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プレーオフに進出した4チームの主将
5月18日(土)から始まる「NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24プレーオフトーナメント」のメディアカンファレンスが行われた。司会は矢野武アナウンサーと、オフィシャルサポーターの依吹怜さんの2人。そして、プレーオフに参加するリーグ戦1~4位のキャプテン4人が登壇した。
【プレーオフ日程】
◆準決勝(秩父宮ラグビー場)
・5月18日(土)14:05
埼玉パナソニックワイルドナイツ(リーグ戦1位)vs. 横浜キヤノンイーグルス(4位)
・5月19日(日)14:05
東芝ブレイブルーパス東京(2位)vs. 東京サントリーサンゴリアス(3位)
◆3位決定戦(秩父宮ラグビー場)
・5月25日(土)12:05
◆決勝(国立競技場)
・5月26日(日)15:05
リーグワン チャンピオンズトロフィー
まず、MCから終わったばかりのレギュラーシーズンを振り返って、という質問が飛んだ。
◆HO(フッカー)坂手淳史主将(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
「16試合すべてに勝つことができたが、今季は『どの試合でも成長していきたい』『どの試合も満足せずに常に強くなり続けていこう』と、チームみんなで意思統一しながら、歩んできて、常に成長し続けられたと感じている。この勢いや成長をプレーオフにつなげていきたい」。
◆FL(フランカー)リーチ マイケル主将(東芝ブレイブルーパス東京)
「開幕から最終節まで、チームとして試合ごとに成長できた部分、課題もたくさん出てきた。僕の中で一番、ターニングポイントになったのは、2試合目の『府中ダービー』。ディフェンスがすごく良かった試合だと思うので、その勢いでプレーオフに進みたいと思う」。
◆HO堀越康介主将(東京サントリーサンゴリアス)
「今季、ちょっと波のあったシーズンだった。タフな試合が何回か続いて、厳しいところもあったが、それもすべて自分たちで成長につなげられていると思う。このプレーオフに向けて、今シーズンやってきたことを、集大成として出したいと思う」。
◆CTB(センター)梶村祐介主将(横浜キヤノンイーグルス)
「ジェットコースターみたいなシーズンだった。その中でも、自分たちの目指しているラグビーを1年間遂行できた。スピアーズ戦は最終的には負けてしまったが、そのゲームを通してチームの中で危機感が生まれて、そこからチームがもう一度立て直すきっかけになった。
ファフ・デクラークやジェシー・クリエルがいない時期に、いるメンバーがどれだけまとまりを持って、チームの中でコネクションを持てるかが、すごく重要だと選手間で話していたので、それが最終的に2シーズン連続プレーオフ進出という結果につながった」
また、今季成長した、進化した部分と、プレーオフに入ってどんな戦い方をしたいか?と聞かれて、4人はこう答えた。
坂手主将(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
「昨季から整備されて良かったが、今季もさらにディフェンスが脅威になってきている。また、アタックでは多くトライを取っている。アグレッシブにゲームをコントロールしながら、ボールを保持してアタックをするところも、昨季より1つレベルアップしている。
プレーオフは負けたら終わりで、プレッシャーはあるが、自分たちの精度やプレーの正確性が一番大事になってくるし、それを焦らずやり続けられれば、自ずと結果は出ると思う」(ワイルドナイツHO坂手)。
「シーズンを通して、セットプレーがどんどん良くなってきている。あとは1週間のプロセスが、しっかり形になってきているところがいいと思う。プレーオフになるとプレッシャーがかかって、その向き合い方をしっかり準備することが1つ変えないといけない。プレー自体は東芝らしくプレーすることが大事」(ブレイブルーパスFLリーチ)。
「例年に比べてキックが多いので、キック使いながらアンストラクチャーの中で、どうやって自分たちのシステムをはめていくかは、すごく成長したと思う。プレーオフでは(PGで)3点を取るゲームにもなると思うので、まず規律をしっかり80分間保つことが大事」(サンゴリアスHO堀越)。
「今季、ペナルティのマネジメント、規律のところはチームとして成長したと思う。プレーオフだからといって、特別なことはやらないつもり。いかに自分たちらしく、いつも通りプレーするかがすごく重要」(イーグルスCTB梶村)。
続いて、準決勝のみどころをワイルドナイツとイーグルスのキャプテンに聞いた。
握手を交わす坂手主将(左)と梶村主将
ワイルドナイツの坂手主将は「今季3度目の対決。先週対戦したが、本当にいい準備をして、自分たちのラグビーにフォーカスしていきたい。イーグルスさんは、沢木敬介監督を中心に、どんなことをやってくるかわからないところもあるので、そこに対応できるように、みんなで練習したい」。
イーグルスの梶村主将は「何をしてくるかわからないアタックは、自分たちの強みでもあると思っているが、ただ、プレーオフだからといって、特別なことをするのではなく、いかにいつも通りプレーできるかが重要なので、そこにしっかりフォーカスしたい」と話した。
相手チームで警戒する選手と、自チームの推し選手は?という問いに、坂手主将は「梶村です。前回の対戦で出てなかったので、いい状態で来ると思うので警戒したい。ワイルとナイツはみんないい選手だが、SH(スクラムハーフ)小山大輝や、SO(スタンドオフ)松田力也のハーフ団は、いいゲームコントロールでチームを勢いづかせてくれる」。
梶村主将(横浜キヤノンイーグルス)
梶村主将は「警戒する選手は小山選手。彼がテンポをコントロールしてくるし、こちらが少しでも隙を与えれば、ボールを持って突いてくる。イーグルスで注目してほしい選手は、WTB(ウィング)のヴィリアメ・タカヤワ。今季、本当に好調でチームのトライゲッターでもあるので、彼にどれだけいいボールを供給できるかが重要になってくる」と話した。
続いて、準決勝2試合目のブレイブルーパスとサンゴリアスのキャプテンが対応した。
「府中ダービー」を戦うリーチ主将(左)と堀越主将
ブレイブルーパスのリーチ主将は「府中ダービーはやっていて楽しいので、すごく楽しみにしている。準決勝は負けた後のサントリーなので、何をしてくるかわからないし、しっかり準備しないと負ける。サントリーはチームとして勝ち切る能力はすごく高いので、ちゃんと準備する」。
堀越主将(東京サントリーサンゴリアス)
サンゴリアスの堀越主将は「東芝さんは圧倒的なフィジカルとSOリッチー・モウンガ選手を中心として、多彩なアタックで仕掛けてくるので、本当に強いなと、2回をやって思った。ただ3度目、リベンジできるチャンスが巡ってきたのは、僕たちもすごく興奮している。しっかり、いい準備して向かっていきたい」と話した。
互いに警戒する選手と、推し選手はという質問に対して、リーチ主将は「警戒する選手はSH流大選手。彼が出てくるかどうかわからないが、彼がキーマンになってくると思う。推しの選手はLO(ロック)ワーナー・ディアンズ。この過去3試合、1試合ずつ伸びているので、プレーオフをすごく楽しみにしている」。
HO堀越主将は「推しの選手は10番のSO高本幹也。今シーズン、リーグワンデビューから、ずっとスタートで出ていて本当に成長したし、チームメイトから見ても課題にぶつかりながら、引っ張ってくれている選手なので、本当に彼にすごく期待したいと思う」と話した。
最後にプレーオフトーナメントに向けての意気込みを聞かれると4人はこう答えた。
「2023-24シーズンの一番熱いゲームがここから始まると思うので、その熱いゲームにふさわしい準備と、ふさわしいプレーができるように、みんなで成長して、その日を迎えたい」(ワイルドナイツHO坂手主将)。
「今季、チャンピオンを目指してシーズンインした。その中で2シーズン連続でプレーオフ進出を決めることができた。チャンスが巡ってきたので、まずは準決勝でワイドナイツさんにリベンジをしたい。その上で、自分たちらしく皆さんにワクワクしたラグビーを届けるように精一杯プレーしたい」(イーグルスCTB梶村主将)。
リーチ主将(東芝ブレイブルーパス東京)
「サントリー戦を最後の試合だと思って準備していく。本当にファンの方々、東芝を応援してくれる方々に対して、しっかりいいパフォーマンス出せるように頑張りたい」(ブレイブルーパスFLリーチ主将)。
「シーズンを戦ってきた集大成を全部ぶつけていきたい。そのための100%の準備をもう1回しっかりして、3回目の対戦で、しっかりリベンジして絶対勝ちたい。チャンピオンに向けて、まず東芝戦をがんばりたい」(サンゴリアスHO堀越主将)。
プレーオフは5月18日(土)からスタート
開幕から負けなしの16連勝を達成したワイルドナイツが、2年ぶり2度目の優勝となるのか。トップリーグで5度の優勝を遂げているブレイブルーパスと、サンゴリアスがリーグワンで初優勝を達成するのか。それとも、2シーズン連続プレーオフに進出したイーグルスが初の戴冠となるのか。
3シーズン目を迎え、プレーのレベルも上がったリーグワン。観客数も最多を更新することは間違いない。最も盛り上がりを見せ、熱い戦いとなるプレーオフを制して優勝カップを掲げるキャプテンは誰になるのか。今からワクワクが止まらない!
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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