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ラグビー コラム 2024年1月17日

5年ぶりの日本一を逃した明治大学、帝京大学との決勝戦を選手コメントで振り返る。ラグビー全国大学選手権

ラグビーレポート by 明大スポーツ新聞部
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キックに集中する廣瀬

1月13日、5年ぶりの日本一奪還に向け、昨年度王者・帝京大学と対戦。試合前の校歌斉唱では、明治大学のファンと心を一つに歌い、廣瀬組の最後の戦いが始まった。「選手たちやファンが大きい声で歌ってくれて、最後と思うと、結構くるものもあった」(左CTB/センター廣瀬雄也・商4=東福岡)。

試合が動いたのは前半3分。帝京大が、明大のミスからディフェンスのスキを突き、トライを挙げる。その後、明大もテンポの速いアタックで敵陣深く何度も攻め込むが、パスやラインアウトの乱れでチャンスをものにできない時間が続く。

一方で、国立競技場の空には雪とともに稲妻が光り、落雷の危険性から試合が一時中断。「キャプテンを中心にチーム(の意識)が下がらないように常に声をかけ合っていた」(左WTB/ウイング海老澤琥珀・情コミ1=報徳学園)。

再開後はすぐに、帝京大にトライを献上。だが、失点が続いた明大は反撃。35分、フェーズを重ねていき、左FL(フランカー)森山雄太(政経4=東福岡)のビッグゲインで一気に敵陣ゴールラインまで攻め込む。

最後は、FB(フルバック)池戸将太郎(政経4=東海大相模)のパスから右CTB(センター)秋濱悠太(商3=桐蔭学園)がグラウンディング。「相手のプレッシャーある中でも、15番の将太郎さんがいい形でつないでくれたので、それをしっかり責任持って取り切れたところは良かった」(秋濱)。

その後、39分には相手のノックオンで敵陣22m付近でのマイボールスクラムのチャンス。そして左に走り込んだSO(スタンドオフ)伊藤耕太郎(商4=国学院栃木)のパスから海老澤琥珀がトライを挙げる。「12-14に迫ったトライだったので、『勝てるぞ』と思えるトライだった」(海老澤)。

前半終了後、明大は円陣を組んでからグラウンドを去った。「自分たちのアタックをしたら通用するのは結構話していて、敵陣でやってテーマに掲げた『オフザボール』のところをしっかり意識しようと話し合った」(SH/スクラムハーフ萩原周・商4=大阪桐蔭)。

試合後の選手たち

2点差で迎えた後半、ペナルティによって、帝京大のPG(ペナルティゴール)で点差が徐々に開いていく。なかなか敵陣で攻撃ができずにいたが、後半10分、海老澤琥珀が「50:22」を決める。「雄也さんがグラウンドの真ん中の方にいて『空いているぞ』みたいな感じで指差してくれて、そこを目掛けて蹴った」(海老澤)。

それから敵陣でアタックを続けるが、帝京大に得点を許してしまう。吹雪が舞う中、23分には相手の反則により廣瀬がPGを成功。試合時間残り20分を切り、明大ファンの応援も熱くなっていく。

スクラム時には明治コールが会場中に響き渡る。「(明治コールは)すごかった。本当にありがたいし、すごく応援されているなと実感した」(森山)。しかし、帝京大の勢いを止めることができず、15-34で廣瀬組の最後の戦いが幕を閉じた。

結果としては準優勝だったものの、試合を通してファンとともに戦い、スローガンである『ONE MEIJII』が体現された試合だった。「『ONE MEIJI』を掲げてそれがあの決勝の舞台で、すごく体現されたのを感じたので、とても幸せな時間だった」(廣瀬)。

悪天候によりボールが滑りやすくなる中、懸命にパスをつなごうとした選手たちのプレーは多くの観客の心をつかんだ。55分間の中断や雪が降る中で行われた異例の試合は、選手やファンの記憶に残り続けるだろう。

廣瀬組は準優勝で幕を下ろしたが、日本一に届かなかった悔しさを来年には晴らしていく。100年の歴史を歩み続けた明大ラグビー部のこれからの歩みが楽しみだ。

文:井垣友希/写真:豊澤風香、安室帆海(明大スポーツ新聞部)

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明大スポーツ新聞部

1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。

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