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ラグビー コラム 2024年9月9日

【ハイライト動画あり】7連覇を目指す東海大学が昇格組の関東学院大学に勝利。ともに課題と収穫の出たゲームに。ラグビー関東大学リーグ戦

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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トライを挙げる東海大学1年SO浦本

ラグビー関東大学リーグ戦が開幕。9月8日(日)は前人未踏の7連覇を目指す王者・東海大学が神奈川・小田原市城山陸上競技場で、昇格組の関東学院大学の挑戦を受けた。

関東学院大学は、昨シーズンは2部で戦っていたため、両者の対戦は2年ぶり。なお、2021年は東海大学が57-5、2022年は74-7で勝利していた。

東海大学はFL(フランカー)汐月佑心と、CTB(センター)近藤翔耶(ともに4年)の共同キャプテン2人が先発。他にもHO(フッカー)下江康輔(4年)、1年生SO(スタンドオフ)浦本明惟(松山聖陵)、昨年の「ベスト15」に選ばれた南アフリカ出身FB(フルバック)コンラッド・セブンスター(2年)がスターターに名を連ねた。控えにも1年のHO川村航平(茗溪学園)が入った。

プレースキックも好調だった東海大学FBセブンズター

関東学院大学は共同キャプテンのFL内川朝陽(4年)はベンチ外となったが、FL由比藤聖(4年)が7番を背負った。昨年2部の「ベスト15」だった、FLティポアイールーテル ラリー(3年)、FB安藤悠樹(3年)、1年のSO浅場博登(朝明)が先発。ベンチには1年のSO山川誠人(鹿児島実業)らが入った。

9月に入ったが真夏の日差しの中、午後3:00に東海大学ボールでキックオフされた。序盤、東海大学はボールをキープして攻め続けるが、関東学院大学もチームで守り続けて得点を許さなかった。

しかし、「今年は覚悟を決めてやっている」と木村李由監督が話す通りスクラム、ラインアウトといったセットプレーで強みを見せる東海大学が、徐々にペースを掴む。

モールから先制トライを挙げる東海大学NO8大森

前半10分、ゴール前のモールから、NO8(ナンバーエイト)大森光(4年)が押さえてトライ。さらに21分にはゴール前のスクラムを押し込んでペナルティトライを得て、14-0で東海大学がリードを広げた。

しかし、関東学院大学も反撃。24分、FLラリーの力強いランなどで相手ゴール前に攻め込み、PR(プロップ)高田凱斗(3年)が右中間にねじ込んで7点差とした。

ラグビー 関東大学リーグ戦2024

【ハイライト動画】関東学院大学 vs. 東海大学|王者・東海大学が9トライで勝利

32分、東海大学はラインアウトを起点に、HO下江がトライを挙げて21-7としたが、関東学院大学もFL由比藤のジャッカルから得たチャンスで、FL由比藤が飛び込んで、再び7点差に迫って前半を折り返した。

トライを挙げる関東学院大学FL由比藤キャプテン

後半、先手を取ったのはリードしている東海大学だった。3分、モールからHO下江が押さえて26-14とリードを広げた。13分、関東学院大学は1年生SO浅場がPG(ペナルティゴール)を決めたが、それ以降は局面、局面で上回る東海大学がペースを握った。

トライを挙げる東海大WTB岡村

15分、1年生SO浦本が切れ味のあるランからトライを挙げて33-17。さらに18分にはSH(スクラムハーフ)辻時羽(4年)、26分にFL薄田周希(3年)、31分に途中出場のSH井川天太郎(3年)、34分にWTB(ウイング)岡村優太(4年)と4連続トライを挙げて61-17として勝負を決めた。

関東学院大学も意地を見せ、ロスタイムにPR尾崎虎太郎、FL由比藤主将が連続トライを挙げたが、そのままノーサイドを迎えた。8トライを重ねた東海大学が61-31で開幕戦を勝利で飾った。

POMに輝いた東海大学HO下江

MIP(モスト・インプレッシブ・プレーヤー)に関東学院大学のFLラリー、POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)には、2トライを挙げて勝利に寄与した東海大学のHO下江が選出された。「選ばれるとは思ってなかったのでビックリした。今年のFW(フォワード)はまとまりがあり、セットプレーでプレッシャーかけられたと思う」(下江)。

MIPとなった関東学院大学FLラリー

後半10分過ぎまでは善戦した関東学院大学の榎本淳平監督代行は、「セットプレーで圧力を受けてしまった。それが後半、ボディーブローのように効いて、チームの足が奪われた。だが、戦えたことは収穫になったし、何が必要か明確になった。実のあるゲームだった」と手応えを口にした。

FL由比藤主将も「前半タイトな試合ができて、今までやってきた良いディフェンスでは得るものが大きかった。ただ、セットプレーやきつくなった時間帯のフィールドプレーが課題。後半、きつくなった時間に個人個人になってしまって、もっとチームで戦えたら良い戦いができた」と前を向いた。

白星スタートを切った東海大学の木村監督は「隙のないチームを目指していたが、自分たちのゲームプランを遂行する力がまだまだ足らないいう印象だった。ディフェンスで、FWの立つスピードとかタックル以前でエラーがあった。勝って反省できるという点では学びになった」と反省を口にした。

FL汐入主将は「ディフェンスからゲームを作っていこうと話していたが、あまりうまくいかないところがあり、トライを取られることがいくつかあったので修正したい。後半は風上になってエリアが取りやすくなったので、そこから流れが変わった」と振り返った。

開幕戦は両校ともに収穫も課題も出た試合となったようだ。両校ともに1週挟んで、9月21日(土)、関東学院大学は岩手・ウエスタンデジタルスタジアムで昨年2位の流通経済大学にチャレンジする。また、東海大学は9月22日(日)に埼玉・熊谷ラグビー場で立正大学の挑戦を受ける。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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