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競技力アップのD2。好カード「浦安D-Rocks」×「レッドハリケーンズ大阪」。NTTジャパンラグビーリーグワン2023-24 ディビジョン2 第5節
ラグビーレポート by 多羅 正崇浦安D-Rocks vs. レッドハリケーンズ大阪
ディビジョン2(D2)の競技力は年々レベルアップしている印象だ。特にディビジョン1(D1)との入替戦圏内であるD2トップ3は三つ巴状態となっている。
実力上昇中の豊田自動織機シャトルズ愛知(暫定1位/4勝1敗)。
1季でのD1返り咲きを期するNECグリーンロケッツ東葛(暫定3位/3勝1敗)。
そして、3勝1敗で暫定2位の浦安D-Rocks。
2月3日(土)は、NTTジャパンラグビーリーグワンD2第5節で、そのD-Rocksがトップ3進出を狙う4位(2勝2敗)レッドハリケーンズ大阪を、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場に迎える。
昨季は圧倒的なフィジカリティでD2王者となったD-Rocksだが、今季は開幕戦でグリーンロケッツに3点差(28-31)で敗戦。リーグ参戦2季目でレギュラーシーズン初黒星を喫した。
しかしその後は3連勝。ただ前節のシャトルズ戦は、後半7分に雷により試合中断。再開の目処が立たず、中断時点のスコア「10-7」によりD-Rocksが3勝目を手にした。
D-Rocksは昨季創設1季目でのD1昇格を狙ったが、規律面などに苦しみ花園近鉄ライナーズに連敗。
その反省から規律意識の向上に取り組んでいる今季は、一試合平均の反則数がD2最小の「8」。D1チームも含めても2番目に少ない。フィジカリティを尖鋭化させた戦闘スタイルとの両立に成功しつつある。
NTTグループ同士、伝統の「NTTダービー」でもある今節は、シャトルズ戦から先発5人を変更した。
今季ナンバーエイトからプロップに転向したPR坂和樹、日本大学出身のHOサミソニ・アサエリ。2人は共に初先発。タイトヘッドはPR金廉だ。
そしてCTBシェーン・ゲイツも今季初先発。日本代表4キャップを持つハードワーカーだ。
さらには2019年W杯日本代表のLOジェームス・ムーアが今季初先発。23年W杯はコンディション不良のため離脱。再起をかけた公式戦での第一歩となる。
かたや昇格組のレッドハリケーンズは今季、開幕戦から好調だった。
九州電力キューデンヴォルテクスに4点差(26-22)、続く日本製鉄釜石シーウェイブスを2点差(27-25)で退けて開幕2連勝。勝負強さをみせた。
そこからはシャトルズに12-71で大敗を喫し、3週間前のグリーンロケッツ戦は13-48で2連敗。
グリーンロケッツ戦後、ジャッカルも魅せたレッドハリケーンズのFL杉下暢キャプテンは「前回(シャトルズ戦)ドミネートされた反省を踏まえ、コリジョン(衝突)の部分でファイトしようと話していた」と明かし、「前半はコリジョンの部分でも戦えていた」と評価した。
しかし「敵陣22m内でのアタック精度」が低く、そこから逆襲を受けて「簡単にトライを取られてしまった」ことが敗因の一つと分析。
次戦以降へ向けては「アタック、タックル、ブレイクダウンの精度を高めていく必要がある」と課題感を語った。
課題克服へ向けては、格好の相手ともいえるD-Rocks戦の先発メンバーは、前節から6人が変わった。
また元7人制代表のWTB鶴田諒、22-23シーズンは11トライを挙げたFB吉澤太一も先発となる。
レッドハリケーンズは堅守から接戦に持ち込みたい。
D-Rocksは男子15人制トレーニングスコッド福岡合宿に招集されたCTBサミソニ・トゥア、竹内柊平など強烈なランナーが多い。
Optaによると、D-Rocksのゲイン率はD2最多の4.99。38回のクリーンブレイク、128回のDF突破も最多だ。
タックル成功率が77%のレッドハリケーンズは、まずグリーンロケッツ戦の前半でみせたようなディフェンスを続け、D-Rocksの強烈な圧力を封じたい。
ただラインアウトの成功率は、レッドハリケーンズの84.29%に対してD-Rocksは82%だ。キックを活用しながらラインアウトの数を増やし、空中戦でプレッシャーをかける手もあるだろう。
この試合は、ホストを務めるD-Rocksのトップパートナー、日本航空株式会社の協賛で「JALドリームスカイマッチ2024」として開催。多くのイベントやブース出店がある。注目のキックオフは、土曜日の午後1時だ。
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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