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ラグビー コラム 2024年5月13日

【ハイライト動画あり】日本大学セコナイア・ブルが大暴れ。若手躍動の立教大学を降し2連勝。関東大学春季大会Bグループ

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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フィジカリティを活かしてハットトリックを決めた。モール・ディフェンスでは長い手を伸ばして絡み、ターンオーバーを起こした。

大車輪だったのは日本大学の4年生、フィジー出身のLOセコナイア・ブルだ。

第13回関東大学春季大会Bグループ。5月12日(日)は、1勝の日本大学(昨季リーグ戦6位)が、本拠地グラウンドで、2敗の立教大学(昨季対抗戦6位)を迎え撃った。

前半は風上に立った立教大が奮闘した。

アタックを牽引したのは2年生のFB大畑咲太。持てばスピードと好判断でゲインする178センチ81キロの19歳が、再三ラインブレイクをみせた。

しかし日本大は組織ディフェンス、分厚いフォローで勝り、チャンスを得点に繋げさせない。前半4分にはLO岡亮太のタックルからLOセコナイア・ブルがジャッカル成功。両ロックの守備連携からエリアを戻した。

すると相手PKから敵陣に入った日本大が先制トライ。

背番号8で先発の四宮勇斗主将がモール最後尾でグラウンディング。立教大はラインアウトの前を狙って競ったが、スティールに失敗し、モールで後手を踏んだ。

7点を追う立教大は、相手の2度ダイレクトタッチで敵陣に入るが、肝心のラインアウトが不安定。再三のチャンスを活かせない。

すると日本大は前半19分、自陣から約2分半の連続攻撃をくりだす。

日本大はアウトサイドで4年生CTBジョアペ・ナコを走らせる。LOブルと共に、大分市が2016年締結のフィジー青年スポーツ省との連携協定で来日(大分東明高校に入学)したバックスの大砲だ。が、ここは立教大のトイメンCTB江田優太が好タックルで止めてみせる。

しかし振り戻しのアタックで、LOブルが突破。その後相手ゴール前でノックオンがあったに見えたがプレー継続となり、敵陣でFWを中心に圧力。最後はふたたびLOブルが豪快な突進で、チーム2本目を奪った。

前半の立教大はディフェンスが光った。

ここまで2戦合計で129失点を喫していたが、速いリロード、的確なタックルで崩れない。前半30分にはPR八代デビット太郎のジャッカルで攻撃を食い止めた。

ラグビー関東大学春季交流大会2024 Bグループ

【ハイライト動画】 日本大学 vs. 立教大学

すると前半終了前だ。

またもFB大畑がキックカウンターからゲイン。これを端緒に立教大FWが奮闘。ラックサイドを執拗に攻めると前半38分、NO8仙臺蔵三郎がポスト脇へ技アリのトライ。チーム1トライ目を奪い、7点差(7-14)で後半へ向かった。

均衡が崩れたのが後半だ。

スクラムは後半当初こそ互角模様だったが、次第に日本大の優勢が確定的となる。後半5分には途中出場の古寺将希がスクラムから突進、相手CTBのタックルを解いてインゴールへ。リードを14点(21-7)に広げた。

日本大はターンオーバーからスピーディーな展開で1トライを加えると、後半10分頃にはスクラムをドミネート。敵陣左のラインアウトからLOブルがチーム5本目を奪取。

さらに立教大の自陣脱出キックが甘くなった後半17分、CTBナコの粘り強いゲインから、FBブルが相手を弾く豪快キャリーでハットトリック達成。フィジー出身コンビの活躍で40-7と突き放した。

日本大LOブルは、さらに1トライを追加した後半29分、相手ラインアウトモールでサック成功。攻守交代を起こし失点を防いだ。

7-54と大量リードを許した立教大だが、終盤はルーキーの活躍が光った。

後半35分に桐蔭学園出身のルーキーSO福井柊哉が途中出場。ペナルティからのタッチキックで前進すると、ラインアウトから東海大仰星出身のルーキー前田純也がラインブレイク。前田はその後キャリーでも即戦力の力強さをみせた。

ここで敵陣に居座った立教大。

相手LOブルがクイックスタートのノット10mでシンビンに。キーマンが一人減った日本大に対し、ラインアウトモールを選択した立教大が力強く前進。途中出場の大上翔が仕留めた。

最終スコアは54-14。

日本大はLOブルの活躍もありBグループで開幕2連勝。立教大は前半守備で粘ったが後半にスクラムや接点で劣勢となり3連敗を喫した。

今大会初勝利がほしい立教大の次戦は、5月26日の大東文化大学戦。日本大は同じく2連勝の慶應義塾大学と5月19日に直接対決。Bグループ注目の首位攻防戦が展開される。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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