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ラグビー コラム 2024年1月25日

V字回復へ!黒星先行の2チームが駒沢で激突。「リコーブラックラムズ東京×クボタスピアーズ船橋・東京ベイ」。ジャパンラグビーリーグワン2023-24第6節交流戦

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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ブラックラムズ東京 vs. クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

V字快復へ必勝態勢だ。

NTTジャパンラグビーリーグワン2023-24のディビジョン1(D1)は第6節交流戦に入った。

1月27日(土)は、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で、10位(1勝4敗)のリコーブラックラムズ東京が、7位(2勝3敗)のクボタスピアーズ船橋・東京ベイを迎え撃つ。

ホストのブラックラムズは2024年初陣の花園近鉄ライナーズ戦で、待望の今季初白星。前節は横浜キヤノンイーグルスとの伝統「複写機ダービー」に8-24で敗れ、4敗目を喫した。

前半はブラックラムズがシンビンを受けながらも1点リード(8-7)。泥臭いファイトを信条とする黒衣軍の魅力を披露した。

しかし後半スコアは0-17。ブラックラムズの松橋周平・共同バイスキャプテンは敗戦後、得点機でのアタック精度の差が大きかった、と振り返った。

「決めるべきときに決められなかったことが勝敗を分けました。この差は大きいです。この差がトップ4に入れるかどうかを分けると思います」

 

その前節から、ブラックラムズは先発8人を変更した。

フロントローの全員(PR西和磨、HO武井日向、PR大山祥平)。FLブロディ・マクカラン。センターコンビはハドレー・パークスと池田悠希へ。

ウイングはファカタヴァ兄弟の大東大後輩であるシオペ・タヴォ。フルバックにはマット・マッガーン。前節に続いて好選手を揃えた。

変わらぬスタメン組では、ここまでフランカー起用だった日本代表アマト・ファカタヴァは今季ロックで初先発する。

今節のもう一つの大きな配置転換は、開幕5戦で15番先発だったエース、アイザック・ルーカスのスタンドオフ起用だろう。

アイザック・ルーカスは第5節終了時でボールキャリーがD1最多92回。DF突破25回は同6位。今季も大車輪の活躍だ。

スタンドオフはファーストレシーバーになる事が多い。ボールタッチは増えるが、ランメーターは落ちやすい。エースアタッカーの10番起用は吉と出るか。

ビジターは昨季王者のスピアーズだ。

今季序盤戦のトピックは、昨季初優勝を遂げたスピアーズの黒星先行だろう。

開幕から9番に怪我人が増え、開幕後もカテゴリAになったPRオペティ・ヘル、SOバーナード・フォーリーなど昨季初優勝の貢献メンバーが負傷。

それでも前節は“超攻撃型”転換でテコ入れしたコベルコ神戸スティーラーズを相手に、4点差(38-34)で勝ち切った。CTBリカス・プレトリアスの決勝トライで今季2勝目。

勝利後、フォーリーの離脱以降10番起用の立川理道キャプテンは、黒星先行の苦しさをまじえつつ、こう語った。

「自分たちのスタイル、プランを信じ切れないことが一番怖かったです。そこは首脳陣とリーダー陣らが擦り合わせて、選手たちに言い続け、やり切ることが大事です」

「ここ数試合はそれをやり切りながらも勝ち切れず、だからこそ苦しかったんですが、今日こうやって勝てたことは、本当に大きな一歩なのかなと思います」

自分たちのスタイル、プランは、間違っていない――。チームがそんな確信を得るために必要な勝利だったと、主将8季目のレジェンドは言った。

 

そんなスピアーズの先発15人に変更はない。

フロントローはPR海士広大、NZ代表のHOデイン・コールズ、PR松波昭哉。ハーフ団は天理大学出身コンビ、SH藤原忍と先輩のSO立川キャプテン。FBは前節に続いてゲラード・ファンデンヒーファーだ。

スピアーズといえば、第7節(2月24日)から出場可能なアーリーエントリー組は要注目だろう。

大学選手権決勝で対峙した帝京大学と明治大学の両キャプテン。HO江良颯(帝京大)とCTB廣瀬雄也(明治大)は世代屈指のタレントだ。

明治大のPR為房慶次朗は機動力抜群のスクラメイジャー。さらには筑波大の副将LO/FL梁川賢吉、慶應義塾大学のラインブレイカーであるUBK山田響

この第6節から出場可能になった関西大学のSH溝渕元気もおり、新戦力に期待が掛かる。

昨季王者に挑戦するブラックラムズは、FW戦でしっかり対抗したい。

まずはセットピースだ。スピアーズのラインアウト成功率が90.5%であるのに対し、ブラックラムズは83%。相手が優位性を示すラインアウトで競り勝ちたい。

Optaによるとスクラム勝率も相手に分がある。セットピースの安定は、番狂わせへの大事な足場だろう。

そして反則数だ。

ブラックラムズは昨季反則数がD1最多227回。改善を期する今季は、勝利した第4節のPK数がわずか「3」。しかし大熱戦になった前節はPK数が「15」に増えた。

熱戦が予想される今節こそ、高い規律意識を保ち、接戦に持ち込みたい。前節課題になった得点機でのフィニッシュ精度を高めれば、2勝目が近づくに違いない。

ホストのブラックラムズは、28店舗が出店するパン祭りを開催する。プロデュースするのは年1回世田谷区で開催される日本最大級のパンの祭典「世田谷パン祭り」という。

美味しいパンに目がないファンも集いそうな週末の東京・駒沢。(本稿執筆の木曜日時点で)土曜日の東京の天気予報は晴れ。待望のキックオフは13時だ。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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