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リコーブラックラムズ東京vs.埼玉パナソニックワイルドナイツ
リーグ戦は残り4試合となり、いよいよ佳境を迎えようとしている「NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24」のディビジョン1は、4月12日(金)~14日(日)に第13節が行われる。
12日(金)、東京・秩父宮ラグビー場で行われるナイトゲームでは、10位につけているリコーブラックラムズ東京が、開幕から12連勝でプレーオフ進出を決めた1位の埼玉パナソニックワイルドナイツを迎える。
今季は接戦こそ多いものの、なかなか勝星に恵まれないブラックラムズ。先週は横浜キヤノンイーグルスに12-31と敗れて、2勝10敗の勝ち点13で10位につけている。9位の三菱重工相模原ダイナボアーズとの勝ち点差は9で、入れ替え戦を回避するためには4試合ぶりの白星がほしいところだ。
前節後、「前半は自分たちの流れを作れなかった。後半は控えの選手が良いパフォーマンスを見せてくれた」と話していたピーター・ヒューワットHC(ヘッドコーチ)は、FW(フォワード)4名、BK(バックス)3名の計7名と先発を大きく入れ替えた。
リコーブラックラムズ東京
FWから見ていくと、まず前節の控えからインパクトを与えた、アーリーエントリーのLO(ロック)山本嶺二郎(明治大学出身)と、NO8(ナンバーエイト)サミュエラ・ワカヴァカ(朝日大学出身)の2人が初先発する。
PR(プロップ)西和磨、大山祥平、キャプテンのHO(フッカー)武井日向とフロントローは引き続き先発。LO(ロック)は入れ替わり、山本とジョシュ・グッドヒューがコンビを組む。FL(フランカー)はブロディ・マクカランが6番に入り、日本代表のアマト・ファカタヴァがメンバー外となり、副将の1人でもある松橋周平が7番を務める。
BKはハーフ団も入れ替えて、SH(スクラムハーフ)高橋敏也と、SO(スタンドオフ)中楠一期(慶應義塾大学出身)のコンビとなった。CTB(センター)は12番にマット・マッガーン、13番は礒田凌平が控えに回って、池田悠希が先発する。
WTB(ウイング)はネタニ・ヴァカヤリアが欠場となり、昨季までワイルドナイツでプレーしていたセミシ・トゥポウが11番に入り、西川大輔と両翼を担う。FB(フルバック)はボールキャリー178回、ディフェンス突破78回、オフロードパス26回とディビジョン1でトップのアイザック・ルーカスが引き続き務める。
リザーブにはHO大西将史、PR中村公星(明治大学出身)、元オーストラリア代表パディー・ライアン、元イングランド代表NO8ネイサン・ヒューズ、木原音弥、前節2トライのSH南昂伸、CTB礒田、WTBロトアヘアアマナキ大洋が名を連ねた。
ホストのブラックラムズとしてはディフェンス、セットプレーで粘りを見せて、先手を取って接戦に持ち込みたい。そして前節同様、後半は控え選手が勢いをもたらし、勝利を目指したいところだ。
一方のワイルドナイツは前節、三菱重工相模原ダイナボアーズに53-12と快勝し、ここまで12戦全勝で勝ち点を56とし、既にプレーオフ進出を決めている。
試合後、ロビー・ディーンズ監督が「ケガ人も復帰し、選手層が厚くなった。今後へ向けてチームとして(選手起用を)選択していくが、そういうところが自分たちの仕事」と語ったように、前節からFW4名、BK3名と先発メンバーを動かしてきた。
埼玉パナソニックワイルドナイツ
FWの第1列は、キャプテンのHO坂手淳史、PRダニエル・ペレズは引き続き先発し、3番にはヴァルアサエリ愛がベンチに下がり、藤井大喜がスターターとなった。両LOは入れ替え、第6節以来の復帰となるエセイ・ハアンガナと、前節メンバー外だった元南アフリカ代表ルード・デヤハーが先発する。
バックローは日本代表FLベン・ガンターが3試合連続先発し、7番にはラクラン・ボーシェーがメンバー外となり、大西樹が入った。NO8には日本代表のジャック・コーネルセンが開幕戦から全試合先発を続ける。
BKを見ると、SH小山大輝とコーネルセンと同じく、開幕から先発を続ける日本代表SO松田力也が引き続きハーフ団を務める。CTBは入れ替え、南アフリカ代表のダミアン・デアリエンデがメンバー外、日本代表のディラン・ライリーが控えとなり、ヴィンス・アソと日本代表の長田智希の2人のコンビとなった。
WTBはマリカ・コロインベテが11番で引き続き先発し、14番には竹山晃暉が2試合ぶりに復帰した。FBは山沢拓也がベンチに下がり、前節WTBでプレーした野口竜司が入った。
控えにはHO島根一磨、日本代表PRクレイグ・ミラー、ヴァル、LOリアム・ミッチェル、日本代表FL福井翔大、今季で引退を表明しているSH内田啓介、CTBライリー、SO/FB山沢が入った。引退を表明しているHO堀江翔太は今季初のメンバー外となった。
メンバーが大きく変わっても、要所に日本代表や世界の強豪国の代表選手がいるワイルドナイツ。得点も581点で最多、失点も204点で12チーム最少、そして反則数も2番目に少ない。今節も武器であるディフェンスやキッキングゲームを軸に相手を崩して、チャンスでトライを重ねていきたい。
今季、両者は第3節に埼玉県・熊谷ラグビー場で対戦し、ワイルドナイツが44-17で勝利し、リーグワンとなってからワイルドナイツが4連勝中である。ただ、昨季はブラックラムズが12-25と接戦を演じた試合もあった。
ワイルドナイツが開幕からの連勝を13に伸ばすのか、それともホストのブラックラムズが意地を見せるのか。両者の激突は4月12日(金)午後7:00に東京・秩父宮ラグビー場でキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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