時30分だ。

文：多羅 正崇