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ラグビー コラム 2024年6月3日

【ハイライト動画あり】東海大学が10トライ。法政大学も“粘闘”。第13回関東大学春季交流大会Aグループ

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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東海大学 vs. 法政大学

後半30分頃まで14点差の熱戦だった。

第13回関東大学春季交流大会Aグループは6月2日(日)、2敗同士の東海大学法政大学が激突。雨中戦でやや硬い入りとなったのは東海大だった。

法政大はルーキーFL大沢空が開始直後から鋭いタックル。すると U20代表歴のあるNO8宮下晃毅がドミネートするタックルを放ち、ターンオーバーを誘発した。

しかし東海大は混戦で頼りになる武器があった。強力スクラムだ。

開始直後のファースト・スクラムでペナルティ奪取。スカイブルー軍団のスクラム優勢は後半に顕著となっていく。

と、そのまま東海大がFW攻勢で先制トライを奪うかと思われたが、法政大はモールを防いで攻守交代を起こす。

さらに、東海大の反則(オブストラクション)やアタックの連携ミスもあり、その後2回連続で自陣ラインアウトのピンチをしのいだ。

ただ法政大が自陣脱出のキック精度で後手に回っていると、前半10分、モール攻撃で生まれた右ショートサイドをSO奥田泰進が移動攻撃。

フィニッシャー中川湧眞が相手を腰砕けにするステップで抜き去り、先制トライ。ホームの東海大が7点を先取した。

さらに東海大はインテンショナル・ノックオン(前半13分)で法政大にシンビンが出ると、直後のモールで2トライ目を奪った。

しかしこの日の法政大は粘り強く、諦めず反撃した。

まずは14点を追う前半19分。自陣22m内からのクイックスローインからワイド攻撃。ロングゲインで敵陣に入ると、CTB中井駿の力強いゲインを足場にしてピック&ゴーで突破。最後はFL植浦慎仁のチーム初トライで7点差(7-14)に詰めた。

その後東海大にモールなどで2連続トライ(24、37分)を奪われビハインドは17点(7-24)に広がるが、法政大が食らいつく。

相手反則で敵陣に居座ると、この日攻防両面で活躍したCTB田中大誠がスワーブから2対1を生み出し、CTB中井駿がフィニッシュ。12点差(12-24)に縮めて後半へ向かった。

ラグビー 関東大学春季交流大会2024 Aグループ

【ハイライト動画】東海大学 vs. 法政大学

後半は東海大がじわりプレッシャーをかける。

理由の一つはPR伊波大地、HO下江康輔、PR杉浦皓亮が最前列を務めたスクラム。後半最初のスクラムから8対8の勝負でドミネート。自陣脱出を助けた。

と、好プレーの応酬は47分だった。

この日連携ミスもあった東海大のモールを、法政大が止めてみせた。やむなく展開したところでCTB田中大誠がトイメンに好タックル。こぼれ球を確保し、SO金侑悟主将が無人地帯に蹴り込んで再獲得。

法政大のターンオーバー・トライかと思われたが、懸命に戻っていたのは東海大SH井川天太郎。後方から飛びつき、グラウンディングを許さない渾身のトライセーブ。好プレーの連続に雨中の客席が沸いた。

東海大はその守備で主導権を握る。前半ロングゲインもあったNO8大森光が好タックル。こぼれ球をみずから拾って攻守交代。守備からペースを握った。

すると敵陣に入った東海大。南アフリカ出身のCTBコンラッド・セブンスターが得意のオフロードパス。直前にトライセーブのあったSH井川が抜け出し、53分、ようやく後半最初のトライを奪った。

ただ法政大も諦めない。

ルーキーFL大沢がゴール前のFW密集戦から後半19分、キャリーでトライを奪い、ふたたび14点差に詰める。

その後1トライを奪われて引き離された法政大だが、この日は後半30分にLO細川幹太がピック&ゴーでチーム4本目。獲られても獲り返し、三度ビハインドを14点(24-38)に戻した。

ただ東海大は終盤に突き放す。モメンタムを与えた途中出場組、そしてWTB中川をフィニッシャーとする攻撃精度が高かった。

まずはゲームキャプテンのFL中山竜太朗が強烈レッグドライブで前進。途中出場の小柳竜晟、川村航平らも力強いキャリーでモメンタムを生み、WTB中川が連続トライ(後半33、36分)でこの日自身4トライを記録。

さらに終盤コリジョンで優位となった東海大は2トライ(後半39、45分)を追加。

10トライ目はバックス並みの快足を持つ南アフリカ出身のFLヘンドリックス・スミスが、ラインアウトの一次攻撃で豪快にこじ開け、ポスト下に飛び込んだ。

終盤突き放した東海大が10トライをあげて春季大会初勝利。法政大は3連敗となったが、何度も14点差にカムバックした“粘闘”が光った。

3敗となった法政大は次戦、明治大学を破った3戦全勝の早稲田大学と6月9日(日)に敵地グラウンドで相対する。

1勝2敗とした東海大は、2週連続で本拠地戦となる。3敗の流通経済大学を同じく9日(日)に迎え、大会2勝目を狙う。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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