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ラグビー コラム 2024年2月5日

【ハイライト動画あり】前半はレッドハリケーンズ大阪が熱闘!後半は浦安D-Rocksが強力セットプレーで逆襲!NTTジャパンラグビーリーグワン2023-24 ディビジョン2 第5節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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前半はレッドハリケーンズ大阪の奮闘が目立った。

2月3日(土)、東京・駒沢で行われたディビジョン2(D2)第5節。3勝1敗の浦安D-Rocksが2勝2敗のレッドハリケーンズを迎えたデイ・ゲーム。

前半は、今季昇格してきたレッドハリケーンズが、昨季D2王者であるD-Rocksに対し、2点差(15-17)の接戦。

D-Rocksがプライドを持つブレイクダウンで複数回、ターンオーバーを起こした。

「ウチは大きい選手がいるわけではありませが、ラグビーはマインドセット一つで変わると思っています」(レッドハリケーンズ、FL杉下暢主将)

レッドハリケーンズはD2上位陣(豊田自動織機シャトルズ愛知NECグリーンロケッツ東葛)に連敗してきたが、その経験をエナジーに変えていた。

指揮官のマット・コベインHC(ヘッドコーチ)は「(連敗を)選手が経験し、学んだ事が大きい」と進展の理由を語った。

「フィジカルな相手(D-Rocks)に対してどうプレーするのか、また、ボールを持って動かすという事への理解と遂行力が高かったです。精神的な準備もできていました」

レッドハリケーンズは開始4分、アドバンテージ状態を活かしたキックからSOブライス・ヘガティが先制トライ。出鼻を挫いてみせる。

さらに前半9分、左隅のラックで攻守交代を起こす。ブレイクダウンを制圧したいD-Rocksにとって、まさかの展開だったろう。

試合後D-Rocksのヨハン・アッカーマンHCも反省点に挙げていた。

「前半のエナジーの部分に課題がありました。主には、ブレイクダウンに緊急性をもって入る部分です」

劣勢気味のスタートで存在感を示したのは、2試合連続でのフルバック起用となった元サンゴリアスの田村熙だ。

自陣で相手キックを受けた田村は、相手チェイスラインの不整備を察知。

キックフェイントからキャリーに切り替え、さらにラック勝利からSH飯沼蓮主将がショートサイドを急襲。今季初先発のCTBシェーン・ゲイツのトライを演出した。

ジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン2

【第5節ハイライト動画】浦安D-Rocks vs. レッドハリケーンズ大阪

しかしD-Rocksは敵陣22m内でのフィニッシュ精度に欠く。すると前半25分、ラックで反則(ノットロール・アウェイ)から自陣へ後退する。

花田広樹(レッドハリケーンズ大阪)

ここでレッドハリケーンズが自軍投入ラインアウトからロングボールを内返し。勝負所でサインプレーを決め、福岡大学卒のFL花田広樹が今季初トライで10点リード(15-5)を奪った。

レッドハリケーンズは奮闘した。相手の強力モール、相手の巨漢LOリーヴァイ・ダグラス(195cm/130kg)のキャリーも再三止める。

しかし徐々に増えてきた反則から守勢に回ると、1トライを奪われた後の前半39分。

5点ビハインド(10-15)の浦安D-Rocksは、敵陣ゴール中央のペナルティでスクラム選択。ペナルティゴールの加点ではなく、果敢にトライを狙ってきた。

「ボール継続すれば確実に取れるだろう、というところでスクラムを選択しました」(D-Rocks、SH飯沼蓮主将)

ここから今季初出場の2019年W杯日本代表のFLジェームス・ムーアらが接点勝負。同代表のLOヴィンピー・ファンデルヴァルトが押し込み、17-15と逆転。反撃ムードのまま試合を折り返した。

そして後半スコアはD-Rocksが28-0と圧倒した。

大きな理由はセットピースの優勢だった。

「前半はほとんどの部分が思い描いていた通りでしたが、後半最初の2本のラインアウトで勢いを失いました」(レッドハリケーンズ、FL杉下主将)

レッドハリケーンズは、D-Rocksの2回連続ペナルティ(オーバー・ザ・トップ)で得点機を迎えるが、敵陣ラインアウトで、ジャンパーを2人飛ばしたD-Rocksの好守で逸機。さらにもう一度失敗し、エリアを大きく後退した。

さらにスクラムはD-Rocks優勢が濃厚となる。

後半14分に大阪体育大学卒の柳川正秀、日本代表福岡合宿招集の竹内柊平の両プロップが投入されると、直後のスクラムでペナルティを奪う。

サミソニ・トゥア(浦安D-Rocks)

セットプレーで優位に立ったD-Rocksは、同じく代表合宿招集のCTBサミソニ・トゥアが大暴れ。苦しくなったレッドハリケーンズは反則の繰り返しでシンビンが出てしまい、均衡が崩れる。

ここからD-Rocksが2連続トライ。さらに相手が前掛かりになったところでWTBリサラシオシファがインターセプトから3本目を奪うなど、最終スコアは45-15となった。

後半最初にラインアウトから主導権を握られ、さらにシンビンから失4連続トライと崩れたレッドハリケーンズ。FL杉下主将は「浦安D-Rocksのような相手に勝つには『取れるところで取る』事をしないと勝てない」と振り返った。

3敗目を喫したレッドハリケーンズの指揮官、コベインHCは「最初の20分間に関しては、正しい位置でボールを動かすことができ、結果が出ました。しかし前半の終盤に相手が勢いづき、良い状態で終わらせることができませんでした」と語った。

4勝目を挙げて首位キープ、D-RocksのアッカーマンHC。前半戦を「かなりスローだった」と反省したが、後半の出来については満足げだった。

「後半はセットピース、特にスクラムで圧倒することにより、ブレイクダウンやコンタクトエリアでの激しさも徐々に上げることができました」

「完璧な展開ではなかったですが、落ち着いて対処し、勝ち切ったという点については満足です」

上位浮上のポテンシャルを窺わせた4位のレッドハリケーンズ。次戦は2月10日(土)、本拠地の大阪・ヨドコウ桜スタジアムに、4勝1敗の2位豊田自動織機シャトルズ愛知を迎える。

これで4連勝となったD-Rocksの次戦は2週間後だ。2月17日に神奈川・大和スポーツセンター競技場で、5敗の日本製鉄釜石シーウェイブスと対戦する。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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