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ラグビー コラム 2024年4月11日

プレーオフ進出へ負けられぬ「東京サントリーサンゴリアス」。入替戦回避へ必勝態勢「三重ホンダヒート」。NTTジャパンラグビーリーグワン2023-24第13節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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しかしここまで得失点差はD1ワースト。170得点はD1最少で、582失点はD1最多だ。

ただ第11節では昨年度の昇格組、三菱重工相模原ダイナボアーズと5点差(26-31)のシーソーゲームを演じるなど上り調子。今季就任のキアラン・クローリーHCは「良いキック、守備のプレッシャーといったプランを発揮できた。今季の(ここまでの)ベストパフォーマンス」と讃えた。

D1の強度に揉まれ、ヒートは着実に地力をつけている。

序盤は大敗続きだったが、終盤戦の現在について指揮官は「経験したことが試合の中で発揮される時期」(クローリーHC)という認識。

そして今節は、先発に頼れるキャプテンが帰ってきた。

 

前節リザーブに入り第7節以来の出場を果たした古田凌主将が、背番号8を担う。その他の前節からの先発変更は6名(FW3名、BK3名)だ。

フォワードは両プロップ(藤井拓海、マティウス・バッソン)が替わる。Optaによるとスクラム勝率は65%(サンゴリアスは79%)。スクラムの安定に寄与できるか。

一方でラインアウト成功率は91.24%で、サンゴリアスの87.22%を上回る。先発に上がった32歳のLO秋山陽路が、南アフリカ代表のLOフランコ・モスタートとツインタワーを形成する。

バックスは両センター(ダーウィッド ・ケラーマン、渡邉弐貴)が先発入り。

そしてヒートの9番争いは、アーリーエントリーの天理大学元主将・北條拓郎(今節まで出場停止)の加入で激化しているが、土曜日はSH根塚聖冴が第8節以来のスタメンを担う。

魅力的な展開攻撃をするヒートは、パス回数もキャリー回数もサンゴリアスと大差ない。

しかしクリーンブレイクは59回(サンゴリアスは79回)、トライは22本(サンゴリアスは62本)と結果に差がある。高精度のアタックを維持し、サンゴリアスのお株を奪いたい。

11位のヒートは、下位3チームによる入替戦回避の崖っぷち。3位のサンゴリアスはプレーオフ進出へ絶対に一勝がほしい状況。お互いに譲れない一戦は土曜日の午後2時30分キックオフだ。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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