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ラグビー コラム 2024年4月8日

【ハイライト動画あり】2点差激戦!「4強進出目前」東芝ブレイブルーパス東京×「前王者」クボタスピアーズ船橋・東京ベイ。NTTジャパンラグビーリーグワン2023-24第12節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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セタ・タマニバル(東芝ブレイブルーパス東京)

先制点は6位(5勝6敗/勝点26)のクボタスピアーズ船橋・東京ベイだった。

プレーオフ進出へ邁進する2位(10勝1敗/勝点46)の東芝ブレイブルーパス東京を迎えた一戦は、前半14分のスクラムだった。

スピアーズは敵陣ゴール前の8対8で、相手投入スクラムで圧力を加える。ここで相手NO8シャノン・フリゼルがなんとか確保し、自陣ゴール前でキャリー。

ここでスピアーズはNO8末永健雄がブレイクダウンでファイト。見事にターンオーバーを起こし、最後はCTB立川理道主将のロングパスから先制トライを決めた。

さらにお互いにPGを決め合い、ふたたび5点リード(8-3)の26分。

スクラムから5フェーズ目で、相手守備の凹凸にSH藤原忍が仕掛け、SOバーナード・フォーリーの突破を演出。そのまま第3節以来復帰のSOフォーリーがチーム2本目。13-3とリードを広げた。

しかしブレイブルーパスはラインアウトの相手ミスから攻勢を強め、左隅のスペースをFL伊藤鐘平が快走。

森勇登(東芝ブレイブルーパス東京)

回り込んできたWTB森勇登にオフロードパスを決め、前半37分にチーム最初のトライ。コンバージョン成功で3点差(10-13)に詰め、試合を折り返した。

後半最初のスコアもスピアーズ。

攻守交代直後の突破から最後はJD・シカリングのグラウンディング。SOフォーリーが3本目で初めてコンバージョンを決め、ふたたび10点リード(20-10)を得た。

この10点ビハインドからブレイブルーパスがカムバックする。

スピアーズは中盤でパスミスを犯し、敵陣侵入に失敗。

リッチー・モウンガ(東芝ブレイブルーパス東京)

逆にブレイブルーパスはモールで敵陣22mの奥深くへ。ここから3フェーズを重ねて相手守備を寄せると、SOリッチー・モウンガが移動攻撃から左隅へカットパス。

デザインされた攻撃でトライを奪い、まず5点差(15-20)に迫った。

一方、敵陣で試合を進めたいスピアーズだったが、その後ふたたびハンドリングのミスから相手に自陣脱出を許す。

ジャパンラグビー リーグワン2023-24 D1

【第12節ハイライト動画】クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs. 東芝ブレイブルーパス東京

「今日のターニングポイントは、相手の脱出から簡単にエリアをあげてしまったことや、キックカウンターの判断ミス。そこの改善はチームとして取り組まなければいけません」(スピアーズ、CTB立川理道主将)

5点ビハインドのスピアーズは、終盤さらにスクラムの2連続ペナルティ(後半30、32分)。

窮地に陥ると、この2度目のペナルティで途中出場のCTBセタ・タマニバルが、クイックスタートでインゴールへ飛び込む。しかしここはトライキャンセルで命拾い。

立川理道(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)

その後相手のスペシャルサインもCTB立川のターンオーバーで死守。中盤エリア付近まで押し返すが、ブレイブルーパスはセンター陣が大活躍。

まず先発CTBロブ・トンプソンが中盤右から抜け出して敵陣へ。スピアーズはアーリーエントリーで途中出場の江良颯、為房慶次朗が低いディフェンスで対抗し、即戦力ぶりを見せつける。

「バーナード(・フォーリー)が帰ってきてくれて、忍(SH藤原)も毎試合良くなっていて、後半入ってきた若い1、2、3番(江良、紙森、為房)も仕事をしてくれています。ここは将来を見据えてもポジティブなところです」(スピアーズ、CTB立川主将)

しかしブレイブルーパスは元NZ代表でもあるタマニバルが突破する。

「後半は(53分以降)サイドラインで見ていましたが、新しい選手がエナジーを与えてくれました」(ブレイブルーパス、HO原田衛ゲームキャプテン)

ここで追いすがりトライを防いだのは、この日両軍最多19回のタックルをノーミスで決めた守備職人、FLピーター・ラピース・ラブスカフニ

しかし直後のブレイクダウンワークで滑川剛人レフリーがペナルティの笛。FLラブスカフニはシンビン(10分間の一時退出)となった。

セタ・タマニバル(東芝ブレイブルーパス東京)

直後の8対7のスクラムで、ペナルティを奪ったブレイブルーパス。ここで途中出場のセンター、タマニバルがふたたびの速攻。そのままフィジカルを全面に押し出した突進から豪快トライ。

「東芝ブレイブルーパス東京らしいプレーを最後までもってきたことが、相手の勝因になったと思います」(スピアーズ、CTB立川主将)

この同点トライの直後、後半41分、勝ち越しのコンバージョン成功させたのはSOモウンガ。最終スコアは22-20。スピアーズが劇的勝利で11勝目を挙げた。

「セタ・タマニバルが2トライしました。(そのうち1本はノートライ判定になったが)闘い続けて同じシチュエーションを作ってくりました。選手たちのここまでの頑張りが形になった試合でした」(ブレイブルーパス、トッド・ブラックアダーHC)

11勝目で勝点を50としたブレイブルーパス。

プレーオフ進出目前の次節は、4月14日(日)、勝点34の5位コベルコ神戸スティーラーズを秩父宮に迎える。

「この試合でもたくさんの学びがありました。そこを修正して、また一週間、新しいチームとして挑みたいです」(ブレイブルーパス、ブラックアダーHC)

一方、4強進出が厳しくなったスピアーズのフラン・ルディケHCは「80分通して接戦を繰り広げたが、勝ちきれなかった。スクラムのペナルティなどが最後に響いた」と敗戦を語った。

これで7点差以内の敗戦が5試合目となったスピアーズ。

CTB立川主将は「接戦が多く勝ち切れないのは理由があると思います。勝ちきれなかった学びを常に受け入れて、次の4試合へ向けてやっていくしかない」と殊勝に前を向いた。

8位にランクダウンしたスピアーズの次節は4月13日(土)。6位静岡ブルーレヴズとIAIスタジアム日本平(静岡)で激突する。

文: 多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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