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ワイルドナイツと戦うU20日本代表候補
7月にスコットランドのエディンバラで開催される『U20ワールドトロフィー』に向けて、大学1年生を中心とした『U20日本代表候補』が、例年より早く始動している。
FW(フォワード)は、すでに2月からリーグワンのチームと身体を当てており、3月4日からの熊谷合宿では、BK(バックス)も合流し、日本代表のエディー・ジョーンズHCも視察した。また、合宿最終日の8日には、埼玉パナソニックワイルドナイツとチームとして初めての練習試合を行った。
一方、U20日本代表候補は熊谷合宿に参加する31人中、コンディションに問題ない29人全員を試合に出すという方針だった。先発のSO(スタンドオフ)本橋尭也(帝京大学1年)がゲームキャプテンを務めて、2月の日本代表候補の合宿に参加したLO(ロック)石橋チューカ、SH(スクラムハーフ)高木城治(ともに京都産業大学1年)、FB(フルバック)矢崎由高(早稲田大学1年)の3人が揃って先発した。
U20日本代表候補は、攻撃ではキックをせずに積極的に展開し、試合序盤の15分までは地力で上回るワイルドナイツと互角の戦いを演じていた。だが、徐々に力の差が出はじめて、入部したばかりのWTB(ウィング)谷口宜顕(東海大学)らに4連続トライを喫してしまい、28点をリードされる。
ゲインするSO伊藤龍之介(明治大学)
ただ、ここからU20日本代表候補も反撃する。30分、相手のキックカウンターから途中出場のSO伊藤龍之介(明治大学1年)のパスを受けたFB矢崎が40mを走り切ってトライ。SH高木もゴールを決めて7点を返した。
7-31で迎えた後半は、先にトライを許したものの10分、U20日本代表候補はハーフウェイ右のスクラムから左に展開し、ループでSO伊藤がゲインし、最後は再び大外にいたFB矢崎が走り切ってトライ。だが結局、この2トライしか挙げられず、U20日本代表は、その後も4トライを許し14-74で敗れた。
ワイルドナイツの圧力を受けるU20代表候補
今季からU20日本代表を指揮する大久保直弥HCは「FWは2月からリーグワンチームとガンガン身体を当ててきたので、特に前半、FWは思った以上にいけたという感覚があるんじゃないか」と話した。そして「ありがたいですよ!日本代表の選手が20歳の選手と身体をぶつけ合っている。『もっと筋肉をつけないと』と感じる。それが一番の収穫です」と話した。
リーグワンチーム相手に2トライを挙げ、存在感を見せたFB矢崎について指揮官は、「(チーム唯一の)昨季のU20日本代表の経験者であるし、本人の野心、欲がある。その選手が一番後ろにいるのが楽しみ」と期待を寄せた。
トライを挙げたFB矢崎
また、FB矢崎本人は「結果として2トライ取れたことは良かったが、ターンオーバーされたり、パスがつながらなかったりしたところは、これから修正していきたい。(U20日本代表は)寄せ集めのチーム。自分の大学よりコミュニケーション量が少ないので、もっと密にして、チームの完成度を少しでも高くしていきたい」と先を見据えた。
視察に訪れた日本代表のエディ・ジョーンズHC
5・6日の熊谷合宿を視察したジョーンズHCは「日本ラグビーの未来が見えてよかったと感じた。彼らがフル代表に選ばれる可能性もあるが、まずはU20の大会で、どのようなプレーを見せるかを見極めたい」と話した。
この後は3月12日からの4日間は豊田で合宿を行い、トヨタヴェルブリッツに胸を借りる。4月にはU20日本代表23人と、日本代表候補として福岡合宿に参加したオーバーエイジの大学生5人でチームを編成し、4月のパシフィックチャレンジに挑む。
「私も現地で見て、シニア(の日本代表に)に呼べる選手がいれば招集したい。彼らが世界の舞台でパフォーマンスを発揮できるかどうかが選出の条件。若手選手に投資することは大事なので、今から次のワールドカップに向けて若手選手を育てていきたい」(ジョーンズHC)。
U20日本代表候補は、国内やニュージーランドで練習や試合等を行い、「U20ワールドトロフィー」に向けて強化を進めていく。今年はスコットランドで行われ、スコットランド代表と同組となった。「U20ワールドトロフィー」で優勝したチームのみが、1部である「ワールドラグビーU20チャンピオンシップ」に昇格することができる。
U20日本代表の大久保直哉HC
大久保HCは「今の結果どうこうではなく、7月に向けて毎日積み重ねなので、後戻りせず、食事と1日3回のウェイトトレーニングを何のためにやっているのか。あくまでも7月に向けて自分たちが何をするか、ぶれずにやっていきたい」と語気を強めた。
【U20日本代表候補:40名】
※熊谷合宿参加○、豊田合宿参加◎)
◆PR(プロップ)1
・檜山蒼介(明治大学)○◎
・森仁之輔(天理大学)○
・浦出睦己(近畿大学)◎
◆PR 3
・八田優太(京都産業大学)○◎
・布引大翔(帝京大学)○◎
・山口 匠(明治大学)
◆HO(フッカー)
・梶川尚能(帝京大学)○
・大塚壮二郎(関西学院大学)
・螻川内晴也(帝京大学)◎
・清水健伸(早稲田大学)○◎
◆LO(ロック)
・大宮碧海(日本大学)○
・楠田祥大(関東学院大学)○◎
・物部耀大朗(明治大学)○◎
・磯部俊太朗(筑波大学)○◎
・白丸智乃祐(筑波大学)○◎
・石橋チューカ(京都産業大学)○◎
◆FL(フランカー)
・川越功喜(天理大学)○◎
・太安善明(天理大学)○◎
◆FL/NO8(ナンバーエイト)
・大川虎拓郎(明治大学)○◎
・亀井秋穂(明治大学)○◎
・吉川大智(立命館大学)○◎
・藤井達哉(明治大学)
◆SH(スクラムハーフ)
・高木城治(京都産業大学)○◎
・高島來亜(豊田自動織機シャトルズ)○◎
・村田大和(京都産業大学)
◆SH/SO(スタンドオフ)
・伊藤利江人(明治大学)○◎
◆SO
・本橋尭也(帝京大学)○◎
・伊藤龍之介(明治大学)○◎
◆SO/CTB(センター)
・後藤翔大(日本大学)
◆CTB
・上田倭士(帝京大学)○◎
・永井大成(専修大学)○◎
・中尾朔也(福岡工業大学)○◎
・岸 未来(近畿大学)○◎
◆CTB/WTB(ウィング)
・飯岡建人(筑波大学)
・三浦遼太郎(立命館大学)○◎
◆WTB/FB(フルバック)
・海老澤琥珀(明治大学)○◎
・矢崎由高(早稲田大学)○◎
◆UBK(ユーティリティバックス)
・増山 将(筑波大学)
・竹之下仁吾(明治大学)○◎
・吉田有佑(帝京大学)○◎
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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