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ディラン・ライリー(左)と長田智希
ラグビー日本代表(世界ランキング14位)は9月7日(土)、埼玉・熊谷ラグビー場で「アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ 2024」(PNC)の第2戦、アメリカ代表(同19位)と激突する。カナダ代表が連敗したことで日本代表は準決勝進出が決まったが、しっかり勝利してプールBを1位通過したいところだ。
試合まであと3日となった4日(水)、熊谷ラグビー場を本拠地とする埼玉パナソニックワイルドナイツのCTB(センター)ディラン・ライリーと、CTB/WTB(ウィング)長田智希の2人がオンラインで会見に応じた。2人とも2023年のワールドカップに出場しており、現在のチームでは経験値の高い2人だ。
日本代表は8月25日、アウェイでカナダ代表に55-28(前半38-7)で勝利し、新生エディー・ジャパンとして、テストマッチ初勝利を飾った。「この代表にテストマッチで初めて勝ったことは自信につながっているし、次の試合に向けて良い流れになった」(長田)。
イタリア代表戦でトライを挙げるライリー
ただ、カナダ代表戦は前半30分までに38-0とリードしたが、その後はほぼ互角の展開になってしまった。ライリーは「テストマッチは一瞬で、どちらの展開にもなってしまうので、容赦なくプレーを続けないといけない。練習中はミスがあったら、一度立ち止まって話す時間があるが、試合ではできない。いかに行ったことにリアクションし、早く修正することが大事」と振り返った。
長田も「超速ラグビーをしていて、あのテンポのラグビーを80分やるのは難しいので、どういうバランスでするのか、そこは試合を重ねて学んでいくことだと思う。カナダ代表戦の最初の5分、10分で見せたスピードで100%、80分やるのは無理だと思うが、我慢しながらどうゲームを運んでいくかが重要」と話した。
9月1日、アメリカ代表はホームでカナダ代表を、28-15で下してから来日した。日本代表とアメリカ代表の通算成績は10勝13敗1分だが、2008年以降は7勝1敗と大きく勝ち越している。前回の対戦は、2019年ワールドカップ前のPNC。この時は34-20で勝利しており、5年ぶりの対戦となる。
アサヒスーパードライ ラグビーパシフィックネーションズカップ 2024
【ハイライト動画】カナダ vs. 日本|超速ラグビーを見せた日本が8トライで勝利
ライリーは「アメリカ代表はすごく強いフィジカルがあり、大きなチームなので、試合のキーポイントはフィジカルで、試合の最初からそれらにマッチしていくこと。FW(フォワード)は大事な役割を担っていて、試合のフィジカルを出していく必要がある。BK(バックス)は試合の最初から展開の速いラグビーを続けていくことが大事。毎週毎週、成長を見せていきたい」と冷静に分析していた。
長田も「アメリカ代表戦に向けて、自分たちが準備しているのは、大きくはカナダ代表戦と似ている。フィジカルとハーフからのキックでプレッシャーかけてくるので、ディフェンスとキックカウンターを整備している」と話した。
チームの本拠地・熊谷で活躍したい長田
また、アメリカ代表戦は2人が所属する埼玉パナソニックワイルドナイツのホストグラウンドである熊谷ラグビー場での試合。日本代表のテストマッチは2019年9月の南アフリカ代表戦以来となる。「熊谷に来て3年目になるので、自分たちのホームという意識が生まれているので、ワイルドナイツではなく、日本代表で試合をするのはうれしい。(カナダ代表戦より)やりやすさは格段にある」(長田)。
2018年からワイルドナイツでプレーしているライリーは「自分自身、熊谷ラグビー場での初めてのテストマッチで、『ラグビータウン熊谷』のワイルドナイツのファンの前でパフォーマンスできることを楽しみにしている。熊谷でのテストマッチは2019年の南アフリカ代表戦以来だと思うが、それを観戦したのをよく覚えている。ワイルドナイツ、リーグワンのファンの前でプレーできるのが楽しみ」と声を弾ませた。
9月3日(火)の夜には「母校ディナー」として、各選手が高校や大学時代に所属したチームのジャージーを着てミニゲームをし、チームビルディングを行って、団結力を深めたという。
カナダ代表戦で課題も出たが自信をつけたというエディー・ジャパン。9月7日(土)のアメリカ代表戦では初戦以上のパフォーマンスを見せて連勝し、ホームのファンとともに喜びを分かち合いたい。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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