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実力差がある相手に対して、慢心せず、スキを与えずに勝ち切る。
けっして簡単なことではないだろう。
神鳥裕之監督率いる明治大のラグビースタイルは、強さと速さを掛け合わせた「ハイブリット重戦車」。従来の強力FWは活かしながら有能BKの展開力も発揮していく。いわば往年のメイジとワセダを掛け合わせたような総合力がある。
3連勝のかかる日体大戦では、明治大の“ヨコ”の力が発揮された。
明治大は開始直後の相手ノックオンから猛攻。FWユニットとバックドアからのヨコ展開を織り交ぜて、数的優位をつくる。
日体大はこの日後半30分過ぎまで低空タックルを放ち続けたSH日高(中が目)柊が、大外でトライを防ぐ好守備をみせる。
しかし直後のペナルティ(ノットロールアウェイ)で、広大な外スペースへクロスキック。大外にいた6番大川虎拓郎が難なく先制トライ。最初の敵陣22m攻撃で、スペースの攻略能力を見せつけた。
反撃したい日体大だったが、この日致命的だったのがラインアウト。
劣勢のスクラムは巧みなダイレクトフッキングでボールキープしたが、ラインアウトは明治大の好守もあって失敗が続いた。序盤の敵陣チャンスもラインアウトの失敗から攻撃権を失ってしまった。
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ただ、この日の日体大にエナジーがなかったわけでは、まったくなかった。
日体大は終始、相手のファーストレシーバーへ弾丸のように刺さった。SH日高(中が目)、NO8岡部義大らが次々に襲いかかり、前半10分にはアタックする明治大を押し込んでみせた。
だが、明治大は連続攻撃からモール攻撃へ転換する懐の深さもあった。前半12分にはHO西野帆平がペナルティからの敵陣ラインアウト・モールで2本目を奪い、12-0とリードを広げた。
日体大は磨いてきたランニングラグビーを見せたかったが、先出のラインアウト、そしてブレイクダウンから歯車が狂う。
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さらにFWユニットの内パスからNO8木戸大士郎主将が突破。FL藤井達哉、SH田中景翔とつなげて前半23分に4連続トライ(ゴール成功で33-0)。
両ウイングが左右へ積極的にライン参加し、ヨコの攻撃力を増大させる明治大。左から右へはWTB海老澤琥珀、右から左へはWTB白井瑛人が走り込み、前半27分にWTB白井は左中間でハットトリック。47-0と大量リードを奪った。
日体大はLOテビタ・タラキハアモアが前半終了前にジャッカルを決めるが、結果的に3連続トライを浴びて、前半終了時点で明治大が9トライ61得点。前半からワンサイドゲームとなった。
61-0というスコアで後半を迎えた明治大。
すでに勝利は濃厚といえる得点差だったが、この日の明治大は気の緩みからプレー精度が落ちていく並のチームではなかった。
後半は相手の自陣クイックスタートからのインターセプト、FL藤井達哉の猛タックルからのターンオーバー&モールなどで、さらに3連続トライ(後半3、10、14分)を奪ってみせる。スコアは残り約25分で80-0となった。
一方の日体大も得点機は迎えるが、肝心の自軍投入ラインアウトをことごとく失敗。
しかし先発SH日高(中が目)、FL大竹智也、NO8岡部、途中出場の家登正旺らの鋭いタックルは継続。80点ビハインドの状況ながら闘志を失わず、後半20分過ぎには明治大のモールを防ぎ、直後にNO8岡部のタックルで明治大が落球。讃えられるべき敢闘精神をみせた。
しかし後半35分には明治大がこの日圧倒したスクラムのターンオーバーから、SO伊藤龍之介が15本目。CTB平翔太が13回目のコンバージョン成功で、スコアは101―0。今季対抗戦初の100点ゲームとなった。
1対1の接点はけっして見劣りしなかった日体大だが、不安定なセットプレーから終始劣勢が続いてしまった。
明治大の次戦は10月12日(土)。その筑波大と6点差(23-29)の接戦を演じた3敗の立教大学と、4連勝をかけて群馬・太田市運動公園陸上競技場でぶつかる。
文:多羅 正崇
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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